中国の主な経済指標の一覧です。
アメリカやユーロ圏の経済指標に比べると注目度は低いですが、豪ドルや人民元の取引をするなら、中国の経済指標の発表時期を抑えておくと便利です。
中国・経済指標の特徴
日本の経済指標と同じく、中国の経済指標も日本時間の午前中に発表が行われています。
FXのファンダメンタル要因としても、米中の貿易戦争や世界経済の動向を見極めていくにも、やはり中国の経済指標は注目度も高くなっています。
今日では、中国人民元/円を取り扱う業者も少しづつ増えてきましたが、FX業界ではまだまだマイナーな存在です。
しかしながら中国の経済指標というのは、「豪ドル」と密接な関わりがあります。
オーストラリアは中国に依存した貿易構造により、豪ドルは中国の経済指標の影響を受けて変動しやすい特徴があります。
豪ドル/円をトレードするなら、中国の経済指標発表に注目していきましょう。
人民元の値動き傾向や特徴は、こちらの記事も合わせてどうぞ。
中国の主要な経済指標
中国の経済指標 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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中国・GDP(国内総生産) | 4月・7月・10月・1月 / 15日頃 | 11:00 | ★★★ |
中国・製造業購買担当者指数(PMI) | 毎月 / 第1営業日 | 10:00 | ★★ |
中国・財新製造業(サービス業)PMI | 毎月 / 確定:第1営業日 | 10:45 | ★★ |
中国・生産者物価指数(PPI) | 毎月 / 中旬 | 10:30 | ★★ |
中国・消費者物価指数(CPI) | 毎月 / 中旬 | 10:30 | ★★ |
中国・貿易収支 | 毎月 / 10日頃 | 11:00 | ★★ |
中国・小売売上高 | 毎月 / 中旬 | 11:00か14:30 | ★★ |
中国・鉱工業生産(IIP) | 毎月 / 中旬 | 11:00か14:30 | ★★ |
中国・GDP(国内総生産)
GDP(国内総生産)は、中国で一定期間内に生み出された財とサービスの付加価値の総額で、国の経済規模を見るための経済指標です。
中国国家統計局によって、他国と同じく四半期ごとに発表されています。
GDPの伸び率は、そのままその国の経済成長率を表しますので、非常に重要度が高い指標だと言えます。
また、中長期的な景気動向をみるためにも利用されます。
GDPの構成要素として、消費・投資・輸出・政府支出などがありますが、このうち消費がGDPのおおよそ2/3を占めています。
中国のGDPは日本を抜いて、現在はアメリカに続く世界第二位となっていることからも、世界中から注目されています。
またオーストラリア最大の貿易相手国は中国で、輸入は約15%、輸出は約26%を占めるほど割合が高くなっています。
中国は鉄鋼資源の大量消費国ですので、特に中国のGDPの結果によっては、オーストラリアドルも影響を受けやすいのが特徴です。
経済指標名 |
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国内総生産(GDP、Gross Domestic Product) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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中国国家統計局 | 4月・7月・10月・1月 / 15日頃 | 11:00 | ★★★ |
指標のポイント |
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中国の経済指標はまだ注目度は低いですが、その中でもっとも重要視されているのが、このGDPです。発表の際には、豪ドルがつられてどのように変動するかも注目されています。 |
中国・製造業購買担当者指数(PMI)
製造業購買担当者指数(PMI)は、製造業やサービス業の購買担当者に、生産意欲などのアンケート調査を行なった結果を元に指数化をして算出する経済指標です。
略して「PMI」や「製造業PMI」「サービス業PMI」とも呼ばれています。
中国国家統計局が毎月発表をしており、中国の景気動向を見る上で、もっとも重要な指標の一つとなっています。
中国ではこのPMIのほか、民間企業によって発表されている財新製造業PMIもあります。
2つの違いですが、国家統計局のPMIは調査対象が大手国営企業が多いのに対して、民間企業版は中小企業が多いのが特徴です。
中国の大企業の景気動向は中国のPMI、中小企業の景気動向は財新PMIに注目していきましょう。
製造業PMIは景気転換の先行指標とされていて、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退を示します。
GDPが世界第2位となった中国の景気動向は、ユーロ、オーストラリア、アジア、日本、アメリカなどの主要貿易相手国に影響を及ぼします。
特に、中国がオーストラリア最大の貿易相手国であることもあり、中国の経済指標の結果次第では、豪ドルも影響を受けやすいのが特徴です。
また、中国はインドに次ぐ金消費大国ですので、中国の景気動向は金価格にも大きく影響します。
経済指標名 |
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製造業購買担当者指数(PMI、Purchasing Manager’s Index) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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国家統計局、物流購買連合会 | 毎月 / 第1営業日 | 10:00 | ★★ |
指標のポイント |
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中国の経済指標ですが、GDPとPMI以外は重要度はあまり高くありません。人民元のトレードをするなら注目する価値はあるでしょう。 |
中国・財新製造業(サービス業)PMI
中国製造業PMIとともに、もうひとつのPMIが財新(ハイシン)製造業PMIです。
財新製造業PMIは、製造業やサービス業の購買担当者に、生産意欲などのアンケート調査を行なった結果を元に指数化をして算出する経済指標です。
財新製造業PMのほか、財新PMI、財新サービス業PMIなどとも呼ばれています。
財新(Caixin)は中国のメディアであり、イギリスの調査会社であるMarkit社と共同でこの指標が発表されています。
中国国家統計局版のPMIに比べて、こちらの指標の方が一足早く、前月の20日頃に発表があります。
この指標はもともとHSBC製造業購買担当者指数と呼ばれており、速報性の高さで注目されていましたが、スポンサーが財新となってからは速報がなくなり、確報値のみの配信となってしまいました。
現在は中国製造業PMIとほぼ同じタイミングで発表されていることもあり、以前ほど注目されなくなった背景があります。
発表の際には「50」を上回れば景気拡大、「50」を下回れば景気後退を示します。
経済指標名 |
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財新製造業PMI(Caixin PMI、Caixin Purchasing Manager’s Index) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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Caixin Markit(マークイット社) | 毎月 / 確報:第1営業日 | 10:45 | ★★ |
指標のポイント |
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中国のGDPとの連動性に注目してみましょう。 |
中国・生産者物価指数(PPI)
中国・生産者物価指数は、中国の製造業者の販売価格の調査結果を表す、経済指標のことです。
中国のインフレ動向を判断するにあたり、重要な指標とされています。
消費者物価指数(CPI)が「消費者が購入するときの価格」を表すのに対し、この生産者物価指数は「生産者が出荷するときの価格」を表します。
原材料価格というのは消費者が購入する物価に反映されるまで一定の時間がかかるため、この2つの指標は完全に連動している訳でもありません。
PPIが低下するとデフレリスクも高まるとの見方もあり、今後の動向に注目が集まっています。
経済指標名 |
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生産者物価指数(PPI、Producer Price Index) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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中国国家統計局 | 毎月 / 中旬 | 10:30 | ★★ |
指標のポイント |
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オーストラリアの最大貿易相手国は中国です。指標の結果次第では、豪ドルもその影響を受けることあります。 |
中国・消費者物価指数(CPI)
消費者物価指数(CPI)は、中国の小売・サービスの販売価格の調査結果を表す経済指標です。
この消費者物価指数は「消費者が購入するときの価格」を表すのに対して、生産者物価指数(PPI)は「生産者が出荷するときの価格」を表します。
いわば物価の水準を測定した指標ですので、生活コストを計るものさしとして利用されます。
そのため、生産者物価指数と密接した相関性があり、インフレの動向を計るための、もっとも重要な指標の一つとされています。
指標発表の際には、予想値と発表値をみて、結果が強いか弱いのかに注目してみましょう。
経済指標名 |
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消費者物価指数(CPI、Consumer Price Index) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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中国国家統計局 | 毎月 / 中旬 | 10:30 | ★★ |
指標のポイント |
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政策金利は個人の消費にも反映されます。中国の政策金利が変更された場合、このCPIにも注目してみましょう。 |
中国・貿易収支
貿易収支は、政府と民間の輸出額から輸入額を引いた差額を表す、経済指標です。
貿易収支は、経常収支(貿易収支、サービス収支、所得収支、経常移転収支)の最大の構成要素の一つなので、それだけに市場の注目度も高くなっています。
経済成長を続ける中国は、世界の中でも貿易のシェアを占める割合が高いだけあって、インフレ/デフレなど経済を先行きを見ていくにあたり、貿易収支の動向を抑えておきたいところです。
経済指標名 |
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貿易収支(the Trade Balance) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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中国海関総署(通関当局) | 毎月 / 10日頃 | 11:00 | ★★ |
指標のポイント |
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オーストラリア最大の貿易相手国が中国です。つまり中国の指標の結果によっては、豪ドルにも影響があります。豪ドルをトレードする方は、中国の動向にも注目していきましょう。 |
中国・小売売上高
小売売上高は、中国の百貨店やスーパーなどの小売・サービス業の月間売上高を集計した、景気関連の経済指標のことです。
この小売売上高ですが、前月比で増加すれば、個人消費は堅調で経済の状況が良いとみられて、米ドルは買われやすくなります。
反対に前月比で減少すれば、個人消費が落ち込んでいて経済の状況が悪いとみられて、米ドルは売られやすくなります。
中国の小売売上高は、2014年は11〜12%で推移してきましたが、2017年以降は10%以下で推移する傾向となり、年々右肩下がりで推移してきています。
各先進国では、GDP(国内総生産)の6割以上を占めているのが個人消費となっているため、個人消費や景気の動向に注目して経済動向を見ていくにあたって、必要不可欠となります。
経済指標名 |
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小売売上高(Retail Sales) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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中国国家統計局 | 毎月 / 中旬 | 14:30 | ★★ |
指標のポイント |
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小売売上高の推移によって、中国経済の良し悪しを見ることができます。 |
中国・鉱工業生産(IIP)
鉱工業生産(IIP)は、鉱工業部門の生産動向を指数化した経済指標です。
中国の製造業、鉱業、公共事業(電気・ガス)の生産動向を、基準年(5年ごとに改定)を100として指数化されています。
こちらの指標は、中国の鉱業や製造業の生産動向を見る判断材料として注目されています。
例えば、パソコンなどの家電が生産されると鉱工業の生産に繋がり、さらにサービス業の景況や個人消費が伸びていると判断されます。
つまり、鉄鋼業以外の業種の状況も判断ができることから、重要視されています。
四半期ごとに発表されるGDP(国内総生産)と異なり、鉱工業生産指数は毎月発表されますので、景気実態を把握する上で速報性が高いのが特徴です。
ただ、鉱工業生産は予想値と結果との振幅が激しいため、数ヶ月単位の平均値をとって動向を判断することも重要です。
中国は鉄鋼資源の大量消費国で、オーストラリアから多くの資源を輸入している背景もありますので、この指標の数値次第では、豪ドルがその影響を受けたりします。
鉱工業生産は鈍化傾向にありますが、アメリカとの貿易戦争の背景も相まって、発表値に注目が集まっています。
経済指標名 |
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鉱工業生産(IIP、Index of Industrial Production) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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中国国家統計局 | 毎月 / 中旬 | 11:00か14:30 | ★★ |
指標のポイント |
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この鉱工業生産ですが、数値の上昇は景気向上であると判断されています。 |
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