ゴースト・トレード(Gh)は、Woodies CCIにおける代表的なトレンド転換パターンであり、ウッディ氏自身が「もっともお気に入りのパターン」と公言している手法です。
その形状は一般的なヘッドアンドショルダーによく似ており、CCI上に形成された3つの山や谷から、トレンド転換のタイミングを判断します。
また、ゴースト・トレードはWoodies CCIの中で唯一、CCIから具体的な目標値(ターゲット)を算出できる特徴を持っています。
この記事では、通常のゴースト・トレードとミトンズ・ゴースト・トレードの違い、基本条件、エントリー方法、ダマシを回避するポイントについて詳しく解説します。
ゴースト・トレードとは?
ゴースト・トレードは、CCI上に形成されるヘッドアンドショルダー型のパターンを利用して、トレンド転換を狙う手法です。
ハロウィンの幽霊のような形に見えることから「ゴースト」と名付けられました。
市場心理としては、最初のショルダー(肩)で勢いが鈍化し、その後に後発組が再びトレンド方向へ価格を押し上げたり押し下げたりしてヘッド(頭)を形成します。しかし、その動きは前回の勢いを維持できず、最後のショルダー形成後に反転してネックラインを突破します。
ゴースト・トレードには複数の種類がありますが、後期マニュアルでは主に以下の2種類が紹介されています。
| GTの種類 | 説明 |
|---|---|
| レギュラー(通常の)・ゴースト・トレード | 0ラインより上で形成され、両肩が頭の下にあるパターン。 高値圏で出現する、ヘッドアンドショルダーズ・トップのイメージ。 |
| インバーテッド(逆)・ゴースト・トレード | レギュラー・ゴースト・トレードの逆バージョン。 0ラインより下で形成され、両肩が頭の下にある(谷を形成する)パターン。 安値圏で出現する、ヘッドアンドショルダーズ・ボトムのイメージ。 |
| ミトンズ・ゴースト・トレード | 両肩が頭の上にあるパターン。 愛猫の名に由来していて、猫が両手を上げているイメージ。 |
| ミトンズ・インバーテッド・ゴースト・トレード | ミトンズ・ゴーストが0ラインより下で形成されるパターン。 ミトンズ版のインバーテッド・ゴースト。 |
ゴースト・トレードの基本条件
ゴースト・トレードでは、CCI上に形成された3つの山または谷からネックラインを引き、そのブレイクアウトを売買シグナルとして利用します。
一般的なヘッドアンドショルダーと似ていますが、Woodies CCIでは価格ではなくCCIの形状そのものを分析する点が特徴です。
ゴースト・トレードには、他のWoodies CCIパターンのような「±100ライン以上」「±200ライン以上」といった厳密な出現条件はありません。
その代わり、重要となるのが以下になります。
- ネックラインとピークの間に十分な空間があること
- 山や谷が明確に識別できること
- 3つのピークまたはボトムが視覚的に認識できること
ゴースト・トレードのターゲット
ゴースト・トレードは、Woodies CCIで唯一明確な目標値を算出できるパターンです。
ターゲットは以下の手順で計算します。
- ネックラインから頭までのCCIポイント差を測定する
- ネックラインのブレイク地点へその値を加算または減算する
この測定によって、CCI上で到達目標を設定できます。
通常のゴースト・トレードのセットアップとトレード条件
ゴースト・トレード 買いの条件


- CCI上に3つの谷(左肩・頭・右肩)が形成されており、中央の「頭」が左右の肩より低い位置にあること
- 左肩と頭それぞれの山(一時的な高値)からネックライン(トレンドライン)を引き、未来方向に延長する
- ネックラインはどの方向でも可能だが、ウッディ氏は0ラインに向かって右上がりを好む
- 右肩がCCIのネックラインをブレイクアウトしたら買いサイン
- 積極的:ネックラインをクロスした瞬間
- 保守的:CCIバー確定の20〜30秒前
- 超保守的:CCIバーが確定後
- 利益確定は、CCIが+100ラインをクロスしたとき、またはゴーストのターゲット到達時
ゴースト・トレード 売りの条件


- CCI上に3つの山(左肩・頭・右肩)が形成されており、中央の「頭」が左右の肩より高い位置にあること
- 左肩と頭それぞれの谷(一時的な安値)からネックライン(トレンドライン)を引き、未来方向に延長する
- ネックラインはどの方向でも可能だが、ウッディ氏は0ラインに向かって右下がりを好む
- 右肩がCCIのネックラインをブレイクアウトしたら売りサイン
- 積極的:ネックラインをクロスした瞬間
- 保守的:CCIバー確定の20〜30秒前
- 超保守的:CCIバーが確定後
- 利益確定は、CCIが-100ラインをクロスしたとき、またはゴーストのターゲット到達時
また、ゴースト・トレードが形成された後には、ファミール・トレードのパターンが続けて現れることが多い傾向にあります。
ミトンズ・ゴースト・トレードのセットアップとトレード条件
ミトンズ・ゴースト・トレード 買いの条件


- CCI上に3つの谷(左肩・頭・右肩)が形成されており、「頭」が左右の肩より高い位置にあること
- 左肩と頭それぞれの山(一時的な高値)からネックライン(トレンドライン)を引き、未来方向に延長する
- ネックラインはどの方向でも可能だが、ウッディ氏は0ラインに向かって右上がりを好む
- 右肩がCCIのネックラインをブレイクアウトしたら買いサイン
- 積極的:ネックラインをクロスした瞬間
- 保守的:CCIバー確定の20〜30秒前
- 超保守的:CCIバーが確定後
- 利益確定は、CCIが+100ラインをクロスしたとき、またはゴーストのターゲット到達時
ミトンズ・ゴースト・トレード 売りの条件


- CCI上に3つの山(左肩・頭・右肩)が形成されており、「頭」が左右の肩より低い位置にあること
- 左肩と頭それぞれの谷(一時的な安値)からネックライン(トレンドライン)を引き、未来方向に延長する
- ネックラインはどの方向でも可能だが、ウッディ氏は0ラインに向かって右下がりを好む
- 右肩がCCIのネックラインをブレイクアウトしたら売りサイン
- 積極的:ネックラインをクロスした瞬間
- 保守的:CCIバー確定の20〜30秒前
- 超保守的:CCIバーが確定後
- 利益確定は、CCIが-100ラインをクロスしたとき、またはゴーストのターゲット到達時
ゴースト・トレードの買いをチャートで解説
❶CCI上に3つの谷(左肩・頭・右肩)が形成されていて、中央の「頭」が左右の肩より低い位置にあることを確認します。
以下で、左肩と頭の間となる箇所の基準ですが、「戻り高値」となっている位置が目安となります。


❷左肩と頭それぞれの山(一時的な高値)からネックライン(トレンドライン)を引き、未来の方向に延長します。


ネックラインは水平や右上がりなど、どの方向でも可能ですが、ウッディ氏は0ラインに向かって右上がりを好んでいます。
❸ネックラインを上にブレイクアウトしたら、買いでエントリーします。


❹CCIが+100ラインをクロスしたとき、またはターゲット到達時に利益を確定できます。


上記の例では、ゴースト・トレードの利食い目標には届いていません。トレンド転換前の下落が大きく、ネックラインが0ラインに近いほど、目標値が離れてしまうからです。
確実な利食いなら+100ラインのクロス、またはWoodies CCIの共通決済ルールとなる「フック」を活用するのが現実的ともいえます。
ゴースト・トレードの売りをチャートで解説
❶CCI上に3つの山(左肩・頭・右肩)が形成されていて、中央の「頭」が左右の肩より高い位置にあることを確認します。


❷左肩と頭それぞれの谷(一時的な安値)からネックライン(トレンドライン)を引き、未来方向に延長します。


解説向けにチャートを拡大しているため、少々分かりにくいかもしれませんが、ネックラインを引くことができて、頭となる高値を更新できなかった場合、パターンの形成を認識できます。
❸ネックラインを下にブレイクアウトしたら、売りでエントリーします。


❹CCIが+100ラインをクロスしたとき、またはターゲット到達時に利益を確定できます。


こちらは、ギリギリ利食い目標にも届いている例です。描画ツールを使って利食い目標を算出するのが面倒であれば、個人的にはフックでの決済も十分に機能すると判断しています。
ミトンズ・ゴースト・トレードの買いをチャートで解説
- CCI上に3つの谷(左肩・頭・右肩)が形成されており、「頭」が左右の肩より高い位置にあること
- 左肩と頭それぞれの山(一時的な高値)からネックライン(トレンドライン)を引き、未来方向に延長する
- ネックラインはどの方向でも可能だが、ウッディ氏は0ラインに向かって右上がりを好む
- 右肩がCCIのネックラインをブレイクアウトしたら買いサイン
- 積極的:ネックラインをクロスした瞬間
- 保守的:CCIバー確定の20〜30秒前
- 超保守的:CCIバーが確定後
- 利益確定は、CCIが+100ラインをクロスしたとき、またはゴーストのターゲット到達時
❶CCI上に3つの谷(左肩・頭・右肩)が形成されていて、「頭」が左右の肩より高い位置にあることを確認します。


❷左肩と頭それぞれの山(一時的な高値)からネックライン(トレンドライン)を引き、未来方向に延長します。


上記はウッディ氏の好む形状ではありませんが、0ラインから離れたネックラインもマニュアルでも解説されてるため解説に採用しました。
❸右肩がCCIのネックラインを上にブレイクアウトしたら、買いでエントリーします。


❹CCIが+100ラインをクロスしたとき、またはターゲット到達時に利益を確定できます。


ミトンズ・ゴースト・トレードの売りをチャートで解説
❶CCI上に3つの山(左肩・頭・右肩)が形成されていて、「頭」が左右の肩より低い位置にあることを確認します。


❷左肩と頭それぞれの谷(一時的な安値)からネックライン(トレンドライン)を引き、未来方向に延長します。


右肩がCCIのネックラインをブレイクアウトしたら、売りでエントリーします。


❹CCIが+100ラインをクロスしたとき、またはターゲット到達時に利益を確定できます。


ゴースト・トレードには他のパターンもある
短期間で形成されたパターンもゴースト・トレードに該当します。
以下はレギュラー・ゴースト・トレードのパターンです。


ミトンズ・ゴーストのパターンも同様です。


2005年のゴースト・トレードのパターンに特化したマニュアルでは、以下のように、一方の肩が低いミトンズ・ゴーストのパターンも紹介されています。


このほか、ネックラインが0ラインを超えているパターンもあります。


詳しくは記事内「参考リンク」に、ゴースト・トレード専門マニュアルのリンク先を掲載していますので、興味がある方はチェックしてみてください。
ゴースト・トレードのメリット・デメリット
メリット
- トレンド転換の初動を狙える
- ヘッドアンドショルダーに近く視覚的に理解しやすい
- Woodies CCI唯一のターゲット計測が可能
- ミトンズを含め複数のバリエーションが存在する
- ファミール・トレードへ発展するケースが多い
- 他のオシレーターや移動平均線よりも早くシグナルが出ることがある
デメリット
- パターン認識に慣れが必要
- 完全な左右対称を求めると見つけにくい
- 小さなノイズをゴーストと誤認しやすい
- ネックラインの引き方に裁量が入る
- 強いトレンド中では失敗する場合がある
ゴースト・トレードのダマシを回避する方法
ゴースト・トレードで最も重要なのは、形だけで判断しないことです。
初心者は左右対称の美しいヘッドアンドショルダーを探しがちですが、Woodies CCIでは「同じGhostは2つとして存在しない」と説明されています。
そのため、以下が重要なポイントとなります。
- 肩や頭の大きさが多少異なっていても問題ない
- ネックラインとピークの間に十分な空間がある
- 3回目の反転(右肩)が確認できる
- ネックラインの明確なブレイクを待つ
また、CCIバー確定前にエントリーする積極的な方法もありますが、慣れないうちはCCIバー確定後にエントリーする方がダマシを減らせます。
さらに、ゴースト形成後はファミール・トレードへ発展するケースも多いため、ブレイク後のCCIの動きも継続して観察するとよいでしょう。
【Woodies CCI】ゴースト・トレードまとめ
ゴースト・トレードは、CCI上に形成されるヘッドアンドショルダー型のパターンを利用してトレンド転換を狙うWoodies CCIの代表的な手法です。
通常のゴーストとミトンズ・ゴーストという2つの主要パターンが存在し、それぞれネックラインのブレイクによって売買シグナルが発生します。
また、Woodies CCIで唯一ターゲットを計測できるパターンであり、エントリーだけでなく利益確定の目安も明確に設定できます。
形の完全一致にこだわるのではなく、「3度目の反転」と「ネックラインのブレイク」に注目することが、ゴースト・トレードを理解する最大のポイントです。
そしてウッディ氏は、ゴースト・トレードでは同じ形状は2つとなく、全て異なると述べています。そして、きれいで対象な形状を探すほど、現実的にはパターンが見つかりにくいです。
パターンは個人の見方や主観によって異なってきますが、まずは直感的に判断してパターンが機能しているか、過去チャートをチェックしてみることをおすすめします。
またミトンズ・ゴーストですが、大きな視点で見ると「ダブルトップ/ダブルボトムのパターンの一種」と捉えることができます。筆者が何度もチャートを眺めているなかで、ミトンズ・ゴーストの発生局面は天底となった場面であったり、CCIのダイバージェンスが機能していることも確認できました。
ぜひご自身でもパターンが機能しているか、チャートにネックラインを描画して練習してみてください。
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