ユーロ/米ドルなど、外貨同士の通貨ペアで損益計算する方法を解説!

ユーロ/米ドルなど、外貨同士の通貨ペアで損益計算する方法を解説!

FXにおける、外貨同士を組み合わせた通貨ペアの損益計算方法をご存知でしょうか。

ドルストレート(ユーロ/米ドルなど)やユーロクロス(ユーロ/ポンドなど)の売買をしたいけど、損益計算の仕組みがイマイチ分からない、という方も多いかもしれません。

米ドル/円などクロス円の損益計算はかんたんですが、クロス円以外は確かにとっつきにくさもありますよね。

しかし、実は仕組みは意外とかんたんなので、あまり難しく考えることもありません。

ドルストレートなどの通貨ペアに興味がある方に向けて、外貨同士の組み合わせで損益計算をする方法をご紹介します。

目次

円を介さないと、初見で損益が分かりにくい

米ドル/円、ポンド/円などの円を介した通貨ペアの場合、ポジション保有中、何pipsプラスなのかは考えなくてもわかりますよね。

これが円を介さない取引となれば、そうもいきません。

FX会社の取引システムでは、保有ポジションの損益が自動計算されて表示されますが、この仕組みを理解しておくと、「今はこのくらいプラスになっている。」と感覚的につかめるようになります。

「円を介さない取引はややこしそうでちょっと・・・。」

このように感じている方も、損益の仕組みさえ分かれば不安はなくなることでしょう。

外貨同士の通貨ペアにチャンスがあれば、迷うことなく売買できるようになりますので、覚えておいて損はないハズです!

超かんたん!ユーロ/米ドルを例に損益計算しよう

対円通貨ペアの場合、1pips=100円なので難しく考える必要はありません。

しかしドルストレートの場合は小数点の多さが、分かりにくい要因となっています。

クロス円とドルストレートのpipsの見方

それでは、円を介さない通貨ペアでもっとも取引されている「ユーロ/米ドル」を例に計算してみましょう。

ユーロ/米ドルの売買例
  • 1ユーロ=1.12680で新規売り注文をする。
  • 1ユーロ=1.12460で決済した。
  • 利益は22.0pipsとなった。

22pips=日本円でいくらになるのでしょうか?

まずは利益の「22」に、100分の1の値の米ドル円レートを掛けます。
1米ドル = 111円52.0銭とすれば、1.11520を掛ける形ですね。

22(pips) × 1.11520(米ドル円レート/100) = 24.5344pips(日本円換算)となり、これが日本円で表したpipsです。

この1pips = 100円の計算ですので100倍すると具体的な収支金額となり、「2,453円44銭」となります。
※1,000通貨のときは10倍で計算します。

このとき、1円以下は切り捨てて考えてください。

結果、ユーロ/米ドルの利益は2,453円ということになります。

取引画面上の損益pipsに対し、欧風にした米ドル/円のレートをかけるだけなので、わかりやすいですね。
欧風というのは、112.20円なら1.122、89.5円なら0.895といった形です。

利益になるときも損失になるときも、必ず(売り)−(買い)のレートで計算してください。

これが理解できたら、取引数量を考えずに獲得pipsと現在レートだけで、以下のようにすぐに計算ができるようになります。

22pips ✕ 110.5円 = 2,453円

もし1米ドルが100円のときの場合は、単純に米ドル/円と同じ計算で100倍するだけなので、よりかんたんに換算できます。
例えば、50pipsプラスになったら利益は5,000円となります。

次の項目で正しい計算式も書いておきます。
ただし、上記のやり方を覚えてしまえば理解する必要はありません。

外貨同士の損益計算方法

正しい計算式は、以下で求めることができます。

(売値 - 買値)× 取引数量 × 米ドル/円のレート = 損益

おさらいとなりますが、以下の例で計算すると損益はいくらになるでしょうか。

ユーロ/米ドルでの計算例
  • 買値:1.12900
  • 売値:1.13546
  • 取引数量:20,000通貨(2Lot)
  • 1米ドル = 108.531円

売値1.13546 ー 買値1.12900 = 獲得pipsは「0.00646pips」

計算式は、0.00646(pips) ✕ 20,000(通貨) ✕ 108.961(円) =14,077.7612(円)

つまり、利益は14,077円となります。

ユーロ/米ドルは、世界一取引されている通貨ペア

ユーロ/米ドルは、世界でもっとも取引量が多い通貨ペアです。

流動性の高さにより、素直な値動きをする傾向がありますので、実は初心者にもチャート分析しやすいのが特徴です。

国内においても、円を介さない通貨ペアでもっとも取引量が多く、注目度も高いため、日本円を介さないトレードの入門としても最適なんですね。

米ドル/円と比べても、実は圧倒的に取引量が多く、世界中でもっとも注目されている通貨ペアなのです。

ユーロ/米ドルの値動きの変動率(ボラティリティ)ですが、米ドル/円よりも小さい傾向にありますので、実は初心者にも取引しやすいです。

※具体的な取引量のデータは下記記事に掲載しています。

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