ズロチ/円とユーロ/円の妙技!スワップ狙いの両建てサヤ取り手法とは?

「ポーランドズロチ/円」「ユーロ/円」の両建てによるサヤ取りでスワップポイント狙えると、新型の両建て手法が注目を集めつつあります。

この手法を解説するとともに、リスク・注意点もまとめてご紹介していきます。

ズロチとユーロのサヤ取りはどんなトレード手法?

ズロチ/円ロング、ユーロ/円ショートでスワップサヤ取りできるとして認知されてきました。
これはそれぞれの相関性が高いことに加えて、ズロチ/円の証拠金の低さ、スワップ効率の良さが注目されつつある理由です。

まずはこのトレード手法の特徴を見ていきましょう。

ズロチ、ユーロのサヤ取り手法の特徴
  • ポーランドはEU加盟国でありつつ、自国通貨としてズロチを採用する。
  • ズロチ/円はユーロ/円と同じように動く性質がある。
  • ズロチ/円の証拠金は、ユーロ/円の1/4程度。ミニ版ユーロといった位置付け。
  • ユーロ/円1Lotの証拠金とほぼ同量(4.3Lot)の保有で、1日約60円のスワップが付与される。
    (※2021年11月におけるFXプライム byGMOの実績値。)
  • 年間で約10%の利回りに期待ができる。
  • ユーロ/円のヘッジポジションは、マイナススワップにならない。

ズロチ/円は証拠金が低いことから、ユーロ/円と同じくらいの証拠金ベースで判断すると、実は高スワップだったことが注目され始めたきっかけです。

コモディティ情報サイトのasumiru.comではFX相関係数ランキングが日々公開されています。

ご覧いただくと、ユーロ/円、ポーランドズロチ/円は相関係数が高いことが確認できるかと思います。

一般的に知られているサヤ取りには、主に以下の手法があります。

  • 相関性のある通貨ペア(豪ドル円とNZドル円など)の価格差を狙うトレード
  • 業者ごとに異なる、同一通貨ペアのスワップ差を狙うトレード

まず前提として、これらのサヤ取り手法と決定的に性質が違うことを理解した上で、トレードする必要があります。

価格差を狙うサヤ取り手法

まず、価格差を狙うサヤ取りについて説明します。
俗にいうアービトラージとは、この価格差を狙ったやり方です。

こちらをご覧ください。

一般的なサヤ取りは、サヤが小さくなったら両建てし、サヤが広がったら決済する手法
一般的なサヤ取り手法のイメージ

これは相関性のある通貨ペアの開き(ギャップ)が小さくなったとき、この水準ならもっと価格に開きが出るだろう、と想定して両建てする手法です。

スワップ狙いのサヤ取り手法

次に、スワップ狙いのサヤ取りについて説明します。

例えば、現在高金利通貨である米ドルで、スワップ狙いのトレードをするとしましょう。

買いスワップが高いA社、売りスワップが低いB社で1Lot保有するとします。

A社の
買いスワップ
B社の
売りスワップ
スワップ差
100円70円+30円

これは同一通貨ペアを異なる業者で両建てするやり方で、ロスカットさえなければ、単純に(相殺したスワップのプラス分)ー(スプレッド)が利益となります。
買いと売りの新規注文が同じレートなら、為替変動しても含み益と含み損は相殺されるため、(スプレッドを加味しなければ)評価損益がマイナスになることはありません。

つまり価格差ではなく「金利差」を狙うという手法となります。

ズロチ円とユーロ円の両建ては、実質ユーロ/ズロチのショート

ズロチ/円とユーロ/円の両建ては、スワップ狙いのサヤ取り手法の分類になります。

ただし、両建てにより為替リスクを抑えつつ、実質ショートによる売買差益と、金利差を狙う手法となります。

つまり、単純にスワップがもらえるトレードではなく、エントリータイミングが重要となる裁量取引となるのです。
同一通貨ペアの両建てではないことと、ズロチ/円のスプレッドが広いこともあり、ポジションは相殺されてプラマイゼロになるわけではなく、長期にわたって含み損を抱える可能性もあります。

以下の画像で、両建てによる含み損・含み益が相殺されていないことが分かりますね。

相関異通貨ペアの両建ては、必ずしも為替差益が相殺されるわけではない
ズロチ/円とユーロ/円の両建て例

ユーロ/円を例におさらいすれば、為替は米ドルが基軸通貨なので、必ず米ドルを介する仕組みになっていますよね。
ユーロ/円をショートするならば、ユーロで米ドルを買い、米ドルで円を売る形となります。

例えば、ユーロ建のドイツビールを日本に売りたいけど、一旦ドルに換えなければ売れません。
そのためユーロをドルに替えてから売る、といったイメージです。

すなわちユーロ/円は、ユーロ/米ドルと米ドル/円の合成通貨ペアという訳です。
ズロチ/円も同様に、ズロチ/米ドルと米ドル/円の合成通貨ペアとなります。

これは、算数の方程式を使って米ドルを消すと分かりやすいです。

ユーロ/円のショートは、ユーロ/米ドルのロングと米ドル/円のショートの合成通貨ペアとなります。

ユーロ/円は、ユーロ/米ドルと米ドル/円の合成通貨ペア

 

ズロチ/円のロングは、ズロチ/米ドルのショートと米ドル/円のロングの合成通貨ペアとなります。

ズロチ/円は、ズロチ/米ドルと米ドル/円の合成通貨ペア

 

ユーロ/円を構成するの米ドル/円のショート、ズロチ/円を構成する米ドル/円のロングを相殺すると、ユーロ/米ドルのロングとズロチ/米ドルのショートの組み合わせとなります。

そしてユーロ/米ドルのショート、ズロチ/米ドルのロングを相殺すると、ユーロ/米ドルのショートとなり、ユーロで買った米ドルでズロチを売っているのが分かります。

ユーロ/円のショート、ズロチ/円のロングは実質ズロチ/米ドルのショート

つまりユーロ/円のショートとズロチ/円のロングは、実質ユーロ/ズロチのショートをしているのと何ら変わりないこととなるのですね。

ユーロ/ズロチの高値圏・安値圏に注目!

少し説明が長くなりましたが、ユーロ/円とズロチ/円の両建てで為替リスクはヘッジされてるものの、合成するとユーロ/ズロチをショート目線でエントリーしていることになります。

そのためズロチ/円とユーロ/円の両建てで含み損をかかえずにスワップを受け取っていくには、ユーロ/ズロチのチャートを見て高値圏でエントリーする必要があります。
決済時も同様に、ユーロ/ズロチの安値圏を見定めてイグジットするのが吉です。

以下のリアルタイムチャートをご覧ください。

2022年3月につけた5.00付近は、歴史的な高値圏となっています。
トレンドによっては、再び高値圏に近づいたら絶好のエントリータイミングの目安ともいえますね。

高値をつけたあと、おおよそ3ヶ月〜半年程度のスパンで安値を付けて反転するサイクルが見られるため、こういった時間軸を意識しながらポジションを保有するタイミングを探ってみるのもおすすめです。

ユーロ/円とズロチ/円のスワップサヤ取りの注意点

この2通貨ペアでスワップポイントを狙っていく上で、「ユーロ/ズロチのトレンド」「ポーランドの政策金利」が重要となります。

5.0ズロチは節目となる可能性が高い

タイムスケールを月足に変更して、過去〜現在の値動きが画面に収まるようにチャートをチェックしてみてください。

過去の高値を見ると、2004年の4.9ズロチ、2009年の4.93ズロチ、2022年の5.00が確認できます。
2004年、2009年に関しては、高値を付けたあと長期的な下降トレンドとなっていることが分かりますね。

2022年現在は上昇トレンドですが、5.0ズロチはキリ番であることもあり、反発する可能性も十分高いと考えられます。

トレードをしていく際には、過去の高値・安値に注目していきましょう。

なおユーロ/ズロチはどれぐらいの変動でどのくらいの損益になるのか、米ドル/円しかトレードしない方には分かりにくいので、かんたんに説明します。

ユーロ/ズロチの損益計算方法

クロス円ではないトレードの単純な損益計算を見てみましょう。

ズロチ/円を28円として、1万通貨でショートしたケースです。
エントリー時のレートが1ユーロ4.3ズロチ、決済時が4.2ズロチの場合、利益は28,000円となります。

ユーロ/ズロチは相関性のある組み合わせなので、それほど変動が大きくないイメージがあるかも知れませんが、動き出すとボラのある通貨ペアであることが分かりますね。

長期運用ならポーランドの政策金利に注目

ズロチ/円で安定的なスワップポイントの受け取りにあたって、重要となるのがポーランドの政策金利です。

2020年5月〜2021年9月にかけて、0.1%と低金利で推移していた時期もあり、こんな場面では、ほぼスワップポイントが付与されません。

スワップサヤ取り手法がどのくらいの期間有効であるかは「通貨ペア同士の相関性が保たれていること」はもちろん、「政策金利が継続されていくこと」も重要なポイントとなります。

毎月1回公表されていますので、長期運用するなら政策金利の動向に注目していきましょう。

Investing.com – ポーランド政策金利発表

実践的なトレードについて

それでは実際にトレードしていく上でのポイントをご紹介します。

買いと売り、ポジション量の黄金比

ユーロ/円の売り、ズロチ/円の買いで為替リスクをヘッジしながらスワップポイントを狙っていく手法のため、双方のポジションはできる限りポジション量を揃えて、両建てを行っていきます。

2022年4月18日のレートで、ユーロ/円は約136.7円、ズロチ/円は29.5円です。
つまりユーロ/円に比べて、4分の1以下の水準で推移していることとなります。

ユーロ/円136.7円 ÷ ズロチ/円29.5円 = 4.633…

このように価格差から見ると、ポジション量は ユーロ/円:ズロチ/円 = 1:4.6 が両建てをする際に黄金比の目安となります。
つまりユーロ/円で1万通貨を売るなら、ズロチ/円で4.6万通貨を買う形となります。

もし1,000通貨で取引するなら若干比率が変わってしまいますが、ユーロ/円が1,000通貨(0.1Lot)なら、ズロチ/円は5,000通貨となります。
ただし、このようにユーロ(売りポジション)の比率が1:4.6よりも若干少ない場合、エントリー後にそれぞれのレートが上昇すると、両建てポジションを相殺しても含み損がやや多くなりますので、この点も理解して取引を行いましょう。

なおFXプライム byGMOでは1万通貨未満の取引の場合、1,000通貨あたり30円の取引手数料がかかりますので、1万通貨以上の取引をおすすめします。

直近の高値/安値はアラートを使うと便利!

この水準に達したときに売買したいと思っていても、普段仕事などで見逃してしまうこともあるでしょう。

こんなときに便利なのが、チャートに搭載されたアラート機能です。
気になる水準のレートをアラートに登録しておけば、その水準に達したときにプッシュ通知やメールで知らせてくれるので、売買タイミングを逃がすことなくトレードできます。

なおユーロ/ポーランドズロチ(EUR/PLN)を取り扱うFX業者は多くありません。
チャートで閲覧できるのは、ヒロセ通商のほか、無料で閲覧できるチャートシステムのTradingView(トレーディングビュー)などに限定されます。

▼高機能でおすすめなのが、ヒロセ通商のLIONチャートPlus+です。
ログイン後、「アラート・ターゲットメール」のアイコンから設定可能です。

ヒロセ通商 LIONチャートPlus+に表示させたユーロ/ズロチとアラートの設定方法

自動フィボナッチなど、分析に役立つ便利な機能が搭載されています。

こちらから無料でヒロセ通商「LION FX」の口座開設ができます!

 

▼TradingViewはチャートの表示後、アラートアイコンから設定が可能です。

TradingViewに表示させたユーロ/ズロチとアラートの設定方法

気になるレートはどんどんアラートで設置しておくと、トレードに役立ちますのでぜひお試しください。

高機能チャートのTradingViewは、無料アカウントでもチャート設定をWeb上で保存できます。本格的に使いたい方は無料アカウントを作成しましょう。

⇒TradingViewの新規登録はこちら(無料)

ズロチ、ユーロ投資に必要な資金

2通貨ペアでの両建てで重要となる「証拠金」について説明します。

ユーロ/円の売りを1万通貨、ズロチ/円の買いを4.6万通貨として、以下条件で始めるとしましょう。

  • 初期資金(証拠金):30万円
  • レート:ユーロ/円が136.7円、ズロチ/円が29.5円
  • スワップポイント:ユーロ/円(1万通貨・売り)1日/+4.6円、ズロチ/円(4.6万通貨・買い)1日/+43円

ポジションを保有した段階で、証拠金維持率はおおよそ275%、レバレッジはおおよそ10倍程度です。
1日のプラススワップを47.6円とすると、想定利回りは約5.8%(年間のスワップ利益が17,314円が目安)になります。

中長期で運用する場合、証拠金維持率とレバレッジは上記が最低ラインの水準です。
もっと安全度を高めるなら余裕のある証拠金で、ロスカットに備えることをおすすめします。

例えば初期資金を2倍の60万円で同様のポジション量であれば、想定利回りは1%台まで下がるものの、証拠金維持率は約550%となり、レバレッジは約5倍程度まで下げることができます。

もし1,000通貨で取引するなら、1万通貨の10分の1の資金で始められますので、最小3万円からスタートも可能です。

なお、評価損益や証拠金維持率をてっとり早くシミュレーションするなら、FXプライム byGMOの維持率シミュレーターを活用してみてください。

年間スワップポイントの利回り目安

FXプライム byGMOにおける、2022年3月の実績値を見てみましょう。

ユーロ/円は1ヶ月売りで保有すると、144円のスワップポイントが付与されます。

FXプライム byGMOのユーロ/円売りスワップ(2022年3月)

ズロチ/円は1Lotを買いで保有すると、1ヶ月で290円付与されます。
4.6Lotを保有すれば、1ヶ月で約1,334円が付与されます。

FXプライム byGMOのズロチ/円買いスワップ(2022年3月)

それぞれのスワップポイントを合計すると、1ヶ月で144円+1,334円=1,478円となります。
年間に換算すると約17,400円ですので、仮に30万円でスタートした場合、5.8%ほどの利回りとなるのですね。

さらに売買タイミングさえ上手く掴めたら、これに加えて売買差益も追求できることとなります。

なおユーロ/円は買いから入るとマイナススワップとなりますので、ユーロ/円単体でロングしたいと考えているなら、スワップ面で有利なズロチ/円で仕掛けるという戦略もできるでしょう。

ズロチ/円とユーロ/円のスワップを比較

ユーロ/円、ズロチ/円のスプレッドとスワップポイントを掲載しています。

FX会社名取引単位ユーロ/円
ユーロ/円スプレッド
ユーロ/円
ユーロ/円売り
ユーロ/円
ユーロ/円買い
ズロチ/円
ポーランドズロチ/円スプレッド
ズロチ/円
ポーランドズロチ/円売り
ズロチ/円
ポーランドズロチ/円買い
1,000
通貨単位
1.5
~1.9銭
-1505.9銭-4030
1,000
通貨単位
0.4銭-15152.8銭00
1,000
通貨単位
0.4銭-15152.8銭00
10,000
通貨単位
0.5銭-21-113〜9銭-6455
365FX10,000
通貨単位
変動-1010変動
3銭
-4848
1
通貨単位
変動-149変動-3323
1,000
通貨単位
0.4~
4.4銭
-129変動
6.3~12.3銭
-5.51.6
スワップポイント取得日:2022年9月6日 記載日:2022年9月7日
※スワップポイントの単位は円。 各社においてスワップポイント付与が前後している場合は、直近1日分のスワップポイントを記載。

スプレッド取得・記載日:2022年9月1日
※掲載スプレッドは原則固定(例外あり)ですが、市場急変時や流動性が低下している状況では拡大する場合があります。
※FXプライム byGMOは現在、米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円、トルコリラ/円のスプレッド原則固定を休止しています。

単にスワップも売買差益もシンプル狙いたいと考えてるなら、ヒロセ通商で取り扱われているユーロ/ズロチ単体でショートを仕掛けることもできが、スプレッドがかなり広いのであまりおすすめできません。

なお、IG証券なら、両建てのヘッジ用となるユーロ円の売りは、スワップポイントの付与が多いので有利です。

両建て手法に取り組むなら、FXプライム byGMOIG証券をご検討してみてください。

おすすめFX会社をご紹介!

FXプライム byGMO

FXプライム byGMOはユーロ/円の売りスワップが低く、ポーランドズロチ/円の買いスワップが高いため、長期的にスワップ狙いしやすい業者です。

1,000通貨対応なので、ユーロ/円の売りを0.1Lot、ポーランドズロチ/円の買いを0.5Lotのように少額からトレードできます。

ただし10,000通貨未満だと片道3銭の売買手数料がかかりますので、手数料無料でトレードするならユーロ/円の売りを1Lot、ズロチ/円の買いを4.6Lotのように、1Lot以上で発注するのがおすすめです。

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IG証券は10,000通貨からの取引となり、あいにく1,000通貨に非対応です。

しかしながらユーロ/円の売り、ズロチ/円の買いそれぞれのスワップポイントは、業界屈指の高さで提供する業者です。

証拠金の問題さえクリアできるなら、ユーロとズロチのトレードでイチオシできる業者です。

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