NR7とは?トレード手法とNR7対応チャートを解説!

テクニカル指標を使わず、ローソク足の値幅に着目した取引戦略として「NR7」があります。

ローソク足の値動き(パターンや形状など)から相場を予測することから、欧米でもメジャーなプライスアプションと呼ばれる分析手法のひとつです。

このプライスアプションのなかでも、NR7は溜まったエネルギーが爆発するイメージであり、大きな値動きをする可能性があることで注目されている分析手法となっています。

それでは「NR7」とはどんな分析手法なのか、基礎から分かりやすく解説します。

NR7とは

NRは「Narrow Range(ナロー・レンジ)」の略で「狭い範囲」という意味があり、前の足より値幅が短い足のことを指します。
つまり、高値と安値の高低差が小さい足のことを意味しています。

このNRには、いくつかのパターンがあります。

有名なNR7(正しくは、Narrowest Range of the last seven bars)は「過去7本で、もっとも値幅が狭い足」を表します。
日足で当日の足がNR7となれば、直近7日間において当日の上下の値幅がもっとも狭いことになります。

直近7日間で、その日の上下幅がもっとも小さければNR7となる。

このNR7は4時間足など他の足種でも有効的ですが、元々は日足がベースのプライスアクションです。

古くは1990年、Toby Crabelが著書「Day Trading With Short Term Price Patterns and Opening Range Breakout」で発表しました。

残念ながら現在は絶版となっており、Amazonでは高額で販売されていますが、こちらに記されたテクニックは現在でも有効的で、とくにNR7は高い人気を誇ります。

Toby氏は、狭い範囲(NR)は基本的に収縮であるため、収縮後に「ブレイクアウト」または「膨張」が発生する可能性が高く、1990年以前(著書発表時点)の商品相場でのデータ調査では、50〜65%のチャンスがあると説いていました。

そしてNR7は時間の経過とともに価格が収束していくような、ボラティリティが低い状態で出現するため、急に大きく動きそうなタイミングを探るために用いられています。

NRの類似パターンとNR7-2

NR7以外にも、過去4本で判断するNR4、過去5本で判断するNR5がありますが、やはり世界的にも、よりエネルギーを溜めやすい7本の足で分析するのが主流です。

またToby氏のプライスパターンにはNRの対として、WR(Wide Spread)があり、WR7であれば、直近7本でもっとも値幅が広い足が発生したことを指します。

 

2004年アラン・ファーレイの著書「スイングトレード入門」では、連続して現れる2番目のNR7として「NR7-2」も紹介されました。

これは値幅の縮小がさらに進行し、2日連続でNR7が発生したことを表します。

2回連続で発生すればNR7-2、3回連続で発生すればNR7-3となる。

NR7-2はNR7よりも出現頻度が少ないことから、シグナルの精度としてはより強力と考えられ、ブレイクアウトの期待値も高いと判断されています。

実際にNR7、NR7-2それぞれで出現後の動きを確かめましたが、やはりNR7-2の方が高精度でした。

ぜひ皆さんも実際のチャートで検証してみてください。

NR7を使ったトレード戦略

NR7自体は、どちらの方向にブレイクアウトするかは教えてくれません。

したがってトレードの基本は、NR7の高値と安値にラインを引き、ブレイクアウトした方向にエントリーする形となります。

NR7は方向性を示さず、ブレイクアウトした方向に順張りする手法

それではどういった場面でNR7を探すのがいいのでしょうか。

それはフィボナッチ・リトレースメントや移動平均線で押し目・戻りや、移動平均線のクロスを判断できるときです。

こういった調整局面や大きなトレンドが生まれる前は、値動きの勢いが欠ける傾向が見られることから、その後の大きな値動きに期待ができることとなります。

方向性を示唆しないNR7ですが、こういった材料を併用することで、その後どちらの方向に動くのが予測に役立ちます。

またボリンジャーバンドを表示させると、バンドが縮小→拡大へ転換するタイミングでNR7が発生するため、シグナル探しに便利だと思います。

 

注意点としては、NR7が発生しブレイクアウトでエントリーしても、インジケーターによってはシグナルの発生もダマシも多いです。

そのため、はらみ足も組み合わせると、出現頻度が減ってノイズが少なくなります。

ローソク足なら「はらみ足」(微妙に定義は違うがインサイドバーともいう)といい、6本目のローソク足に7本目のNR7が完全に収まっていれば、より精度が高くなると判断されています。

NR7が発生したからといって、必ずしもトレンドが予測通りになるとは限りません。

エントリーの反対方向に相場が大きく動いても、損失を抑えられるように、ストップロスを適切に設定して注文しておきましょう。

有名なトレーダーさんも使っているので、NR7の発生に注目して日々チャートを見ていきましょう。

NR7の無料MT4用インジケーター

NR7はMT4用インジケーターも多く開発されていますので、MT4を使っている方は配布サイトからダウンロードして使うことができます。

無料のインジケーターで充分活用できますので、有料のものを購入する必要はありません。

NR7ユーザーで有名なしろふくろうさんのMT4インジケーターは、こちらでダウンロードできます。

https://mt4fan.net/2018/03/ib-nr4-2/

※インジケーターはNR4ですが、パラメーターの値を7に変更すればNR7に変更できます。

MT4にNR7インジケーターを表示した例
NR7-2の例

このインジケーターはNR7がインサイドバーのときしか表示されないため、無駄にシグナルが表示されることもありません。(ローソク足上の黄色い実体がシグナルです。)

「in&outインジケーター」も同時にインストールされますが、こちらを使えば、上の画像の黄色いヒゲのように、インサイドバーやアウトサイドバーを目立たせることも可能です。

※インサイドバーについてはこちらの記事もどうぞ。

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TradingViewでNR7の利用も可能

TradingViewというブラウザベースのチャートなら、インジケーター(テクニカル指標)をダウンロードする手間をかけることなく、NR7を見ることができます。

高機能チャートのTradingViewは、無料アカウントでもチャート設定をWeb上で保存できます。本格的に使いたい方は無料アカウントを作成しましょう。

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TradingViewでチャートを開いたら、上部にあるfx(インジケーター)をクリックし、検索ボックスに「nr7」と入力してください。

TradingViewでNR7を表示させる方法

TradingViewでNR7を表示させた例

そうすると、NR7のインジケーターを利用することができます。
ちなみにTradingViewでは、さまざまなインジケーターが世界中の開発者によって無料で公開されています。

TradingViewならスマホアプリでもNR7を見れますので、ぜひお試ししてみてください。

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