メキシコの通貨「メキシコペソ」の特徴と値動きの傾向を解説します。
メキシコペソ/円のスワップポイント比較ランキングや長期保有時の利回り、値動きの見通しについては以下記事をご覧ください。
「高金利通貨」でありながら「安定性」も持ち合わせていることから、現在スワップ狙いで注目の通貨ペアといえば「メキシコペソ/円」です。メキシコペソ/円スワップポイント[…]
メキシコの基礎データ
メキシコペソは、アメリカ経済の動向と銀・原油価格の相関性に注目!

正式名称 | メキシコ合衆国 |
---|---|
首都 | メキシコシティ |
中央銀行 | メキシコ中央銀行 |
通貨単位 | メキシコペソ($)、センターボ(¢) |
* 主要輸出国 | アメリカ、カナダ、中国、ドイツ、韓国 |
* 主要輸入国 | アメリカ、中国、韓国、日本、ドイツ |
値動きの大きさ | 情報量の豊富さ | 金利の高さ |
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星星星星星 | 星星星星星 | 星星星星星 |
* 貿易量の多い国順 2020年のデータ(世界貿易投資報告 | メキシコ – ジェトロ)
関連リンク:外務省 – メキシコ合衆国
関連リンク:CIA – THE WORLD FACTBOOK – MEXICO(英語サイト)
メキシコの国債格付けは?
国債格付けとは、その国が投資先として適しているかを総合的に示すランキング、といった認識で問題ありません。
国債とあるように、その国が発行する債券は債務が履行されるかが判断されて格付けされます。
ムーディーズ | S&P | フィッチ・レーティングス |
---|---|---|
Baa1 | BBB | BBB− |
FXで高いスワップポイントを得る目的なら、トルコリラ/円や南アフリカランド/円も検討している方も多いでしょう。
新興国通貨を順位で見ると、南アフリカ、トルコに比べても、メキシコの方が国債格付けランキングが高いこことから、国自体の信頼性が高く評価されているのが特徴です。
政策金利
メキシコペソの高いスワップポイントの根底にあるのは、政策金利の高さにあります。
順位 | 国名(政策金利) |
---|---|
![]() | メキシコ(11.25%) |
![]() | トルコ(8.5%) |
![]() | 南アフリカ(8.25%) |
4位 | 香港(5.50%) |
4位 | ニュージーランド(5.50%) |
5位 | アメリカ(5.25%) |
6位 | カナダ(4.50%) |
6位 | イギリス(4.50%) |
7位 | 中国(4.35%) |
8位 | オーストラリア(3.85%) |
9位 | ユーロ圏(3.75%) |
10位 | スウェーデン(3.50%) |
11位 | ノルウェー(3.25%) |
12位 | スイス(1.5%) |
13位 | 日本(-0.1%) |
ご覧の通り、FX業界ではトルコリラに続いて第2位と圧倒的な高さを誇っています。
コロナショックの影響で各国の金利は低下傾向にありましたが、下げ止まりが見られ、トルコは金利の引き上げが見られています。
メキシコの金利の水準は横ばいで推移傾向にあり、FX業界で第2位となるメキシコペソの高金利は非常に魅力的です。
それではさまざまな統計から、メキシコペソは長期投資先として適切であるかを見ていきましょう。
GDP(経済成長率)
GDPにはさまざまな統計があります。
- 名目GDP・・・その年の市場価格から算出したGDP
- 実質GDP・・・名目GDPから物価変動の影響を除いたGDP
- GDPデフレーター・・・1以上なら物価の上昇 (インフレ) 、1未満なら物価の下落 (デフレ) を示す。
- 実質GDP成長率(実質経済成長率)・・・実質GDPが前年比でどのくらい成長したかを示すもの
まずはスタンダードな名目GDPから見て見ましょう。

自国通貨建てでは順調に右肩上がりで推移しています。

ドル建ての名目GDPも同様です。

物価変動を除いた数量ベースの実質GDPも右肩上がりで推移しています。

GDPデフレーターはきれいに上昇していますので、インフレが進行していることが分かります。

経済成長率はゆるやかな下落傾向にあるものの、新興国だけあって日本よりは高水準で推移しています。
失業率

失業率は日本よりも高い3%台で推移しています。
しかし同じ高金利通貨といえど、南アフリカとトルコとは比較にならないほど低いのがメキシコの特徴です。
CPI(消費者物価指数)、インフレ率
CPIはモノの物価変動を表します。
CPIに関しては、今後も上昇が見込まれていることが分かります。
続いてインフレ率ですが、こちらはCPIから算出され、物価の上昇度合いが示されます。
インフレ度合いを測るのに先ほどのGDPデフレーターもありますが、こちらのいインフレ率の方がより消費者の景況が反映されやすい特徴があります。
こういったCPIやインフレ率の変化というのは、実は政策金利の変動に直結します。
通常インフレ率の上昇は好景気を示しますが、新興国ほどある水準以上に物価上昇が起こると紙幣価値の低下に繋がります。
そうすると、各国の中央銀行は政策金利を引き上げて物価の上昇を抑えようとします。
メキシコのインフレ率は2000年代に入ってから落ち着いてきており、メキシコ中央銀行の目標は3%です。
メキシコペソ/円の特徴
それではメキシコペソ/円ならではとも言える、値動きの特徴を見ていきましょう。
米ドル/円と連動しやすい
近年経済成長が目覚ましいメキシコは、若年層の占める割合が多く、人口は増加し続けていることからも、今後の発展に期待されています。
メキシコの貿易は、隣接するアメリカが輸出入ともに最大の相手国です。
1994年のNAFTA(北米自由貿易協定)が発足してからは、アメリカとの経済的な結び付きはさらに密接になりました。
貿易は極端にアメリカに偏っていることからも、アメリカが好景気になるとメキシコも好景気になるといったように、アメリカ経済の影響を強く受けやすい特徴があります。
つまり、米ドルとメキシコペソには連動する性質があり、メキシコペソの値動きを見ていく上で、米ドルとの相関性をみていくことはかかせません。
たとえメキシコペソ/円のトレードであっても、米ドル/円の推移に注目していきましょう。
WTI原油価格と相関性が高い
メキシコ経済を支えているのが、世界第1位の生産量を誇る銀を筆頭に、世界第7位の原油、天然ガスなどの豊富な鉱物資源です。
産油国の通貨は、特にエネルギー価格に左右されやすい特徴があります。
2016年2月には原油価格下落の影響もあり、メキシコペソは過去最安値をつける出来事もありましたので、WTI原油価格との相関性に注目していきましょう。
メキシコペソの値動きとしては、マイナー通貨なので取引量が少なく、資源国通貨の性質もあることから、激しく値動きをする傾向があります。
米大統領発言が変動要因
メキシコはアメリカよりも治安が悪く、麻薬問題やアメリカへの不法入国など解決しなければならない問題も多いのも事実です。
不安定な政治や内情によってカントリーリスク(国の信用度のリスク)はメジャー通貨に比べると高く、これらの要因で相場はさらに大きく変動するため注意が必要です。
しかし新興国通貨という位置付けであることからも、金利は高水準であり、FXではトルコリラに次ぐほどの水準となっています。
一日の値動き傾向は?
メキシコはアメリカと陸続きですので、ニューヨーク市場のコアタイム(21:00〜2:00)が、メキシコペソが活発に動く時間帯です。
米ドルと相関性があることで、米ドル/円(USD/JPY)とメキシコペソ/円(MXN/JPY)は似たような動きをする傾向があります。
また、ニューヨーク商品取引所(NYMEX)という先物市場で取引されているWTI原油価格は、国際的な原油価格の指標としてもっとも有名です。
WTI原油価格はメキシコペソ相場との相関性が高いため、動向を見極めていくためには必須とも言えます。
NYMEXのWTI原油は、FXと同じくほぼ24時間取引できるマーケットですので、いつでもチャートをチェックできる環境にしておくと便利です。
CFDで原油を取り扱うGMOクリック証券、DMM FXなら原油のチャートも見れるので、口座を開設しておけばメキシコペソのトレードにも役立ちます。
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なお値動きの変動要因となるメキシコの経済指標ですが、毎月上旬、日本時間の22:00頃に発表されている消費者物価指数(CPI)に注目していきましょう。
アメリカの重要な経済指標も変動要因となりますので、詳しく知りたい方は下記ページもご参考にしてみてください。
スワップポイントの保有イメージ
1日のスワップポイントが60円としたとき、1ヶ月、1年間それぞれの受け取り額はこのようになります。
買いスワップ | 1日/60円 |
---|---|
1万通貨/1ヶ月の保有で | 1,800円 |
1万通貨/1年の保有で | 21,900円 |
10万通貨/1年の保有で | 219,000円 |
メキシコペソの取引に向いているFX会社は?
メキシコペソ/円のスプレッドはFX業者によってかなり開きがあり、なかには10銭以上で提供する業者もあります。
高金利が魅力のメキシコペソですが、できるだけ低スプレッドで取引したい方はみんなのFXがおすすめです。
スプレッド、スワップポイントともに好条件ですので、短期〜長期売買まで幅広く対応します。
またスプレッドとスワップポイントのバランスで考えると、外為どっとコムも筆頭候補としてご検討してみてください。
GMOクリック証券のプラチナチャートなら、銀やWTI原油のチャートを見れますので、メキシコペソのトレード用に合わせて口座開設しておくと便利です。
スプレッドとスワップポイントの比較は、以下ページでご確認ください。
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これにより長期にかけて、安定的にスワップポイントを受け取ることができます。
スプレッドは業界最狭水準であり、約定率も高いので、デイトレードなど短期売買から中期売買にも向いています。全通貨ペアが1,000通貨単位から取引できますので、どんな通貨ペアも少額からスタートが可能です。
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