FXでは、スワップポイント狙いのトレードが人気です。
いわゆるスワップポイントは、FX版の利息といったイメージですね。
日本円は低金利通貨ですので、トルコリラ/円やメキシコペソ/円など高金利通貨を買いポジションで保有しているうちは、通貨間の金利差をスワップポイントとして毎日受け取ることができます。
スワップポイントは毎日変動しますが、高スワップポイントを付与する業者ほど、高水準の付与を継続する傾向にあります。
それではスワップ狙いのトレードで失敗しないポイントから、主要な10通貨ペアのスワップポイントを徹底比較していきます。
さらに月間累計スワップポイントやスワップ利回り計算器、政策金利ランキングまで掲載。
スワップポイントが高いFX業者選びに当ページをお役立てください。
スワップ狙いで失敗しないポイント
そもそもスワップポイントとは何か、基本から知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
長期的な売買が得意なトレーダーほど、為替差益・金利差益の両方で収益を狙います。FXでは為替差益を狙ったトレードが中心ですが、金利差益でスワップポイントを狙ったトレードも非常に人気があります。これからFXを始めたい方向けに、ス[…]
各社のスワップポイントを比較する前に、重要な5つのポイントをご紹介します。
- 買いポジション=スワップポイント付与ではない。
- 翌日までポジション保有しないとスワップがもらえない。
- 曜日によって付与日数が異なる。
- 1日ではなく、月間で付与の多い業者を選ぶ。
- 未決済ポジションでスワップを出金できる業者も検討する。
必ずしも、買いポジションでスワップポイントが付与されるわけではありません。
対円の通貨ペア(米ドル/円、メキシコペソ/円など)の大半は、低金利の日本よりも金利が高い国がほとんどを占めるため、基本的に買いポジションでスワップポイントが付与されます。
しかしユーロ圏はマイナス金利を導入しているため、ユーロ/円を買いで保有するとマイナススワップとなります。
注文前に、スワップポイントが付与される方向かしっかり確認しておきましょう。
スワップポイントはメンテナンスが行われる日本時間の朝7:00前後(夏時間のときは6:00前後)に付与されますが、時間は業者ごとに異なります。
NYクローズ後、早朝オープンまでの間にスワップポイントが付与される仕組みです。
この時間を跨がなければスワップポイントは付与されないため、スキャルピングやデイトレードではスワップポイントはもらえません。
スワップポイントは毎日もらえますが、水曜日の深夜〜木曜日の朝にかけて保有すると3日分が付与されます。
これはロールオーバーの仕組みで、金曜日〜日曜日の分がずれ込んで水曜日に付くためです。
1日だけ保有してスワップを狙いたいときは、水曜日の深夜がおすすめです。
ポジションを長期保有するほど、多くのスワップポイントを受け取ることができます。
そのため1日のスワップポイントではなく、月間でどのくらい受け取れたか、過去データにも注目してください。
必須ではありませんが、未決済ポジションでもスワップポイントだけを出金できる業者にも注目です。
またポジション保有時のスワップポイントは課税対象か、対象外であるかは業者によって違います。
多くのポジションを保有する場合、日々のスワップポイントが課税対象にならない業者なら、確定申告の時期をコントロールしやすいメリットがあります。
【スワップ比較①】米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円
1万通貨単位における、1日分の買いスワップポイント・売りスワップポイントを記載しています。
※スワップポイントの単位は円。
各社においてスワップポイント付与が前後している場合は、直近1日分のスワップポイントを記載。
【スワップ比較②】豪ドル/円、NZドル/円、カナダドル/円、スイス/円
※スワップポイントの単位は円。
各社においてスワップポイント付与が前後している場合は、直近1日分のスワップポイントを記載。
【スワップ比較③】南アランド/円、トルコリラ/円、メキシコペソ/円
※スワップポイントの単位は円。
各社においてスワップポイント付与が前後している場合は、直近1日分のスワップポイントを記載。
南アフリカランド/円、メキシコペソ/円は各社10万通貨単位に統一して記載。
月間累計・1日平均スワップポイントで比較
1日あたりのスワップポイントが高い業者ほど、長期的なスワップポイントの付与が高い傾向があります。
月間のトータルでスワップポイントが多いほど、ポジションを保有するほど安定してスワップポイントを受け取れる業者となります。
こちらは、直近月(2020年12月1日〜末日)の月間買いスワップポイントデータです。
スワップ利回り計算器
条件を入力すると、スワップポイント狙いの取引に必要な資金目安と、1年間で受け取れるスワップ益の目安をご確認いただけます。
スワップを決定づける!FX政策金利ランキング
二国間における政策金利の差で決まるスワップポイントですが、高金利国と低金利国の組み合わせにより受け払いがもっとも多くなります。
順位 | 国名(政策金利) |
---|---|
![]() | トルコ(17.00%) |
中国(4.35%) | |
![]() | メキシコ(4.25%) |
4位 | 南アフリカ(3.50%) |
5位 | 香港(0.86%) |
6位 | カナダ(0.25%) |
6位 | ニュージーランド(0.25%) |
6位 | アメリカ(0.25%) |
7位 | オーストラリア(0.10%) |
7位 | イギリス(0.10%) |
8位 | ユーロ圏(0.00%) |
8位 | スウェーデン(0.00%) |
8位 | ノルウェー(0.00%) |
9位 | 日本(-0.10%) |
10位 | スイス(-1.25%) |
上記表の補足ですが、世界にはアルゼンチンやブラジルのように高金利国もありますが、こちらはFX取引ではあまりにもマイナー通貨ですので除外しています。
現在、高金利狙いのトレードなら、3大高金利通貨(トルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円)に、流動性の高さ・スワップの高さで安定のある米ドル/円が、 今日 における新スタンダードとして人気を得ています。
まだスタンダードではありませんが、人民元も高金利通貨として近年注目されつつあります。
それでは、各通貨の特徴とともに、初期資金と保有ポジションによるスワップの目安を見ていきましょう。
※各通貨ペアの保有シミュレーションは、2020年7月6日のレートで算出しています。
第1位:トルコリラ
トルコの政策金利は、数ある新興国通貨のなかでもトップクラスの水準となっています。
そのためトルコリラ/円の買いスワップポイントは非常に高いのが魅力です。
一方で、通貨の流通量はそれほど多くないことから、激しい値動きをする特性があることは注意しなければいけません。
- 1日のスワップを20円とすれば、1Lotなら1ヶ月で620円、年間で7,300円ほどのスワップが付与となる。
10万通貨なら、年間で73,000円ほどのスワップとなる。 - 10万通貨の保有に必要な最低証拠金の目安は58,000円。(58,000円で始めるとレバレッジ25倍なので注意。)
- 10万通貨をレバレッジ5倍で運用するなら、29万円程度が必要。(年間利回りは約26%)
- 10万通貨をレバレッジ2倍で運用するなら、72万円程度が必要。(年間利回りは約10%)
- 10万通貨をレバレッジ1倍で運用するなら、143万円程度が必要。(年間利回りは約5%)
- 1万通貨で始めるなら、初期資金は5〜15万円であれば、レバレッジ1〜3倍まで下げられるのでおすすめ。
証拠金の目安 | 1,000通貨(0.1Lot):630円 10,000通貨(1Lot):6,300円 |
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買いスワップ(1万通貨) | 1日/20円 |
1万通貨/1ヶ月の保有で | 620円 |
1万通貨/1年の保有で | 7,300円 |
10万通貨/1年の保有で | 73,000円 |
トルコリラ/円最新スワップポイントを徹底比較しながらランキング情報も掲載しています。今後の見通しから、過去チャートからみた注目のポイント、長期保有したときの利回りシミュレーションもご紹介!まだまだ注目!業界最高水準のスワップポイ[…]
第2位:メキシコペソ
トルコに続いて高い政策金利となっているのがメキシコです。
マイナー通貨は値動きが激しい傾向にあるなか、新興国のなかでもメキシコは国債の格付けが高く、値動きは安定した動きを見せるのが特徴です。
またアメリカと隣接しているだけあって、メキシコペソ/円は米ドル/円に連動しやすい特徴もあります。
なお政策金利はトルコに劣るものの、スワップポイントの付与は高水準となっており、証拠金が低くてスプレッドも狭いので、初心者には正直メキシコペソ/円の方がおすすめです。
- 1日のスワップを100円とすれば、10Lotなら1ヶ月で3,100円、年間で36,500円ほどのスワップが付与となる。
10万通貨なら、年間で365,000円ほどのスワップとなる。 - 10万通貨の保有に必要な最低証拠金の目安は20,000円。(20,000円で始めるとレバレッジ25倍なので注意。)
- 10万通貨をレバレッジ5倍で運用するなら、10万円程度が必要。(年間利回りは約37%)
- 10万通貨をレバレッジ2倍で運用するなら、25万円程度が必要。(年間利回りは約15%)
- 10万通貨をレバレッジ1倍で運用するなら、49万円程度が必要。(年間利回りは約7.5%)
- 1万通貨で始めるなら、初期資金は2〜5万円であれば、レバレッジ1〜3倍まで下げられるのでおすすめ。
証拠金の目安 | 1,000通貨(0.1Lot):2,000円 10,000通貨(1Lot):20,000円 |
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買いスワップ(10万通貨) | 1日/100円 |
1万通貨/1ヶ月の保有で | 310円 |
1万通貨/1年の保有で | 36,500円 |
10万通貨/1年の保有で | 365,000円 |
「高金利通貨」でありながら「安定性」も持ち合わせていることから、現在スワップ狙いで注目の通貨ペアといえば「メキシコペソ/円」です。メキシコペソ/円スワップポイントの魅力から、今後の見通しを解説しつつ、最新スワップポイント比較からラン[…]
第3位:南アフリカランド
長い間高金利通貨の代名詞として君臨していた南アフリカの通貨ランドですが、トルコリラとメキシコペソの台頭により、近年は主役の座を受け渡した形となります。
しかしながら高金利であることは変わらず健在であり、政策金利は高めの水準で継続していることから、今後も安定的な受け取りに期待ができます。
- 1日のスワップを100円とすれば、1Lotなら1ヶ月で3,100円、年間で36,500円ほどのスワップが付与となる。
10万通貨なら、年間で365,000円ほどのスワップとなる。 - 10万通貨の保有に必要な最低証拠金の目安は25,300円。(25,300円で始めるとレバレッジ25倍なので注意。)
- 10万通貨をレバレッジ5倍で運用するなら、12.6万円程度が必要。(年間利回りは約20%)
- 10万通貨をレバレッジ2倍で運用するなら、32万円程度が必要。(年間利回りは約8%)
- 10万通貨をレバレッジ1倍で運用するなら、63万円程度が必要。(年間利回りは約4%)
- 1万通貨で始めるなら、初期資金は2.1〜6.3万円であれば、レバレッジ1〜3倍まで下げられるのでおすすめ。
証拠金の目安 | 1,000通貨(0.1Lot):3,000円 10,000通貨(1Lot):30,000円 |
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買いスワップ(10万通貨) | 1日/100円 |
1万通貨/1ヶ月の保有で | 3,100円 |
1万通貨/1年の保有で | 36,500円 |
10万通貨/1年の保有で | 365,000円 |
スワップポイント狙いのトレードで定番の通貨ペアとして、根強い人気を誇るのが南アフリカランド/円です。南アフリカランド/円スワップポイントの魅力から、今後の見通しを解説しつつ、最新スワップポイント比較からランキングまでご紹介していきま[…]
第4位:人民元
3大高金利通貨に比べるとやはり知名度では劣るものの、徐々に注目されつつあるのが人民元/円です。
スワップポイント付与は正直、政策金利に見合った水準であるとは言いがたいですが、証拠金は米ドル/円の1/6 〜 1/7程度とかなり低いです。 とはいっても、あまり知られていませんが、仮に米ドル/円と同程度の金額でポジションを保有すれば、実はスワップポイントも同じくらい付与されます。
ただし取り扱っている会社はまだ少なく、外為どっとコム、みんなのFX、YJFX!など限られています。
このうち、みんなのFXと外為どっとコムは人民元/円を1,000通貨から取引可能です。
- 1日のスワップを8円とすれば、1Lotなら1ヶ月で248円、年間で2,480円ほどのスワップが付与となる。
10万通貨なら、年間で24,800円ほどのスワップとなる。 - 10万通貨の保有に必要な最低証拠金の目安は62,000円。(62,000円で始めるとレバレッジ25倍なので注意。)
- 10万通貨をレバレッジ5倍で運用するなら、31万円程度が必要。(年間利回りは約9.5%)
- 10万通貨をレバレッジ2倍で運用するなら、77万円程度が必要。(年間利回りは約3.8%)
- 10万通貨をレバレッジ1倍で運用するなら、153万円程度が必要。(年間利回りは約1.9%)
- 1万通貨で始めるなら、初期資金は5〜16万円であれば、レバレッジ1〜3倍まで下げられるのでおすすめ。
証拠金の目安 | 1,000通貨(0.1Lot):620円 10,000通貨(1Lot):6,200円 |
---|---|
買いスワップ | 1日/8円 |
1万通貨/1ヶ月の保有で | 248円 |
1万通貨/1年の保有で | 2,480円 |
10万通貨/1年の保有で | 24,800円 |
第5位:香港ドル
香港ドル/円の証拠金は人民元/円よりも低く、米ドル/円の1/7〜1/8程度となっています。
人民元/円よりは取り扱いが多く証拠金の低さも魅力である反面、政策金利の割に米ドル/円ほどスワップ付与率が好ましくありません。
しかしながら、スワップ狙いにはそれほど向いていないとも思われがちですが、豪ドル/円やNZドル/円と同程度の証拠金で保有すれば、これらの通貨ペアよりもスワップポイントは多く付与される傾向にあります。
香港ドルは米ドルに連動するドルペッグ制を採用している通貨であり、戦略によってはおもしろいトレード手法ができるかも知れません。
香港ドル/円はFXプライム byGMO、みんなのFX、YJFX!、マネックス証券などで取り扱っています。
第6位:米ドル
過去にはスワップ狙いの代表格であったオセアニア通貨(豪ドル、NZドル)に代わり、近年メジャー通貨において高スワップポイントなのが米ドルです。
流動性のある米ドル/円なら、トレンドの見極めさえ合致すれば為替差益・スワップ差益の両方で利益の追求が可能です。
スワップ目的で保有していくなら、アメリカの政策金利には十分注目していきましょう。
- 1日のスワップを10円とすれば、1Lotなら1ヶ月で300円、年間で3,650円ほどのスワップが付与となる。
10万通貨なら、年間で36,500円ほどのスワップとなる。 - 10万通貨の保有に必要な最低証拠金の目安は430,000円。(430,000円で始めるとレバレッジ25倍なので注意。)
- 1万通貨をレバレッジ5倍で運用するなら、21.5万円程度が必要。(年間利回りは約1.7%)
- 1万通貨をレバレッジ2倍で運用するなら、54万円程度が必要。(年間利回りは約0.68%)
- 1万通貨をレバレッジ1倍で運用するなら、108万円程度が必要。(年間利回りは約0.34%)
- 1万通貨で始めるなら、初期資金は36〜110万円であれば、レバレッジ1〜3倍まで下げられるのでおすすめ。
証拠金の目安 | 1,000通貨(0.1Lot):4,300円 10,000通貨(1Lot):43,000円 |
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買いスワップ | 1日/10円 |
1万通貨/1ヶ月の保有で | 300円 |
1万通貨/1年の保有で | 3,650円 |
10万通貨/1年の保有で | 36,500円 |
各社の米ドル/円スワップポイントを比較&ランキングで調査するとともに、米ドル/円の保有シミュレーション、今後の見通しについてご紹介します。利下げしたが、メジャー通貨でもスワップは高めコロナウイルスによるマーケットの混乱により[…]
FXでは人気の通貨ペアとして常にランキング上位に君臨するのが、豪ドル(オーストラリアドル)/円です。米ドル/円に比べると、おおよそ2/3ほどの証拠金で取引できることも、豪ドル/円の魅力のひとつです。豪ドル/円の政策金利、スワ[…]
両建てなら一本値のスワップポイントが有利!
一本値とは、買いスワップと売りスワップを同じ値で提供することです。
これは「くりっく365」と呼ばれる、FXの取引所取引で採用されているスワップ付与のやり方です。
両建ては推奨されるやり方ではなく、上級者向けのテクニックですが、一本値のメリットとして買い・売り両方のポジションを持っても、スワップ分でマイナスにはなりません。
一本値はDMM FX、外為ジャパンが採用しています。 なお一本値ではないもののみんなのFX、GMOクリック証券は買いと売りのスワップ差が小さい傾向にあり、とくにみんなのFXはほぼ一本値に近い水準となっています。
スワップポイントが高水準のFX会社
年間を通して平均的にスワップポイントが高水準の会社は、YJFX!、JFX、GMOクリック証券です。
過去のスワップ履歴を示すスワップカレンダーを見ても、これらの業者は高水準で付与しているのが分かります。
なお人気のトルコリラ/円やメキシコペソ/円は、全ての業者で用意されていません。
高金利通貨でスワップトレードをするなら、スワップ付与が高水準であるみんなのFX、FXプライム byGMOから選びましょう!
一本値ながらも高スワップ!「みんなのFX」
スワップポイント狙いでおすすめなのが、みんなのFXです。
全通貨ペアにおいて「業界最高水準」「一本値」「ほぼ固定スワップ」と、安定的なスワップの受け取りが可能です。
業界では数少ない人民元/円のトレードも可能。
スワップポイントの高さだけではなく、スプレッドが狭く、全通貨ペアが1,000通貨対応なので、取引環境の面でも有利な条件となっています。
こちらから無料でみんなのFXの口座開設ができます!