FXをしていると、こんなことが気になりませんか?
「他のトレーダーは、どのレートで注文を発注しているのか?」
「他のトレーダーの約定した注文は、どのレートか?」
OANDA証券のオーダーブック(オープンオーダー/オープンポジション)は、これを可視化したツールです。
数多くのFX業界における著名人も利用している、オープンオーダーとオープンポジションの使い方をご紹介します。
キリ番を巡る攻防は、OANDAで相場の壁に注目!
FXでは、相場の壁を見ることで勝率を上げられる可能性が高まります。
相場の壁というのは、
「このラインで価格が反転するかも知れない。」
「このラインを抜けたらさらに上昇(下降)しそうだ。」
といった、転換となる節目のラインのことです。
オーダーブックを見ることで、とくにキリ番(=ラウンドナンバー、ダブルオー)といって110.00円、111.00円など切りのいいレートでの攻防時に重宝します。
こうした相場の転換を判断するにあたって、FX業者が無料で公開している顧客の売買情報ツールをトレードに役立てられるのです。
こちらのページでは、OANDA証券のオーダーブック(オープンオーダー、オープンポジション)という開示情報を元にして、売買判断に活用する方法を紹介していきます。
誰でもかんたんに無料で導入できる分析手法ですので、ぜひ取り入れてみてください。
オープンオーダー、オープンポジションとは?
まず、オープンオーダーとオープンポジションについて解説します。
オープンオーダーとは、未執行注文のことです。
顧客は、どのあたりのレートで買い注文・売り注文をしているか、売買の比率を知ることができます。
オープンポジションとは、未決済ポジションのことです。
顧客の保有ポジションは、どのくらいの価格帯にあるか、ポジションの比率を知ることができます。
これらの情報を元にして、分析をしていきます。
最新のオーダーブック(30分毎更新)
※OANDA証券のウィジェット提供により、公式サイトと同じデータが表示されています。
OANDAのオーダーブックが使いやすい理由
OANDA証券は、世界中でサービスを提供しているFX業者の日本法人です。
このオープンオーダー/オープンポジションは、OANDA証券のほか、親会社とグループ会社が保有するデータが合算されているため、日本の顧客に加えて、海外のトレーダーの売買情報も含まれているのが特徴です。
またスマートフォンの取引アプリなど、チャート上にオーバーレイ表示(チャート上にオープンオーダーが表示されること)されるので、視認性の良さも魅力となっています。
OANDA証券のPC・Web版のオーダーブック(オープンオーダー/オープンポジション)は、取引量ごとに異なる更新ルールが適用されています。
タイプ | オーダーブックの 更新頻度 | 更新時刻 |
---|---|---|
未口座開設の方 | 30分ごと (更新時点で30分前のデータ) | 00分、30分 |
レギュラー会員 シルバー会員 (シルバーは前月の取引が1万USD以上) | 20分ごと (更新時点のデータ) | 00分、20分、40分 |
ゴールド会員 (前月の取引が50万USD以上) | 5分ごと (更新時点のデータ) | 00分、5分、10分、15分、20分、25分、30分、35分、40分、45分、50分、55分 |
口座開設していない方が閲覧できるのは、現在から30分前のデータです。
さらに更新30分毎の間隔ですから、例えば22:58に閲覧した場合は22:00のデータとなりますので、約1時間前のデータとなります。
このようにOANDA証券のオーダーブックを使う場合、ログインして使わなければ最大で約1時間のタイムラグが発生します。
つまり利用するには、口座開設してログインし、20毎の更新データを閲覧することが必須となります。
オーダーブックを使うなら、事前にOANDA証券で口座を開設しておきましょう。
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お申し込みは最短5分、口座維持費等の費用は一切かかりません。
オープンオーダーとオープンポジションの見方
それでは、このツールの見方から覚えていきましょう。
グラフの4つの範囲は、以下となります。
他のトレーダーがどのような注文を入れているのか、どのようなポジションを保有しているのかを、選択した通貨ペアごとに見ることができます。
オープンオーダーの使い方
新規で指値/逆指値を入れている顧客の注文も含まれていますが、保有ポジションがある顧客の損益別による決済オーダーで区分すると以下のとおりです。
左右の買いか売りかは上部にある「Sell」「Buy」で判断することができます。
- 左側が売り注文
- 右側が買い注文
- オレンジが含み益の利食い
- ブルーが含み損の損切り
オープンオーダーで「指値注文」を分析
まずは、オレンジ色の指値注文に注目していきましょう。
- 売り指値注文 → 109.50円に1%弱と売り指値がやや多い。
- 買い指値注文 → 現在レートより下は注文が薄く、109円前後から買い指値が入っている。
2019年10月〜11月上旬にかけて、米ドル/円は上昇トレンドの相場でした。
この条件を元に、今後どのような値動きになるのか、ストーリーを組み立てていきます。
ロングポジションを、キリのいい109.50円で利食いしたいトレーダーが多くいるのが確認できます。
上昇トレンド中で現在レートからそれほど離れていませんので、この水準までは上昇する可能性は高そうです。つまりこの水準はもみ合い、上抜け、反転のタイミングになりやすいと予想できます。
なお上の画像ではもっともボリュームがありのは1%ですが、指値注文の場合だと2%で反転しやすく、1%程度の場合は抜けやすい傾向があります。
逆に下落した場合は、109.050円(109円のひとつ上のライン)まで指値/逆指値ともにオーダーが薄いので、109円まではあっさり下落する余地もありそうだと考えられます。
また「売り指値全体」ではオレンジの割合が大きいので、含み益となっており利食いしたいトレーダーが多いことがわかります。
後述しますが、オープンオーダーの指値は「2%で反転」がポイントです。
ボリュームのある価格に達したら、反転しやすいと予想ができます。
オープンオーダーで「逆指値注文」を分析
為替変動の損失リスクを抑えるため、あらかじめ損切りラインとして発注されるのが逆指値注文です。
オープンオーダーでは、指値注文よりもこの逆指値注文の方が極めて重要です。
FXでは、他のトレーダーの損失によって己の利益となるのは周知の事実ですが、大口の投資家や機関投資家にとって、この逆指値が多く重なっている部分が、他のトレーダーのポジションを刈りとる狙い目として、かっこうのターゲットとなります。
溜まったストップロスを巻き込んで相場変動の勢いが増すほど、プロの投資家が儲けるといったカラクリなのです。
このような背景を想定して相場を分析すると、オープンオーダーの逆指値が集まっているラインまでは、相場は動きやすいと予想ができます。
それでは再びグラフをみていきましょう。
- 売り逆指値注文 → 上昇トレンド中なのでロングポジションで損失があるトレーダーが少ない。
- 買い逆指値注文 →109.50円に約1%ものオーダーが溜まっている。
逆指値のオーダーは「1%がひとつの目安」となります。
キリ番の109.50円まで上昇したら、ストップロスの巻き込みを狙うオーダーにより、ショーターが狙われやすいと考えられます。
多くの逆指値が集中しているラインまでは、相場は動きやすいのが特徴です。
そして、逆指値が集中しているラインを抜けた場合、多くの損切りが約定したことを意味しますので、勢いのある値動きになりやすいと予想ができます。
オープンオーダーの活用方法まとめ
オープンオーダーを上手く使うポイントは、現在レートから近い位置でボリュームのある部分を探すことです。
現在レートに近い位置であり、なおかつ注文数量が多いほど、直近の値動きに影響があるからです。
指値ポイントに達したら逆張り、逆指値ポイントを抜けたら順張りを意識するといいでしょう。
また、グラフの「%」にも注目してください。
ボリュームのある部分の上下に、どのくらい注文数量があるかによっても異なってきますが、「指値は2%前後」 「逆指値は1%前後」を目安にすると使いやすいです。
オープンポジションの使い方
OANDA証券ではオープンオーダーの方がより注目されていますが、オープンポジションの使い方も理解しておくと便利です。
基本的な見方をもう一度おさらいしましょう。
オープンポジションは、含み益と含み損の差を確認
相場は、売りの圧力が強ければ下降し、買いの圧力が強ければ上昇するように、売り手と買い手、どちらかの優勢であるかによって、相場は動いていきます。
オープンポジションでは、トレーダーのポジションを見ることで、相場のトレンド(勢い)はどちらが優勢であるかを知ることができます。
使い方ですが、買いポジションと売りポジション同士で、どちらのボリュームが多いかを確認します。
ブルー同士を見ると売りポジションで含み損となっているトレーダーが多く、オレンジ同士では買いポジションで含み益となっているトレーダーが多いのが分かりますね。
つまり、上昇トレンドが優勢という状況です。
売りポジションで損失が出ている人がポジションの解消をすれば、さらに下降しやすい可能性があると予想することができます。
- 買いポジションの含み益が多ければ、買いが優勢なので上昇トレンドとなる可能性がある。
- 売りポジションの含み損が多ければ、損切りにつながりやすいため、上昇トレンドとなる可能性がある。
- 売りポジションの含み益が多ければ、売りが優勢なので下降トレンドとなる可能性がある。
- 買いポジションの含み損が多ければ、損切りにつながりやすいため、下降トレンドとなる可能性がある。
分かりやすくいうと、現在レートを中心として、上側のボリュームが多ければ下降トレンドの傾向、下側にボリュームが多ければ上昇トレンドの傾向とする見方もできます。
なお今回はデフォルトの「非累積」(買い・売り全てを表示)で解説していますが、「純額」にすれば買いと売りを相殺したグラフに切り替えることが可能です。
2つのグラフを併用して、総合的に判断することが大切
最後にもう一度、両方のグラフに目を通してみましょう。
オープンポジションでは買い手優勢なので上昇が続くと予想します。
また現在、売りポジションで損失となっている人が多く、オープンオーダーでは100.50円にオーダーが集中しています。
なお109.50円では、買い逆指値は1%とそこそこの数量があるのでストップロス狙いの動きがありそうな反面、売り指値は1%なので反転するほどのパワーはなさそうだとも考えられます。
今回の例では、
「ロングポジションを保有するとしたときストップロスは109円、109.50円の動向に注目しつつ、上昇したら110円で手仕舞いにする。」
といった戦略を立てることもできます。
このように、オープンオーダー・オープンポジションを使うことで、さまざまな戦略で今後の値動きの分析に使うことができます。
OANDAへのアクセス方法
こちらから、OANDA証券のオープンオーダー・オープンポジションのページにアクセスができます。
OANDAオーダーブック(オープンオーダー・オープンポジション)
普段スキャルピングやデイトレードを行なっていて、マメに利用したい方は、上記のURLまたは、ウィジェットを搭載する当ページをブックマークしておくと便利です。
最後になりましたが、あくまでもオープンオーダー・オープンポジションを過信してはいけません。
このツールを使う方は、テクニカル指標を主体とした分析の補助ツールとして、戦略に取り入れていくことが大切です。
オープンオーダーはアプリで使うのがおすすめ
オープンオーダーはiPhone、iPad、Androidどの端末でもアプリで使うことができます。
OANDA証券のアプリはID、パスワードを入力しないと起動できませんので、事前に口座開設しておきましょう。
MT4版のようにチャートに重ねてオーダー状況をチェックできることで視認性に優れているので、アプリで閲覧するのがおすすめです。
移動平均線やボリンジャーバンドなど、お好みのテクニカル指標とチャート上で併用すれば、より高度な分析に役立つでしょう。
iOS版オープンオーダーの使い方は、こちらの記事でご紹介しています。
このほかに他社でも、同じように注文情報を閲覧できるスマートフォンアプリが多数提供されており、OANDA証券と異なり、取引条件がないアプリが主流となっています。
とくに国内で口座数が多い業者ほど、分析の精度に期待ができます。
口座数が多くて更新頻度が短いアプリなら、外為どっとコムの外為注文情報やみんなのFXの売買比率がおすすめです。
詳しくはこちらの記事で解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
OANDA証券
OANDA(オアンダ)証券はオープンオーダー・オープンポジションでお馴染みの業者です。
1,000通貨対応のMT4口座は、チャートの日足は5本表示なので高精度の分析ができます。
もう一方の裁量口座「fxTrade」は1通貨対応により、米ドル/円は約6円から取引可能。本番環境をお試し感覚で体験できます。
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