FXでは豪ドルやNZドル、南アフリカランド、カナダドルやメキシコペソなどが資源国通貨の代表的な位置付けとなります。
「資源国通貨」と呼ばれる理由は、その国で金や銀、鉄鉱石や原油などの天然資源が豊富に産出されるからなんですね。
こういった資源国通貨と資源価格には、密接な関係があります。
各国の資源国通貨ごとに、どういった資源価格に注目すればいいか解説していきます。
資源価格と連動性のある通貨ペアは?
南アフリカランドとプラチナ
割と身近な貴金属として「金」「銀」「プラチナ」などがありますが、まずはこういった貴金属と為替相場の連動性についてみていきましょう。
例えば金の算出が多い国の通貨は、金価格の上下に連動して動きやすい性質があります。
以下は米ドル/南アフリカランドとプラチナ(オレンジ色)の長期チャートです。
米ドル/南アフリカランドは長期的に大きく上昇していますね。
このときの上昇は米ドル高・南アフリカランド安、下落は米ドル安・南アフリカランド高を示します。
つまり上のチャートを見ると、プラチナが売られる(下落する)ほど南アフリカランドも売られて、米ドル/南アフリカランドは上昇しているのが分かりますね。
チャートはきれいな非対称と言える形状となっており、南アフリカランドがプラチナ価格と相関している好例です。
過去に南アフリカランドは金価格に相関しやすい性質があったのですが、年々産出量が減少していることで、以前ほどの相関関係は薄れつつあります。
しかしながら南アフリカランドといえば金というイメージが色濃く残っており、各貴金属価格は相関しやすい背景もあり、未だに双方の関連性は少なからず見られています。
とはいえ南アフリカはプラチナの産出量が極めて多いことから、金以上にプラチナの動向に注目してみてもいいかも知れません。
なお南アフリカは金、プラチナの他にダイヤモンドや銅、鉄鉱石、石炭といった鉱物資源が豊富なので、南アフリカランドはこういった資源価格の値動きに左右されやすい特徴があります。
カナダドルとWTI原油
続いてカナダドルのケースも見てみましょう。
カナダはアメリカと結びつきが強いだけあって、カナダドルは米ドルに牽引されやすい性質があります。
それに加えて、カナダは原油や天然ガスが豊富な天然資源の算出国ですので、こういった資源価格の影響も少なからず受けやすい傾向があります。
2018年のデータでは、カナダは原油、天然ガスそれぞれの生産量は世界第4位を誇ることが確認できます。
カナダドルと、とくに相関性が高いと注目されているのが原油です。
なかでもWTI原油は、国際的な原油価格を判断する代表的な指標となることから、原油価格の判断材料として注目されています。
以下チャートは、米ドル/カナダドルとWTI原油(イエロー)です。
先ほどの南アフリカランドとプラチナ同様に、カナダドルと原油も正相関の関係にあります。
原油は為替に比べても大きい変動幅であることがチャートを見ても分かりますが、上昇・下落の動きを見ると、相関していることが確認できますね。
こういった相関性で通貨の値動き傾向を分析することは、今後はどのくらいトレンドが継続するかを判断をする目安に利用ができます。
高金利通貨であれば、ポジションの手仕舞いポイントに応用するやり方もできるでしょう。
資源国通貨と主要な資源をチェックしよう!
各国の通貨と、相関性が見られている資源の一覧です。
FXでメジャーな資源国通貨からマイナーな資源国通貨まで一覧にし、連動性が見られる傾向のある資源価格をまとめました。
国・通貨名 | 主な産出資源 |
---|---|
オーストラリア・豪ドル | 鉱物・金属資源- 1位 石炭 – 5位 金 – 2位 天然ガス – 7位 銅 – 6位 |
ニュージーランド・NZドル | 乳製品 |
南アフリカ・ランド | プラチナ – 1位 金 – 9位 鉱物・金属資源 – 6位 石炭 – 7位 |
中国・人民元 | 金 – 1位 銀 – 2位 原油(石油) – 1位 天然ガス – 6位 銅 – 2位 |
メキシコ・ペソ | 銀 – 1位 原油(石油) – 11位 鉱物・金属資源 – 11位 金 – 8位 |
ノルウェー・クローネ | 原油(石油) – 14位 天然ガス – 8位 |
カナダ・カナダドル | 原油(石油) – 4位 天然ガス – 4位 鉱物・金属資源 – 7位 金 – 5位 |
アメリカ・米ドル | 原油(石油) – 1位 天然ガス – 1位 鉱物・金属資源- 2位 金 – 4位 石炭 – 3位 銅 – 4位 |
参考までにアメリカのデータも掲載しましたが、資源国通貨とは呼ばれなくても算出資源が豊富であることが分かります。
やはり急激に資源価格が変動すれば、基軸通貨となる米ドルも影響を受けることとなります。
ニュージーランドは天然資源がたくさん採れる国ではありませんが、酪農、畜産による乳製品や肉などの商品市場の影響を受けやすいことから、資源国通貨と呼ばれています。
なお国ごとの資源産出量は、年ごとに変動があることも覚えておくようにしましょう。
近年では、南アフリカの金とノルウェーの原油は、産出量の減少が続く傾向となっています。
資源(商品)価格はこの銘柄に注目!
以下が先物取引の主な銘柄です。
商品名 | 主な銘柄名(取引所など) |
---|---|
原油 | WTI原油先物(NYMEX) |
天然ガス | 天然ガス(NYMEX) |
鉄鉱石 | 鉄鉱石先物(中国の先物市場など) |
金 | 金先物(COMEX) |
銀 | 銀先物(COMEX) |
プラチナ | プラチナ先物(COMEX) |
乳製品 | 乳製品国際価格(GDT) |
NZドルの場合は、ニュージーランド最大手乳業メーカーのフォンテラ社が主催するGDT(グローバルデイリートレード)の乳製品国際価格に注目しましょう。
詳しくは以下ページで解説しています。
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為替と相関性のある銘柄のチャートを比較して、長期的なトレンド判断に役立てていきましょう。
こういった相関性で通貨の値動き傾向を分析することは、今後はどのくらいトレンドが継続するかを判断をする目安に利用ができます。
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