チャートに「水平線」を引いていますか?
テクニカル要因を探っていくチャート分析にも、テクニカル指標を表示させたり、トレンドラインなどの描画ツールを使うなど色々なやり方があります。
このうち、チャートにトレンドラインなどを描画して分析する手法を「トレンドライン分析」といいます。
トレンドライン分析のうち、今回は「水平線」にスポットを当てていきたいと思います。
ライン描画にはいろいろな種類がある
FX業者の取引ツールには、いろいろなライン描画ツールが用意されています。
フィボナッチ系にはフィボナッチ・ファン、フィボナッチ・タイムゾーン、フィボナッチ・アークなどもありますが、フィボナッチ・リトレースメントに比べると知名度はかなり低いです。
ライン描画において主流となっているのが、以下の5種類です。
- トレンドライン
- チャネルライン
- 水平線
- 垂直線
- フィボナッチ・リトレースメント
このうち、トレンドライン分析の基本となるのが「トレンドライン」「チャネルライン」「水平線」の3つです。
「垂直線」は、過去の周期から相場の転換点(高値・安値)やトレンドを予測するサイクル分析などに使われています。






フィボナッチ・リトレースメントも便利なのですが、いったんここでは割愛します。
詳しくは以下の記事も合わせてご参照ください。


水平線、トレンドライン、チャネルラインをおさらい
それぞれの名称はどんな描画を指すのか、また引き方をおさらいしておきます。
まずは4つあるトレンドラインを、日本テクニカルアナリスト協会の正式な名称で記します。
- サポートライン(上昇トレンドライン、下値支持線)
- レジスタンスライン(下降トレンドライン、上値抵抗線)
- ホリゾンタル・サポートライン(水平下値支持線)
- ホリゾンタル・レジスタンスライン(水平上値抵抗線)
トレンドラインは斜めに描いた線というイメージがある方も多いかもしれませんが、水平に引いた線もトレンドラインの一種です。
サポートライン、レジスタンスラインの意味と引き方
チャートにトレンドラインを引くことによって、具体的な相場の方向性を掴み、トレンドの転換を見極めるのに役立ちます。
複数の安値をで反発して上昇している局面は上昇トレンド、複数の高値で反発して下落している局面は下降トレンドとなります。
サポートライン、レジスタンスラインの正しい引き方は以下となります。
サポートラインの場合
上昇トレンドと判断できる相場のときは、安値と安値にトレンドラインを描くとサポートラインとなります。
このときサポートラインをローソク足が超えないように引き、直近で高値が更新していることもポイントです。


- 意味ある2点以上の安値と安値にサポートライン引く。
- サポートラインを下回る安値があってはいけない。
- 引いたサポートラインを下回る安値が将来出現したら、その時点でこのラインは役割が終わるが、同時にその時点で下降トレンドに転じたか判断する必要がある。
- サポートラインは、レートがもっとも近い過去の高値(山のピーク)を上回ったら引くことができる。
レジスタンスラインの場合
レジスタンスラインの場合もサポートラインと考え方は同じです。


- 意味ある2点以上の高値と高値にレジスタンスライン引く。
- レジスタンスラインを上回る高値があってはいけない。
- 引いたレジスタンスラインを上回る高値が将来出現したら、その時点でこのラインは役割が終わるが、同時にその時点で上昇トレンドに転じたか判断する必要がある。
- レジスタンスラインラインは、レートがもっとも近い過去の安値(谷のピーク)を下回ったら引くことができる。
なおトレンドラインは1本しか描けないルールはなく、何本描いても問題ありません。


1時間足や日足など、足種によって表示されたチャートの期間が異なってきますので、複数描いて異なる転換点を判断することも可能です。
チャネルラインの意味と引き方
続いてチャネルラインです。
チャネル(channel)には水路、細い溝という意味があるように、チャネルラインは「レートが狭い水路をジグザグに通過する動きを分析していこうとする手法」なので、本来の大きな川の流れをみるトレンドライン分析の補助的な存在である、という風に分けて考えなければいけません。
しかしチャネルラインが大きな流れを見るのに適していないわけではなく、大きなトレンド判断にも役立つのですが、考え方としては「トレンドラインを補助するライン」となります。
それではチャネルラインの引き方ですが、サポートラインまたはレジスタンスラインと平行に描画することで、チャネルラインとなります。
また各社の描画ツールでは、「斜め2本のアイコン」がチャネルラインを表しています。


上昇時の2本のチャネルラインを「上昇チャネルライン」、下降時の2本のチャネルラインを「下降チャネルライン」いいます。
とはいえチャネルラインを構成する一方はそれぞれサポートライン、レジスタンスラインなので、これらと区別してハイアーチャネルライン(higher=より高い)、ロワーチャネルライン(lower=より低い)といいます。
こちらの記事では分かりやすく、日本語で以下の命名をしています。
- サポートラインの上に引くハイアーチャネルラインを「上チャネルライン」
- レジスタンスラインの下に引くロワーチャネルラインを「下チャネルライン」
そしてチャネルラインの引き方ですが、サポートライン/レジスタンスラインを引ける条件(先ほどの❶〜❹)なら、チャネルラインを描くことができます。
トレンドライン、チャネルラインともに斜めラインでの分析ですが、最小2点で描画できますが、ラインに価格が「3回接触する」と、そのラインは有効なトレンドラインとして確認されます。
なぜなら多くのトレーダーが経験則により、3点によって信頼性が高いと認識するからです。
2点で描くことができたら、3点目の反発に注目してみてください。
水平線の意味と引き方
2点で描く水平線
チャートでは2点以上の高値同士、安値同士に描画すれば斜め、水平に関わらずトレンドラインとなります。
レンジ相場をイメージしていただくと、ホリゾンタル・サポートラインはレンジ下限に描画する水平線、ホリゾンタル・レジスタンスラインはレンジ上限に描画する水平線と考えると分かりやすいです。


上記はレンジ相場の天底に描画した水平線です。
高値・安値ともに水平線をヒゲがブレイクしていますが、過去の転換となった水平ラインが意識されていることが確認できます。
ですが水平線の「ホリゾンタル〜」や水平下値支持線などはちょっと伝わりにくいですよね。
そのため当記事では、以下のように日本語で命名しています。
- チャートで2点以上の安値に引く水平線を「水平サポートライン」
- チャートで2点以上の高値に引く水平線を「水平レジスタンスライン」
ただしレンジ相場の天底やダブルトップ、ダブルボトムのように、2点以上で水平に引けるケースは限定されます。
1点で描く水平線
水平線自体は、2点以上でなくともラインを引くことができます。


- 直近の高値・直近の安値
- 過去n営業日や今月、先月の高値・安値
- キリ番(例. 100.00円、101.00円など)
- サポートレベルライン、レジスタンスレベルライン(トレンドラインは引けないが、過去の意味ある高値・安値から水平に描画)
このうちサポートレベルラインやレジスランスレベルラインですが、ヘッド・アンド・ショルダーでいうところの「ネックライン」のことで、こちらについては後述します。
このようにチャートに水平線を引くことで、トレンドのないレンジ相場からの転換であったり、トレンドの反転や加速となりうるポイントの判断に役立てることができます。
水平線の信頼性が高いと考えられる理由
なぜ水平線は信頼性が高いと言われているのか、その理由について見ていきましょう。
チャネルラインの信頼性
まずはチャネルラインの信頼性に関する考察です。
サポレジは意識されやすいラインですが、2回、3回…と何度も反発するほど壁が厚くなってより意識されやすくなります。
このとき、さらに売買材料が出てトレンド方向に動きが出てくると、メインのサポレジで反発しやすくなる反面、補助的なチャネルラインはトレンドの勢いによって突破に勢いづいてきます。
上昇トレンドなら上チャネルライン、下降トレンドなら下チャネルラインが突破される形ですね。
逆にトレンドの反対勢力が強くなってくると、サポートラインから上チャネルライン、レジスタンスラインから下チャネルラインに達する前に反転を示唆してきます。
このようにチャネルラインはサポートラインまたはレジスタンスラインとの2本で示されるため、相場動向によってトレンドラインよりも多く、ラインの引き直しが行われてしまうのです。
それによって「修正チャネルライン」といい、元のチャネルラインを修正したチャネルラインを引く必要が出てきます。
修正チャネルラインについてはここでは省きますが、チャネルラインはレートの動きによっては何度も引き直さなければいけない分、手間がかかります。
トレンドラインの信頼性
続いてトレンドラインの信頼性に関する考察です。
サポートライン、レジスタンスラインは反転の兆しを見せたあとに「レベルラインの逆転」が起こります。
レベルラインとは水準線ともいい、過去の高値・安値から水平に引いたラインのことで、戻り高値、押し安値の目安にも使われています。
レベルラインの逆転はトレンド転換を示唆し、下降トレンドから上昇トレンドに転じてきたら、レベルラインの役目はレジスタンス→サポートへと切り替わります。つまり水平のラインが意識される形となります。
その後、トレンドがより明確となり、意識されやすい直近高値を上にブレイクアウトしたら、そのトレンドの勢いは強いことを示唆します。
レベルラインの逆転はネックラインのこと
先ほどサポートレベルラインやレジスタンスレベルラインは、ヘッドアンドショルダーでいうところの「ネックライン」と説明しましたが、詳しく見ていきましょう。
以下を例にすると、赤色の点線がネックライン=レベルラインとなります。


レベルラインは1点の安値や高値から水平に引いたラインのことで、それまでレジスタンスラインとして機能していたラインがサポートラインへと役目を変えたりします。
以下は逆ヘッドアンドショルダーの形状ですが、赤色のレジスタンスレベルラインが青色のサポートレベルラインに変化していることを示します。

ここでも「水平線」がポイントとなってきていますね。
ただしヘッドアンドショルダーに関しては、教科書通りのきれいな形状にならないこともよくあります。
以下は「斜めの逆ヘッドアンドショルダー」の例です。


ヘッドアンドショルダーではネックラインをブレイク後のエントリー(A)が基本です。
その後(B)まで戻る「リターンムーブ」という揺れ戻しが発生しやすく、(B)の位置の反発で、押し目買いによる買い増し戦略もできます。
ヘッドアンドショルダーで必ずしもリターンムーブが発生するとは限りませんが、サポートレベルライン、レジスタンスレベルラインを使うことで、押し目/戻りの判断に活用できます。
トレンドラインよりも水平線が重要とされる理由
トレンドラインは個人によって描画が異なる
諸説ありますが、斜めのトレンドラインは個人の裁量で引き方が大きく違ってきます。
トレンドラインは意味ある高値・安値に描くため、正しくはローソク足のヒゲを含めるのが本来のルールです。
つまりローソク足のヒゲが、ラインからはみ出ないように描画しなければいけません。
しかし行き過ぎたトレンドの勢いを排除して大局的に捉えようと考えるトレーダーもおり、ローソク足のヒゲを含めずに斜めにトレンドラインを描くと、転換を示すレートが変わってきます。
また足種(1時間足、4時間足、日足など)によっても、引いたトレンドラインごとに注目すべき価格帯がかわってきます。
水平線は誰もが同じ価格を見れる
しかし水平線は意味のある価格を示し、誰が引いても位置が変わらないことで、世界中の投資家が同じ価格を転換と捉えることが可能です。
(※FX業者の配信レートによって多少の誤差はあります。)
最低2点・高い根拠で3点といわれるトレンドラインと比べると、水平線は1点で描画できることから、テクニカルアナリストによっては、実は水平線で一番重要なのは「回数ではなく時間」ともいわれています。
もちろん水平線に2回達したらより根拠は明確となりますが、「過去の重要な価格は単体で節目として機能する」からです。
明確なトレンド転換に期待できる
ヘッドアンドショルダーでいうリターンムーブ後のエントリーが信頼性が高いように、終値など直近の重要な価格を抜けたら、明確なトレンド転換を示すとともに、押し目・戻りの判断にも活用できます。
もちろん、斜めトレンドラインのブレイクアウトでエントリーのほうが利益は多くなりますが、「水平サポートライン」「水平レジスタンスライン」でエントリーのほうがトレンド転換への期待値が高くなります。
「頭と尻尾はくれてやれ」という投資格言がありますが、水平線を使ったブレイクアウト手法は、ブレイクアウト後のトレンド転換に期待した手法ということなのですね。
3本のラインの信頼性【まとめ】
テクニカル分析で使われる水平線、トレンドライン、チャネルラインを「一般的に信頼性が高い順」で並べると、次のように言われることが多いです。
水平線 > チャネルライン > トレンドライン
| 線の種類 | ポイント | 特徴 |
|---|---|---|
| 水平線 | 多くのトレーダーが同じ価格を意識する 過去の高値・安値・レンジ上限下限など明確 もっとも客観性が高い 機関投資家も意識しやすい 反発・ブレイクが起きやすい 多くのトレーダーが最も重要視する | レジスタンス:過去に何度も止められた価格 サポート:何度も反発した価格 |
| チャネル ライン | トレンド+値幅の両方を示す 上限・下限で反応が出やすい トレンドライン単体より情報量が多い トレンドの「幅」が分かる 客観性がやや低い | 上昇チャネル:押し目買いポイント 下降チャネル:戻り売りポイント |
| トレンド ライン | 引き方に個人差が出る 人によって全く違うラインになる もっとも主観が入りやすい ヒゲを使うか実体を使うかで変わる 参考になるが水平線より信頼性が低い |
トレードでは、以下の優先順位でライン描画を行ってみてください。
- 水平線を最優先で引く
- レンジかトレンドかを判断
- 次にチャネルを描く
- 補助としてトレンドライン
【上級テクニック】水平ライン単体ではなく、複数の根拠で判断
水平ライン単体よりも「重なり」を重視するプロトレーダーもいますので、根拠の判断についてご紹介します。
- 水平線 + チャネル下限
- 水平線 + トレンドライン
- 水平線 + 移動平均
- 水平線 + フィボナッチ
こうした根拠の重なりを「コンフルエンス」といいます。分析の際は、ぜひ複数の根拠に注目してみてください。
水平線を意識するトレーダーは多い
X(旧Twitter)の投資家をみても、斜めトレンドラインよりも水平線を意識している方がけっこう見受けられました。
つまり斜めに描画できるトレンドラインよりも水平線が重要とされている理由ですが、多くの投資家が『過去の重要な終値を基準としていることから信頼性が高い』と考えているからです。
ただしどの程度の期間で取引するのかによって変わってきますので、水平線がもっとも優れているという話でもありません。
ですが水平線をこれまで使っていないのでしたら、直近の重要な高値・安値には水平線を引いてみて、チャート分析に取り入れてみてはいかがでしょうか。
水平線を描くことで、今までチャートで見えなかった「キッカケ」が見えるかもしれませんね!
スマホアプリでライン描画におすすめの業者
通常スマートフォンアプリで分析するとき、日足で水平線やトレンドラインを描画して1時間足を表示させると、描いたラインは表示されないケースが多いです。
しかし一部のアプリでは、描画ラインを異なる足種に表示させることが可能です。
外為どっとコム「GFX」
外為どっとコムのスマートフォンアプリ「GFX」は、高度な描画機能を搭載したFXトレードアプリです。
チャート表示設定で「描画ラインの共通化」をONにすれば、足種を変更してもトレンドラインや水平線が消えることはありません。
これにより、1つのチャートに異なる時間軸のラインを表示させて売買ポイントを探るようなマルチタイムフレーム分析に生かすことができます。
ほとんどのFX業者のアプリには、この機能が搭載されていないため、色々なラインをアプリで引いて分析したい方は外為どっとコムがおすすめです。






そしてマグネット機能により、狙ったヒゲの位置に正確に描画できることもポイントです。
アプリにはチャネルラインやフィボナッチ・リトレースメントなど複数の描画オブジェクトが用意されており、自由自在に分析しながらトレードできる魅力も備えています。
\ こちらから無料で「外為どっとコム」の口座開設ができます! /
特別タイアップ中!今ならかんたん条件で8,000円キャッシュバック!
お申し込みは最短5分、口座維持費等の費用は一切かかりません。
GMO外貨「外貨ex」
GMO外貨のスマートフォンアプリ「外貨ex」にも、描画ラインの共通表示機能が搭載されています。






外為どっとコムのアプリと同じく、正確に描画できるマグネット機能も備えています。
スムースなタッチでラインを描くことができますので、スマートフォンアプリでライントレードをしたい方は、ぜひお試ししてみてください。
\ こちらから無料で「GMO外貨」の口座開設ができます! /
お申込みは最短5分、口座維持費等の費用は一切かかりません。







