強弱レシオの見方・使い方について解説します。
テクニカル指標名 | タイプ | 分析適正 |
---|---|---|
強弱レシオ(篠原レシオ) | オシレーター系・時系列 | 逆張り |
強弱レシオとは?
強弱レシオは、チャート分析家である篠原正治氏が考案した、日本生まれのオシレーター系テクニカル指標です。
考案者の名前を冠した篠原レシオのほかに、ABレシオとも呼ばれています。
なおレシオ(retio)には、「倍率」「割合」の意味があります。
強弱レシオはオシレーター系ではあるものの、トレンド系の要素を持つのが特徴です。
強弱エネルギー(Aレシオ)と強弱人気(Bレシオ)の変化の累積から、相場の先行きを読んでいく使い方をします。
これは1日の値動きをベースとした相場のエネルギーや人気の変化により、科学的に値動きを読み解くというもので、他のオシレーター系とは一線を画す特徴をもつテクニカル指標なのです。
強弱レシオの見方と使い方を知ろう!
強弱レシオではAレシオ、Bレシオ、Cレシオを使って分析をしていきます。
- Aレシオ(AR):強弱エネルギーを表す。
- Bレシオ(BR):強弱人気を表す。
- Cレシオ(CR):Aレシオ、Bレシオの補完用。
Aレシオは当日の始値を基準に、Bレシオは前日の終値を基準にして、ともに当日の値動きを測っていきます。
Aレシオは単独でも使えますが、主にBレシオとの相関性を見て判断されています。
Cレシオは、A・Bレシオを補完するサブ的な役割です。単独で分析することもあり、上昇・下落のタイミング判断に使われたりします。
一般的には、A・Bレシオの動きを見て売買サインを探っていきます。
- 100%以上で右肩上がり、または横ばいなら上昇トレンド。
- 100%以下で右肩下がり、または横ばいなら下降トレンド。
- 150%以上から反転したら、下降トレンドへの転換。
- 50%以下から反転したら、上昇トレンドへの転換。
注意点として、強弱レシオは表示させる通貨ペア、時間足ごとにパーセンテージの上限が異なります。
以下の見方は日足を想定していますが、反転やブレイクアウトのラインは状況に合わせて自分で設定するようにしてください。
Aレシオについて
強弱エネルギーの比率が同じなら、均衡している状態なのでAレシオは100%となります。
このときはどちらにも方向性がありません。
100%より上なら売りゾーン(エネルギーの発散)、下なら買いゾーン(エネルギーの蓄積)とします。
100%の上下20%くらい(80〜120%)の水準で推移するなら、レンジ相場とします。
Aレシオが70%を下回ると安値圏にあり、40%を下回ると底値圏判断します。
米ドル/円の日足であれば40%を下回ることはほぼありませんので、Aレシオが40%を下回った後の反転や、70%を下回った後の反転を買いサインとします。
40%〜60%で推移しているときは、大底を形成中と考えて反転に注意します。
Aレシオは150%を高値圏として反転に注目していきます。
まれに押し目となることもありますが、200%を抜けることはほぼありません。
米ドル円の日足で、Aレシオが200%を抜けたのは2008年〜2016年の間で2回だけです。
また上昇局面において、上昇しているAレシオが底の浅い位置で反転し、60%〜70%まで下落したら、強弱エネルギーは安値圏に近いと判断されています。
Bレシオについて
Aレシオと同じく100%を中心に動きますが、Bレシオの方が高値方向に大きく動くのが特徴です。
Bレシオが150%を上回ると、買いが過熱した相場は高値圏にあると判断します。
Aレシオよりも動くものの、Bレシオもまた、米ドル/円の日足で200%を上回ることはほぼありません。
70%以下を買いサインとしてエントリーし、その後100%を抜けてきたらエグジットタイミングを探ってみてください。
下降トレンドのときに、Bレシオが40%~70%の間で長く推移していれば、底値圏であると判断ができます。
一般的に大底を形成しているときは、Bレシオは70%→40%と長期間にわたって下落していきます。
Aレシオ・Bレシオを使った売買サイン
AレシオとBレシオを併用した使い方をご紹介します。
売買サインとしては、「収束・拡大」とトレンドラインの「ブレイクアウト」の2点がポイントです。
トレンドライン分析
強弱レシオでもトレンドライン分析は有効的です。
直近のサポートライン・レジスタンスラインのブレイクアウトを売買シグナルと捉えていきます。
高い位置、低い位置で反転すれば、信頼性はより高くなります。
下降時にA・Bレシオの収束
Aレシオが低い位置でエネルギーを蓄積しているとき、Bレシオが高い位置からAレシオに接近してきたら買いサインとなります。
またAレシオ、Bレシオともに高い位置から下落しながら、低い位置で収束したら買いサインとなります。
これはある程度拡大している状態から、縮んでいく動きがポイントです。
収束してからゴールデンクロスしても買いサインとなりますが、収束がもっとも早いシグナルとなります。
少々わかりにくいですが、先ほどチャートでも収束してきてから上昇に転じているのが確認できます。
100%付近でA・Bレシオのクロス
100%付近で、BレシオがAレシオを下から上に抜いたら買いサインとなります。
この場合も、ある程度広がっている状態から縮小した方が信頼度が高くなります。
Bレシオが3倍上昇したら売り
大きく買われたときは、Bレシオは急激に上昇していきます。
Bレシオが上昇前の約3倍の数値になれば、エグジットの目安にできます。
Cレシオの見方と売買シグナル
Cレシオは5本線で構成されています。
主ベルトと副ベルトは、Cレシオの計算式で異なる日数の線を先行させた線です。
4本のベルトに対し、Cレシオがどこに位置するかでシグナルを判断していきます。
Cレシオが4本のベルトよりも下に位置するときは買い場となり、4本のベルトよりも上に位置するときは売り場となります。
またCレシオでは、Bレシオの売買パターンの例を参考にするのもいいでしょう。
強弱レシオ及びCレシオを搭載するチャートはほとんどありません。
チャートでCレシオを使いたい方は、FXブロードネットがおすすめです。
強弱レシオの計算式
Aレシオの計算式
Bレシオの計算式
Cレシオの計算式
- 主ベルト1 = 40日間のプラスエネルギーの合計÷40日間のマイナスエネルギーの合計×100を17日先行させたもの。
- 主ベルト2 = 52日間のプラスエネルギーの合計÷52日間のマイナスエネルギーの合計×100を26日先行させたもの。
- 副ベルト1 = 10日間のプラスエネルギーの合計÷10日間のマイナスエネルギーの合計×100を5日先行させたもの。
- 副ベルト2 = 20日間のプラスエネルギーの合計÷20日間のマイナスエネルギーの合計×100を9日先行させたもの。
【まとめ】強弱レシオの売買サインなど
基本的な使い方をまとめました。
- A・Bレシオともにエネルギーの強弱が近郊しているときは100%付近で推移。
- 80〜120%で推移していればレンジ相場。
- Aレシオが70%を下回ると安値圏、40%を下回ると底値圏。
- Aレシオが150%を上回ると高値圏、200%付近で天井圏。
- A・Bレシオが、50%以下から反転したら買いサイン。
- Aレシオが低い位置でエネルギーを蓄積しているとき、Bレシオが高い位置からAレシオに接近してきたら買いサイン。
- A・Bレシオが高い位置から下落しながら収束したら買いサイン。
- 100%付近で、BレシオがAレシオを下から上に抜いたとき。
- A・Bレシオが、150%以上から反転したら売りサイン。
- Bレシオが上昇前の3倍の数値まで上がったら売りサイン。
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