ユーロ圏の主な経済指標や要人発言を、一覧でご紹介します。
ユーロ圏・経済指標の特徴
ユーロは、米ドルに次ぐ世界第2位の取引量を誇る通貨です。
そのためFXでは、ユーロ/米ドルが世界中でもっとも取引量の多い通貨ペアとなります。
一般的な通貨ペアの動きですが、ユーロ/米ドルと米ドル/円は反対に動く傾向があります。
例えば、ユーロ/米ドルが下落しているとき、「ユーロが売られる = 米ドルが買われる」こととなります。
このとき、ユーロが売られて米ドルが買われた結果、米ドル/円の上昇に繋がるというのが反対に動くメカニズムとなっています。
このように、FXでは基軸通貨の米ドルを中心として、世界第2位の取引量であるユーロと、世界第3位の取引量である日本円は密接な関係があります。
FXでは米ドル/円のトレードから始める方がもっとも多いですが、実は米ドル/円の取引においても、アメリカの指標だけでなく、ユーロ圏の経済指標も重要な位置付けなんですね。
ユーロの経済指標には、ユーロ圏全体の指標と、それを構成する各国の指標があります。
こちらのページでは、ユーロの経済指標情報を掲載していますが、イギリスやドイツなどの経済指標は下記リンクからご確認ください。
特にドイツは経済的にもヨーロッパの中心であり、影響力のある経済指標も発表されています。
ユーロ/米ドルやユーロ/円のトレードをする方は、ドイツの経済指標にも注目していきましょう。
ユーロの値動き傾向や特徴は、こちらの記事も合わせてどうぞ。
ユーロ圏の主要な経済指標
ある程度の値動きを狙ってトレードしたいなら、星4つ以上【★★★★】の経済指標を重視するといいでしょう。
※下記の時間はユーロ圏の標準時間(10月最終日曜日AM2:00~3月最終日曜日AM2:00)で記載しています。
サマータイム時(夏時間、3月最終日曜日午前AM2:00~~10月最終日曜日AM2:00)は下記表の時間が1時間早くなります。
ユーロ圏の経済指標 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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ユーロ・製造業購買担当者景気指数(製造業PMI) | 毎月 / 下旬[速報] 毎月 / 上旬[改定] | 18:00 | ★★★ |
ユーロ・サービス部門購買担当者景気指数(サービス業PMI) | 毎月 / 下旬[速報] 毎月 / 上旬[改定] | 18:00 | ★★★ |
ユーロ・生産者物価指数(PPI) | 毎月 / 上旬 | 19:00 | ★★ |
ユーロ・失業率 | 毎月 / 上旬 | 19:00 | ★★★ |
ユーロ・小売売上高 | 毎月 / 上旬 | 19:00 | ★★ |
ECB(欧州中央銀行)政策金利発表 | 毎月 / 上旬 | 21:45 | ★★★★★ |
ラガルドECB総裁・定例記者会見 | 毎月 / 上旬 | 22:30 | ★★★ |
ユーロ・四半期GDP(国内総生産) | 3・6・9・12月 / 中旬[速報] 1・4・7・10月 / 中旬[改定] 2・5・8・11月 / 上旬[確定] | 19:00 | ★★★★ |
ユーロ・鉱工業生産(IIP) | 毎月 / 下旬 | 19:00 | ★★★ |
ユーロ・消費者物価指数(HICP) | 毎月 / 下旬[速報] 毎月 / 中旬[改定] | 19:00 | ★★★★ |
ユーロ・ZEW景況感調査指数 | 毎月 / 中旬 | 19:00 | ★★★ |
ユーロ・経常収支 | 毎月 / 上旬 | 18:00 | ★★ |
ユーロ・貿易収支 | 毎月 / 中旬 | 19:00 | ★★ |
ユーロ・消費者信頼感指数(CCI) | 毎月 / 中旬[速報] 毎月 / 下旬[確定] | 24:00 19:00 | ★★★ |
ユーロ・製造業購買担当者景気指数(製造業PMI)
ユーロ・製造業購買担当者景気指数(PMI)は、ユーロ圏の製造業の景況感をみる経済指標で、民間調査会社であるIHSマークイット社が集計して公表しています。
単に製造業PMIとも呼ばれています。
製造業PMIは、製造業やサービス業の購買担当者を対象にアンケート調査を行い、指数化されています。
速報値は当月の下旬、改定値は翌月の上旬に公表されています。
速報は発表タイミングが早く、また数ヶ月先の景気動向を見るための先行指標とされていますので、サービス業PMIとともに注目度も高い指標だといえます。
発表時は、50%を超えれば景気拡大、50%を下回ると景気後退を示しています。
経済指標名 |
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製造業購買担当者景気指数(Purchasing Managers’s Index) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
---|---|---|---|
IHS Markit(IHSマークイット社) | 毎月 / 下旬[速報] 毎月 / 上旬[改定] | 18:00 | ★★★ |
指標のポイント |
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改定値よりも速報値の方が発表直後のインパクトがありますが、それでも平均の変動幅は10pips程度と少なめです。 |
ユーロ・サービス部門購買担当者景気指数(サービス業PMI)
ユーロ・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は、ユーロ圏のサービス業の景況感をみる経済指標で、IHSマークイット社が集計して公表しています。
製造業に属さないPMIであることから、非製造業PMIと呼ばれたり、単にサービス業PMIとも呼ばれています。
速報値は当月の下旬に、改定値は翌月の上旬に公表されています。
速報値は発表が早く、また数ヶ月先の景気動向をみるための先行指標とされていますので、先に挙げた製造業PMIとともに注目度も高い指標だといえます。
このほか製造業PMIとサービス業PMIを合算した「ユーロ圏総合PMI」も注目されています。
経済指標名 |
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サービス部門購買担当者景気指数 |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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IHS Markit(IHSマークイット社) | 毎月 / 下旬[速報] 毎月 / 上旬[改定] | 18:00 | ★★★ |
指標のポイント |
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サービス業PMIよりも製造業PMIの方が、注目度は高めとなっています。 |
ユーロ・生産者物価指数(PPI)
ユーロ・生産者物価指数(PPI)は、ユーロ圏における製造業者の商品やサービスの販売価格の調査結果を表す経済指標です。
ユーロ圏では、欧州委員会統計局によって発表されています。
消費者物価指数(HICP)が「消費者が購入するときの価格」を表すのに対し、この生産者物価指数は「生産者が出荷するときの価格」を表します。そのため、HICPと密接した相関性があります。
生産者物価指数には、全調査対象の物価動向を示した総合指数と、変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数があります。
食品やエネルギー価格というのは、季節要因の影響を受けやすい特徴があります。
そのため物価トレンドを把握するとき、総合指数とコア指数の差が大きければ、コア指数の方がより重視されています。
発表は月次で、翌々月の初旬に前月比と前年比のデータが公表されています。
PPIはECB(欧州中央銀行)が、利上げ・利下げのタイミングを見るための重要な経済指標であることから、市場では大きく注目されています。
経済指標名 |
---|
生産者物価指数(PPI、Producer Price Index) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
---|---|---|---|
欧州委員会統計局(Eurostat) | 毎月 / 上旬 | 19:00 | ★★ |
指標のポイント |
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指標発表直後でも動いて10pips程度であったりと、為替レートへの影響はやや小さめの傾向となっています。 |
ユーロ・失業率
ユーロ・失業率は、欧州委員会統計局により、月次で翌々月の上旬に発表されています。
失業率の定義は国によって異なりますが、ユーロ圏での失業者の定義は、「15歳以上で仕事に就いておらず、少なくとも3ヶ月間・週20時間以上の労働を望み、求職登録をした者。」とされています。
現在ヨーロッパでは多くの国がユーロ加盟国ですが、国によって失業率はかなりバラツキがあります。
つまりこの公表値は、ユーロ圏全体の失業率の平均を表します。
やはり指標発表時はユーロ/円、米ドル/ユーロといった、ユーロを介した通貨ペアが動きやすい傾向にあります。
経済指標名 |
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失業率(Unemployment Rate) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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欧州委員会統計局(Eurostat) | 毎月 / 上旬 | 19:00 | ★★★ |
指標のポイント |
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失業率が発表された直後は、ユーロ/円と米ドル/ユーロは15pips〜20pips程度は変動する傾向があります。 |
ユーロ・小売売上高
ユーロ・小売売上高は、ユーロ圏の百貨店やスーパーなどの小売・サービス業の月間売上高を集計した、景気関連の経済指標です。
欧州委員会統計局により、月次で翌々月の上旬に、前月比と前年比のデータが発表されています。
発表時に前月比で増加すれば、個人消費は堅調で経済の状況が良いと判断されて、ユーロは買われやすくなります。
反対に前月比で減少すれば、個人消費が落ち込んでいて経済の状況が悪いと判断されて、ユーロは売られやすくなります。
この小売売上高は、ユーロだけでなく各国で発表されています。
日本やユーロ圏などの先進国では、GDP(国内総生産)の6割以上を個人消費が占めていることから、個人消費や景気の動向に注目して経済動向を見ていくにあたって、必要不可欠となります。
経済指標名 |
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小売売上高(Retail Sales) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
---|---|---|---|
欧州委員会統計局(Eurostat) | 毎月 / 上旬 | 19:00 | ★★ |
指標のポイント |
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発表直後の変動は小さめですが、ポンド/円だと20pips〜30pips変動することもあります。 |
ECB(欧州中央銀行)政策金利発表
ECB政策金利発表は、ユーロ圏の中央銀行が毎月上旬に行っている、政策金利発表のことです。
ECB(European Central Bank)は欧州中央銀行のことで、日本では欧中銀とも呼ばれます。
ECB役員会の6名とユーロ導入国の中央銀行の総裁で構成されています。
原則的に2週間ごとに開催され、月の1回目の理事会で政策金利が決定されます。
政策金利発表後、ECB総裁・定例記者会見があり、金融政策に関する発言の場が設けられています。
この会見内容によっても相場は大きく動きますが、ECB政策金利ユーロ圏において最重要指標であるため、為替変動には大きく影響を及ぼします。
ユーロの流通量は米ドルに次いで世界第2位であり、それだけに非常に注目度が高い経済指標です。
政策金利の変更は為替動向にも大きく影響を与えますので、ユーロ/米ドルやユーロ/円など、特にユーロトレーダーは注目していきましょう。
経済指標名 |
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ECB(欧州中央銀行)政策金利発表 |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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欧州中央銀行(ECB、European Central Bank) | 毎月 / 上旬 | 21:45 | ★★★★★ |
指標のポイント |
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政策金利の発表次第では、70pips〜80pips動くこともあります。 |
ラガルドECB総裁・定例記者会見
ECB政策金利発表の後、すぐにECB(欧州中央銀行)の総裁により定例記者会見が行われています。
長らく総裁を努めて10年の任期が満了となったマリオ・ドラギに代わり、2019年後半からラガルド氏が総裁となりました。
ECB総裁・定例記者会見の発言ですが、主に政策金利や金融緩和など、ユーロ圏の金融政策に関する内容となります。
日本では日銀の黒田総裁でおなじみの要人発言ですが、このとき、今後の見通しに対してポジティブな発言か、ネガティブな発言なのかが注目されています。
また他国の金融政策を牽制する発言があれば、ユーロの値動きに与える影響は非常に大きく、リアルタイムに為替変動へと繋がります。
例えば、ラガルドECB総裁が強気な見解を示せば好材料と判断され、ユーロは買われやすくなる傾向があります。
反対に、弱気な見解を示せば悪材料と判断され、ユーロは売られやすくなる傾向があります。
経済指標名 |
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ラガルドECB総裁・定例記者会見 |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
---|---|---|---|
欧州中央銀行(ECB、European Central Bank) | 毎月 / 上旬 | 22:30 | ★★★ |
指標のポイント |
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過去には、定例記者会見時の発言内容によって、ユーロが他の通貨に対して全面安となった出来事もありましたので、ユーロの取引をする方は動向に注目していきたいところです。 |
ユーロ・四半期GDP(国内総生産)
ユーロ・四半期GDP(国内総生産)は、ユーロ圏で一定期間内に生み出された財とサービスの付加価値の総額で、国の経済規模をみるための経済指標です。
四半期GDPの伸び率は、そのままその国の経済成長率を表しますので、非常に重要度が高い指標だと言えます。
また、中長期的な景気動向をみるためにも利用されます。
ユーロ圏の主要4ヶ国(ドイツ、フランス、イタリア、スペイン)のGDPだけでユーロ圏のGDPの約7〜8割を占めています。
なかでもヨーロッパの経済の中心であるドイツは、ユーロ圏のGDPの3割ほどを占め、それに次ぐフランスは約2割と高い水準です。
つまり、ドイツとフランスの経済状況が、この四半期GDPに大きく影響を与えやすい要因となっています。
アメリカのGDPほどの市場への影響力は大きくありませんが、発表の際にはもっともインパクトのある「速報」に注目していきましょう。
経済指標名 |
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四半期GDP(国内総生産、Gross Domestic Product) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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欧州委員会統計局(Eurostat) | 2・5・8・11月 / 中旬[速報] 3・6・9・12月 / 上旬[改定] 1・4・7・10月 / 中旬[確定] | 19:00 | ★★★★ |
指標のポイント |
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なかでも速報値発表時のインパクトがもっとも大きいですが、確定値や改定値も、予想との乖離が大きければ変動します。 しかし、アメリカのGDPに比べると、値動きへの影響はさほど大きくありません。 |
ユーロ・鉱工業生産(IIP)
ユーロ・鉱工業生産(IIP)は、鉱工業部門の生産動向を指数化した経済指標で、ユーロ圏では欧州委員会統計局が毎月下旬に発表しています。
この指標では、鉱業や製造業の生産動向をみる判断材料として注目されています。
四半期ごとに発表されるGDP(国内総生産)と比べて、鉱工業生産指数は毎月発表されますので、景気実態を把握する上で速報性が高いのが特徴です。
欧州の製造業、鉱業、公共事業(電気・ガス)の生産動向を、基準年を100として指数化したもので、基準年は5年ごとに改定されます。
発表は月次で、翌々月の下旬に前月比と前年比のデータが公表されています。
この指標は予想値と結果との振幅が激しいため、数ヶ月単位の平均値をとって動向を判断することも重要です。
経済指標名 |
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鉱工業生産(IIP、Index of Industrial Production) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
---|---|---|---|
欧州委員会統計局(Eurostat) | 毎月 / 下旬 | 19:00 | ★★★ |
指標のポイント |
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発表直後の値動きは10pips未満とそれほど大きくない場合が多いことから、やや限定的である傾向があります。 |
ユーロ・消費者物価指数(HICP)
消費者物価指数(HICP)は、欧州連合統計局が、ユーロ加盟国の小売・サービスの販売価格の調査結果を表す経済指標です。
EU基準消費者物価指数とも呼ばれていて、インフレの動向を計るためのもっとも重要な指標のひとつとされています。
HICPが使われるのは、多数の国のデータがまとめられるユーロ圏のみで、日本やアメリカなど、他の国の消費者物価指数はCPIと呼ばれています。
消費者物価指数は「消費者が購入するときの価格」を表すのに対して、生産者物価指数(PPI)は「生産者が出荷するときの価格」を表します。
いわば物価の水準を測定した指標ですので、生活コストを計るものさしとして利用されます。
全調査対象の物価動向を示した総合指数と、変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数があり、食品・エネルギー価格は季節要因の影響を受けやすい特徴があります。
そのため、物価トレンドを把握するとき、総合指数とコア指数の差が大きければ、コア指数の方がより重視されています。
発表は、当月の下旬に速報値、翌月の中旬に改定値が公表されています。
ECB(欧州中央銀行)が、利上げ・利下げのタイミングを見るための重要な経済指標であることから、市場では大きく注目されています。
経済指標名 |
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消費者物価指数(HICP、Harmonised Index of Consumer Prices) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
---|---|---|---|
欧州委員会統計局(Eurostat) | 毎月 / 下旬[速報] 毎月 / 中旬[改定] | 19:00 | ★★★★ |
指標のポイント |
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まずは速報に注目。速報の発表直後は、ユーロ/円の場合だと20pips程度は変動する傾向もあります。 |
ユーロ・ZEW景況感調査指数
ZEW景況感調査指数は、ドイツのマンハイムにある民間調査会社、ZEW(欧州経済研究センター)が発表する、景況感についての調査結果を表す経済指標です。ZEW期待指数とも呼ばれます。
ZEW景況感調査指数はユーロ版のほか、ドイツやスイスでも発表されています。
こういった景況感関連の経済指標には、「景況指数」「景況感」「景況感調査」「景況感調査指数」などとさまざまな呼び名がありますが、どれも同一です。
この先6ヶ月の景気は今後良くなるか、悪くなるかを、約350人のアナリストや機関投資家、市場関係者などへのアンケート調査をもとに算出されて公表が行われます。
ドイツのIFO景況感指数の1週間前に発表されるため、IFO景況感指数に対して先行性があることから注目されています。
また、鉱工業生産に対しても半年強の先行性があるとされています。
ユーロ圏の景況感指標としては、IFO景況感指数に次いで注目度が高く、ECB(欧州中央銀行)の金融政策にも大きく影響を与えるとされています。
毎月1回目のECB・定例理事会開催日の1週間後(15日〜20日頃)に発表があり、この指数が50を超えると、好景気だと判断され、ユーロが買われやすくなります。
経済指標名 |
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ZEW景況感調査指数(ZEW期待指数) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
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ZEW(欧州経済研究センター、Zentrum fur Europaische Wirtschaftsforschung) | 毎月 / 中旬 (定例理事会開催日の1週間後) | 19:00 | ★★★ |
指標のポイント |
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ユーロ圏の景況感を見るのに注目されていて、ユーロ相場への影響も大きい指標です。ユーロ/円で大きく変動した場合、30pips程度動くこともあります。 |
ユーロ・経常収支
経常収支は、他国との貿易や投資、支援などによる収益・支出の差額を表す、経済指標です。
ユーロ圏では、欧州中央銀行(ECB)が発表をしています。
経常収支は、以下4つの内訳により構成されています。
- 貿易収支 = 他国との輸出入の差額のこと
- 所得収支 = 国境を越えた雇用者報酬や、対外直接投資の投資収益の金額のこと
- 経常移転収支 = 政府開発援助のうち、医薬品など対価をともなわない現物援助で利用した金額のこと
- サービス収支 = 国境を超えて旅行、運送、通信、建設、保険、金融取引で利用した金額のこと
この中で、経常収支の大部分は、貿易収支が占めています。
なお、経常収支には「季節調整前」「季節調整済」がありますが、この季節調整済というのは、季節要因を取り除き、分析しやすい形にしたことを指します。
ユーロ圏の経常収支の数値が上昇すれば、経済状態が良いと判断され、ユーロが買われやすくなりなります。
経済指標名 |
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経常収支(Current Account) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
---|---|---|---|
欧州中央銀行(ECB、European Central Bank) | 毎月 / 上旬 | 18:00 | ★★ |
指標のポイント |
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ユーロ圏の経常収支は黒字が続いていますが、その多くはドイツによってもたらされています。 |
ユーロ・貿易収支
ユーロ・貿易収支は、ユーロ圏の政府と民間の輸出額から輸入額を引いた差額を表す経済指標です。
貿易収支は、経常収支(貿易収支、サービス収支、所得収支、経常移転収支)の最大の構成要素の一つなので、それだけに市場の注目度も高くなっています。
通常、貿易収支がプラスで推移すれば、ユーロ圏の経済状況も良いとされ、ユーロが買われる傾向にあります。
ユーロ圏の国の多くは貿易収支が赤字である国も多いですが、貿易収支は黒字で推移しています。
この要因として、輸出競争力のあるドイツが、消費・投資の低迷によって貿易収支と経常収支が黒字で拡大しており、それがユーロ圏内における貿易収支と経常収支の不均衡が拡大しているとされています。
経済指標名 |
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貿易収支(the Trade Balance) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
---|---|---|---|
欧州委員会統計局(Eurostat) | 毎月 / 中旬 | 19:00 | ★★ |
指標のポイント |
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ユーロ/円、ユーロ/米ドルの指標発表後の変動ですが、平均的に10pips程度です。ユーロ圏は2011年頃から貿易収支の黒字が続いていますが、発表値の乖離によっては大きく変動する可能性があります。 |
ユーロ・消費者信頼感指数(CCI)
消費者信頼感指数(CCI)は、ユーロ圏における個人消費者の消費動向、雇用状況、所得などに対する消費者マインドを調査し指数化した経済指標です。
ユーロ圏のCCIは、欧州委員会統計局により発表されています。
通常、消費者マインドの数値が増加すれば、消費者の購買意欲が高まりにより、景気拡大とされて、ユーロが買われやすくなります。
反対に消費者マインドの減少は景気縮小とされて、ユーロが売られやすくなります。
経済指標名 |
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消費者信頼感指数(CCI、Consumer Confidence Index) |
発表機関 | 発表時期 | 日本発表時間 | 重要度 |
---|---|---|---|
欧州委員会統計局(Eurostat) | 毎月 / 中旬[速報] 毎月 / 下旬[確定] | 24:00 19:00 | ★★★ |
指標のポイント |
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CCIは下旬に発表される確定値よりも、中旬に発表される速報値の方が、発表時のインパクトがあります。 |
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