アイランドリバーサルという言葉を聞いたことはありますか?
これは、日経225(日経平均株価)やNYダウ、個別株などでよく見られる、天井や底値での反転を示唆するローソク足パターンのひとつです。
FXチャートではあまり頻繁には出現しませんが、このパターンを知っておくことで、相場の転換点を見極めるヒントとして活用できます。
それでは、アイランドリバーサルについて解説していきます。
アイランドリバーサルとは?
アイランドリバーサルとは、チャート上で相場がトレンド方向に窓(ギャップ)を開けて大きく動き、再び逆方向に窓を開けて元の水準へ戻るという、特徴的なローソク足のパターンです。
両窓のギャップと高値(安値)それぞれが「離れ小島」のようなフォーメーションに見えることから、アイランドリバーサルと呼ばれています。
ローソク足が離れた島のように位置する、島型反転パターンといえます。
このパターンが現れると、大きなトレンド転換の前兆となるケースが多いです。
ワンピースの「空島」に似たイメージ?
アイランドリバーサルを例えるなら、人気アニメ『ワンピース』の「空島」をイメージすると分かりやすいでしょう。作中では、地上の島が強い上昇気流(ノックアップストリーム)によって空に浮かび上がります。
同じように、強烈な相場の変化がアイランドリバーサルでは発生するのです。
また、日本で古くから使われている酒田五法にも似たパターンがあり、「宵の明星」「明けの明星」などが天井・底値のシグナルとして知られています。
アイランド・トップ
上昇相場で上方向に窓開けする「ギャップアップ」した後に、開いた窓を埋めるように下方向に窓開けする「ギャップダウン」が発生すると、アイランド・トップが完成します。
これは天井圏での反転サインとして注目されるパターンです。


アイランド部分のローソク足の本数ですが、日足なら最低でも1本あれば、アイランドリバーサルのパターンとして成立します。
1本の足で転換することもあれば、数日かけて形成されることもありますが、期間が短いほど反転の勢いが強いと考えられます。
実際にアイランド・トップとなったチャート例はこちらです。


酒田五法では、このパターンを「宵の明星」と呼びます。
また、アイランド部分が1本の十字線で形成された場合は「宵の十字星」と呼ばれ、強い売りシグナルとなります。
アイランド・ボトム
アイランド・トップとは逆のパターンで、下落局面でギャップダウンが発生し、その後、ギャップアップして元の水準へ戻ると、アイランド・ボトムとなります。


アイランド・ボトムも実際のチャートで見てみましょう。


酒田五法では「明けの明星」と呼ばれ、底値圏での買いサインとして知られています。
同様に、アイランド部分が1本の十字線なら「明けの十字星」となり、強い買いシグナルとなります。
スパイクフォーメーションのアイランドリバーサルにも注目
短期間で急騰・急落するフォーメーション分析のパターンとして、スパイクフォーメーション(スパイクトップ、スパイクボトム)があります。
ダブルトップ(ダブルボトム)やヘッドアンドショルダーズ(ヘッドアンドショルダーズ・ボトム)と同じように天底で出現する形状ですが、スパイクフォーメーションは「より鋭角なワントップ」のイメージです。
コロナショック時などに見られたV字型のチャートが代表的です。




このような急変動のときに、スパイクフォーメーションが形成され、その天底でアイランドリバーサルが短期間で出現したら、トレンド転換の強いシグナルとなります。
日経225やNYダウの反転シグナルはFXにも有効
日経225やNYダウなどの株価指数と為替相場(とくに米ドル/円)には相関関係があります。
つまり、株価指数でアイランドリバーサルを確認できれば、米ドル/円の天井や底を探るヒントにもなります。
また、窓が開いたあとは「窓を埋めにいく」動きが意識されるため、窓の出現自体がトレードチャンスになります。
ただし、FXでは窓が開くケースが少ないため、片窓だけのギャップで終わることもあります。
それでも窓開け後は大きな値動きが起きやすいため、注目ポイントとなるのです。


そのためFXではアイランドリバーサルとならずとも、窓開けした相場に注目していくと、トレードチャンスを見つけるよりよい機会となります。
もし天底の反転を探すなら、日足以上で移動平均線、MACDなどテクニカル指標の位置関係を見ながら窓開け・窓埋めを探してみてください。
アイランドリバーサルの見極め方とチャートの注意点
日経225を例に、解説していきます。
実際にアイランドリバーサルを探す場合は、日経225の現物チャートを見るのがポイントです。
というのも、日経225CFDと現物チャートでは形状が異なるからです。
- 現物:東証に上場する225銘柄の平均
- CFD:日経225先物に連動し、24時間近く取引が可能。GMOクリック証券などが提供。
まずは現物のチャートをご覧ください。


続いて、同じ期間で表示させたGMOクリック証券CFDのチャートです。


CFDは取引時間が長く、滑らかなチャートになりやすいため、ギャップが出現しにくく、アイランドリバーサルの判別が難しくなる傾向があります。
またCFD提供業者は、カバー取引先の金融機関から提示されたうちの有利なレートから顧客に配信していることもあり、現物のチャートと比べると、滑らかな形状でギャップが出現しにくいことも要因です。
GMOクリック証券CFDのチャートを見ると分かりますが、日経225はなめらかな動きをしていることが確認できます。
つまりCFDチャートではアイランドリバーサルが判断しにくいため、現物価格をチャートで見ることがポイントとなってきます。
アイランドリバーサルの判断におすすめのチャート
アイランドリバーサルは、個別株ならCFD提供業者のチャートで見ることができますが、株価指数はCFD提供業者のチャートではなかなか見られません。
そこでおすすめなのが、日経225を算出・公表している日本経済新聞社のSmartChartPLUS(スマートチャートプラス)というチャートです。
ニュース表示など一部機能は有料ですが、チャートはほとんどの機能が無料で使うことができて、スマホにも対応しています。


スマートチャートプラスでは、NYダウも現物のチャートで見れたり、テクニカル指標の表示もできるので、アイランドリバーサルの判断に便利です。
アイランドリバーサル【まとめ】
FXトレーダーもCFDトレーダーも、普段使っているチャートを補完する目的で、アイランドリバーサルを見つけやすいスマートチャートプラスを使ってみてはいかがでしょうか。
なお日経225やNYダウを売買できるCFDにも興味があるなら、低スプレッドで取引手数料は完全無料、さらに取り扱い銘柄数も豊富なGMOクリック証券がおすすめです。
もちろんFX口座もスプレッドの狭さ、取引ツールの高機能さは優秀で、GMOクリック証券なら株価指数をCFDだけではなく、バイナリーオプションで取引も可能です。
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