FXでは豪ドルやNZドル、南アフリカランド、カナダドルやメキシコペソなどが「資源国通貨」の代表的な位置付けとなります。
資源国通貨とは、天然資源(原油・天然ガス・金属・農産物など)の輸出に大きく依存している国の通貨のことです。
こういった資源国通貨と資源価格には、密接な関係があります。
なぜなら、その国が持つ天然資源は国際価格や需給の影響を受けやすいからです。
代表的な資源国通貨と資源価格(金、原油など)との関連性から、FXで注目すべきポイントまで解説します。
資源国通貨と主要な資源をチェックしよう!
各国の通貨と、相関性が見られている資源の一覧です。


FXでメジャーな資源国通貨からマイナーな資源国通貨まで一覧にし、連動性が見られる傾向のある資源価格をまとめました。
天然資源の産出量ランキング
まずは、主な天然資源の産出量ランキングをご覧ください。
| 国(通貨名) | 主な産出資源 | ||
|---|---|---|---|
| 天然資源 | 貴金属 | その他 | |
| オーストラリア(豪ドル) | 石炭:1位 天然ガス:5位 | 鉱物・金属資源:1位 金:2位 銀:4位 銅:6位 | |
| ニュージーランド(NZドル) | 乳製品・肉 木材 | ||
| 南アフリカ(ランド) | 石炭:5位 | 鉱物・金属資源:7位 金 :11位 プラチナ:1位 | |
| 中国(人民元) | 原油(石油):6位 天然ガス:4位 | 金:1位 銀:2位 銅:3位 | |
| メキシコ(ペソ) | 銀:1位 金:9位 銅:9位 | ||
| ノルウェー(クローネ) | 天然ガス:9位 | ||
| カナダ(カナダドル) | 原油(石油):4位 天然ガス:6位 石炭:7位 | 鉱物・金属資源:6位 金:4位 プラチナ:4位 | |
| アメリカ(米ドル) | 原油(石油):1位 天然ガス:1位 石炭:4位 | 鉱物・金属資源:3位 金:5位 銀:9位 銅:5位 プラチナ:5位 | |
参考リンク:「資源」の統計データ一覧|Global Note
原油(石油)(2022年)、石炭(2022年)、鉱物・金属資源(2022年)は輸出額、天然ガス(2022年)、金(2022年)、銀(2021年)、銅(2020年)、プラチナ(2022年)は生産量のデータとなります。
参考までにアメリカのデータも掲載しています。アメリカは算出資源が豊富ですが、資源より金利や金融政策の影響が圧倒的に大きいため、資源価格の影響を受けにくい特徴があります。
しかし急激に資源価格が変動すれば、やはり米ドルも影響を受けることとなります。
なお、国ごとの資源産出量は年ごとに変動があり、近年では、南アフリカの金とノルウェーの原油は、産出量の減少が続く傾向となっています。
資源国通貨の値動きに影響を与える天然資源は?
各通貨ごとに、値動きに影響を与える天然資源の順にまとめました。
参考として、マイナー通貨に影響のある天然資源も記載しています。
| 国名(通貨名) | 通貨記号 | 値動きに影響を与える天然資源 (影響力が大きい順) |
|---|---|---|
| オーストラリア(豪ドル) | AUD | 鉄鉱石、石炭、LNG、金 |
| ニュージーランド(NZドル) | NZD | 乳製品、農産物(肉・木材) |
| 南アフリカ(ランド) | ZAR | プラチナ、金、パラジウム |
| アメリカ(米ドル) | USD | 原油、天然ガス(※実際は金利・金融政策が最優先) |
| カナダ(カナダドル) | CAD | 原油(WTI)、天然ガス、木材 |
| メキシコ(ペソ) | MXN | 原油、銀 |
| 中国(人民元) | CNY | 鉄鉱石、銅、石炭(※消費国として影響がある) |
| ノルウェー(クローネ) | NOK | 原油、天然ガス |
| ブラジル(レアル) | BRL | 鉄鉱石、大豆、原油 |
| ロシア(ルーブル) | RUB | 原油、天然ガス |
| チリ(ペソ) | CLP | 銅 |
| ペルー(ソル) | PEN | 銅、金 |
| コロンビア(ペソ) | COP | 原油 |
| インドネシア(ルピア) | IDR | 石炭、ニッケル、パーム油 |
資源価格と連動性のある通貨ペアは?
貴金属で知られる銘柄として、「金」「銀」「銅」「プラチナ」が挙げられます。
そして、数ある天然資源のなかで代表的なのが「原油」「天然ガス」があります。


このなかで、わかりやすく相関性が見られているのが、以下の組み合わせです。
- 南アフリカランドとプラチナ
- カナダドルとWTI原油
- 豪ドルと鉄鉱石
- NZドルと乳製品価格
南アフリカランドとプラチナ
こちらは、米ドル/南アフリカランド(ローソク足)とプラチナ(青色)の週足チャート(2022年〜2026年)です。


米ドル/南アフリカランドの上昇は米ドル高・南アフリカランド安、下落は米ドル安・南アフリカランド高を示します。
つまり、プラチナが売られる(下落する)ほど、南アフリカランドも売られて米ドル/南アフリカランドは上昇することになります。
チャートはきれいな非対称といえる形状となっており、南アフリカランドがプラチナ価格と相関している例です。
なお南アフリカは金、プラチナの他にパラジウム、ダイヤモンド、銅、鉄鉱石、石炭といった鉱物資源が豊富ですので、南アフリカランドはこういった資源価格の値動きに左右されやすい特徴があります。
カナダドルとWTI原油
カナダは陸続きのアメリカと経済的に結び付きが強いため、カナダドルは米ドルに牽引されやすい性質があります。
それに加えて、カナダは原油や天然ガスが豊富な天然資源の算出国ですので、こういった資源価格の影響も少なからず受けやすい傾向があります。
カナダドルと、とくに相関性が高いと注目されているのが原油です。
なかでもWTI原油は、国際的な原油価格を判断する代表的な指標となることから、原油価格の判断材料として注目されています。
以下は、米ドル/カナダドル(ローソク足)とWTI原油(青色)の週足チャート(2022年〜2026年頃)です。


先ほどの南アフリカランドとプラチナ同様に、カナダドルと原油も正相関の関係にあります。
原油は為替に比べても大きい変動幅であることがチャートを見ても分かりますが、上昇・下落の動きを見ると、相関していることが確認できますね。


豪ドルと鉄鉱石価格
豪ドルはもっとも金価格と相関が強い通貨ですが、豪ドルの値動きに一番影響が大きいのは「鉄鉱石価格」です。
以下は、豪ドル/米ドル(ローソク足)と鉄鉱石(青色)の週足チャート(2022年〜2026年頃)です。


2026年に入ってからは、米ドルや米・金利など米ドル主導の要因で逆の動きも見られていますが、もし鉄鉱石の下落が続くようであれば、時間の経過とともに豪ドルの上値を抑える材料となります。
- 1. 鉄鉱石
-
オーストラリア最大の輸出品目である鉄鉱石は、オーストラリアの心臓部ともいえる存在であり、中国が最大輸出国として知られています。
- 2. 石炭・LNG
-
豪ドルで次に影響があるのが、石炭・LNG(液化天然ガス)です。
鉄鉱石ほどの安定した連動ではありませんが、エネルギー価格高騰局面では豪ドルを強く押し上げる要因となります。 - 3. 金
-
3番目に影響力があるのが金ですが、金はオーストラリアの輸出全体に占める比率が鉄鉱石ほど大きくなく、金価格はリスクオフ、米ドル、米・実質金利の影響が強いため、オーストラリア固有の要因とはなりにくいです。
そのため、金が上がったから豪ドルが動くというよりも、金も豪ドルも同じ要因で動いているケースが多いことが理由です。
豪ドルで注目のポイント
豪ドルの中長期トレンドは、「鉄鉱石価格」と「中国の景気」との連動に注目していきましょう。
また、エネルギーショック時は「石炭」「LNG」との相関性に注目してみてください。
リスクオフ、米ドル安局面のときは、「金価格」を見ると豪ドルの先行きを判断するのに役立ちます。
基本的に、リスクオフ=豪ドル売り、米ドル安=豪ドル買いとなりますが、リスクオフと米ドル安が同時に起こると、豪ドルには相反する力が同時にかかっていることになります。
このようなときは金価格に注目すると、どちらが優勢かを把握しやすいです。
まとめると、以下となります。
- リスクオフ+米ドル安+金価格が上昇:リスクオフ優勢で、豪ドルの上昇は限定的になりそうだと考えることができる。
- リスクオフ+米ドル安+金価格が横ばい〜下落:リスクオフの緩和により、豪ドルは下げ止まって反発する可能性が高いと考えることができる。
参考リンク:鉄鉱石のリアルタイムチャート – IG証券
NZドルと乳製品価格
ニュージーランドは天然資源がたくさん算出される国ではありませんが、酪農、畜産による乳製品や肉などの商品市場の影響を受けやすいことから、資源国通貨と呼ばれています。
このうち、NZドルの値動きに最も影響を与えるのは「乳製品」です。なぜなら、ニュージーランドは世界最大級の乳製品輸出国だからです。
オーストラリアと同様、ニュージーランドの乳製品は中国向けで需要の影響が大きく、中国景気=乳製品価格=NZDという連鎖が起きやすいです。
NZドルの値動きは、ニュージーランド最大手乳業メーカーのフォンテラ社が主催するGDT(Global Dairy Trade, 乳製品国際価格)オークションに注目してみてください。
GDTオークションは月2回のスケジュールで開催されており、以下はNZドル/米ドルとGDTの日足チャートです。


発表値はブレが大きいものの、前回との乖離が大きかったり、上昇・下落が続くと、NZDにも効いてくる特徴があります。
詳しくは、こちらの記事で解説しています。


相関性で通貨の値動き傾向を分析することは、今後はどのくらいトレンドが継続するかを判断をする目安に利用ができます。
高金利通貨であれば、ポジションの手仕舞いポイントに応用するやり方もできますので、ぜひ分析に取り入れてみてください。
安全資産の金は、資源国通貨の影響を受けにくい
資源国通貨と金価格は、よく「連動する」「相関がある」と言及されることもあります。
チャートを見ると、同じ方向に動いているように見える場面もありますが、それは金そのものが資源国通貨を動かしているからではありません。
実際には、金と資源国通貨が共通して影響を受けている「3つの大きな要因」があり、それを理解すると相関の正体が見えてきます。
- 1. リスクオフ
-
リスクオフとは、投資家が「先行きが不安だ」と感じ、リスクの高い資産を避ける相場のことです。
景気後退の懸念や金融不安、地政学リスクが高まると、株式や資源国通貨のようなリスク資産は売られやすくなります。一方で、金は「安全資産」として買われやすくなります。このとき、金は上がり、資源国通貨は下がるという動きが同時に起きます。
そのため、あたかも金が資源国通貨を動かしているように見えますが、実際にはどちらもリスクオフに反応しているということです。 - 2. 米ドル
-
金は米ドル建てで取引されるため、米ドルの価値が下がると金は上がりやすく、米ドルの価値が上がると金は下がりやすいという関係があります。
一方で、資源国通貨は米ドルと反対方向に動きやすい性質を持っています。
米ドル高の局面では、世界の資金が米ドルに集まり、豪ドルや南アフリカランドなどは売られやすくなります。
その結果、米ドル安のときには金高と資源国通貨高、米ドル高のときには金安と資源国通貨安が同時に起きやすく、金と資源国通貨が連動しているように見えるのです。 - 3. 実質金利
-
実質金利とは、金利からインフレ率を差し引いた、実際の利回りのことです。実質的には、米10年実質金利(TIPS利回り)を見て判断されることが多いです。
金は利息を生まない資産なので、実質金利が高いと魅力が下がり、実質金利が低いと魅力が高まります。そのため、実質金利が低下すると金は買われやすくなります。
一方で、実質金利の低下は、金融緩和や景気減速への警戒を意味することが多く、リスク資産である資源国通貨にとっては逆風になりやすいのです。
ここでも、金と資源国通貨は同じ要因に反応しながら、違う動きをすることがあります。
参考リンク:米10年実質金利(TIPS利回り)リアルタイムチャート – Investing.com
金価格の影響要因【まとめ】
このように、資源国通貨が金価格の影響を強く受けているように見えるのは、金そのものが原因ではありません。
リスクオフ、米ドル、実質金利という3つの要因が先にあり、金価格にもっとも影響を与える要因となります。
資源国通貨は金価格で判断するのではなく、金の値動きに影響を与えている要因を考えることが、為替を理解する近道といえます。
| 金価格の上昇要因 | 金価格の下落要因 |
|---|---|
| リスクオフ (金など安全資産の買い) | リスクオン (資源国通貨などリスク資産の買い) |
| 米ドル安 | 米ドル高 |
| 実質金利の低下 | 実質金利の上昇 |
まとめると以下です。
- 金が上昇+実質金利が下落:トレンドとして信頼度は高い。
- 金が上昇+実質金利が上昇:地政学リスクが主導している相場の可能性が高い。
- 金が下落+米ドル高+実質金利が上昇:金が明確に下落していることを示す。
資源価格を見るならTradingViewが便利
TraadingViewを使えば、資源価格を手軽にチェックすることができます。
天然資源関連のティッカーシンボルをまとめておきますので、銘柄の検索時にお役立てください。
| 先物銘柄名 | ティッカーシンボル |
|---|---|
| WTI原油先物 | CL1! |
| 天然ガス先物 | NG1! |
| 液化天然ガス先物 | LNG1! |
| 鉄鉱石先物 | FEF1! |
| 石炭先物 | NCF1! |
| 金先物 | GC1! |
| 銀先物 | SI1! |
| 銅先物 | HG1! |
| プラチナ先物 | PL1! |
| パラジウム先物 | PA1! |
| 乳製品国際価格 | NZGDTPI |
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資源価格と通貨ペアの相関係数を見れるサイト
金や原油の値動きと相関性のある通貨ペアをチェックできたら便利だと思いませんか。
相関係数の判断に便利なWebサイトをご紹介します。
Investing.com
Investing.comでは金、銀とFX通貨ペアの相関係数をチェックすることができます。
為替(FX)の相関計算ツール – Investing.com
上記URLの相関計算ツールにアクセスしたら、「通貨ペア」「時間枠」「期間のメンバー数」と3つの項目があります。


金なら「XAU/USD」を、銀なら「XAG/USD」を選択し、時間枠は5分足〜日足から任意の足種を選択してください。
期間のメンバー数は「足種の本数」を指しており、10〜300から任意の本数を選択したら、「計算する」をクリックします。
そうすると正相関順に通貨ペアが表示されます。
各通貨ペアにチェックを入れると、ペアチャートの関連付けの項目で「XAU/USD」や「XAG/USD」とFX通貨ペアのチャートを比較できます。
TAKE PROFIT.ORG
TAKE-PROFIT.ORGでは金、銀、プラチナ、パラジウム、ブレント原油、WTI原油、天然ガスとFX通貨ペアの相関係数をチェックすることができます。
相関係数には主要国の株価指数も対応しています。
CURRENCY CORRELATION – TAKE-PROFIT.ORG
上記URLにアクセスしたら、CURRENCY CORRELATION TABLEにあるプルダウンから、任意の銘柄を選択してください。


そうすると選択した銘柄との相関係数が色分けされて表示されます。
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為替と相関性のある銘柄のチャートを比較して、長期的なトレンド判断に役立てていきましょう。
こういった相関性で通貨の値動き傾向を分析することは、今後はどのくらいトレンドが継続するかを判断をする目安に利用ができます。
高金利通貨であれば、ポジションの手仕舞いポイントに応用することもできますので、ぜひ分析に取り入れてみてください。
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