ノックアウトオプションはスキャルピング、デイトレードで人気の金融商品です。
FXでは中長期売買として、2日〜数週間にかけてポジションを保有するスタイルの「スイングトレード」も人気がありますよね。
実はノックアウトオプションは、短期売買だけではなくスイングトレードとも相性が抜群です。
なぜスイングトレードにも向いているのか、今回はその理由を詳しく解説していきます。
トレンドが出やすい通貨ペア(銘柄)が揃っている
国内では現時点で、3社からノックアウトオプションのサービスが提供されています。
このうちIG証券は銘柄・通貨ペアが豊富で、為替なら約100通貨ペアが対応しています。
FOREX.comはFX23通貨ペア、株価指数12銘柄とIG証券には劣るものの、主要な銘柄を広くカバーしています。
上記2社に比べると、FXTFは全11銘柄と少なめとなっています。
業者名 | 取り扱い銘柄 |
---|---|
IG証券 ノックアウトオプション | FX:98通貨ペア 株価指数:26銘柄 商品:26銘柄 その他:2銘柄 |
ノックアウトオプション | FX:23通貨ペア 株価指数:12銘柄 |
FXTF ノックアウトオプション | FX:7通貨ペア 株価指数:4銘柄 |
スイングトレードを考えるとき、まず最初に考えるのが、中長期でトレンドが続く通貨ペア(銘柄)であるかを判断することが重要になってきます。
外国為替を例にすれば、流動性の高さにより素直にトレンドが継続しやすい米ドル/円、ユーロ/米ドルを取引できることは、ノックアウトオプションでも共通です。
このほか人気のユーロ/円のほか、ポンド/米ドル、豪ドル/米ドル、ユーロ/豪ドルなど中長期で大きなトレンドを見せやすい通貨ペアも揃っています。
そのため、スイングトレードに肝心な「トレンドが出やすい通貨ペア」は充分に揃っているといえます。
なおトレンドが出やすい視点でいうなら、注目となる日経225 、NYダウ、金、原油といった人気のCFD銘柄も、ノックアウトオプションで売買を行うことが可能です。
スイングトレードなら若干広いスプレッドをカバー可能
ノックアウトオプションはFXに比べると、若干ながらスプレッドは広めです。
しかしながら「資金効率の高さ」「損失リスクが限定されている」ことで、スキャルピングとデイトレードでも人気があります。
またスプレッドがやや広めといっても、IG証券のノックアウトオプションよりもスプレッドが断然広いFX業者も多いため、それほど神経質になる必要はありません。
IG証券で主要通貨ペアのスプレッド(FX、ノックアウトオプション)を見てみましょう。
通貨ペア | FX | ノックアウト オプション |
---|---|---|
米ドル/円 | 0.2~ 0.4銭 | 0.6銭 |
ユーロ/円 | 0.5~ 2.9銭 | 1.1銭 |
ポンド/円 | 0.9~ 4.2銭 | 2.0銭 |
豪ドル/円 | 0.7銭 | 1.3銭 |
ユーロ/米ドル | 0.4pips | 0.6銭 |
* 原則固定(例外あり)
こうしてみるとスプレッド差はあるものの、スプレッドが狭い通貨ペアなら、ノックアウトオプションでも短期売買は全然問題ないことが分かりますね。
そして、スイングトレードは大きなpipsを狙う手法ですから、わずかなスプレッドを気にするのはナンセンスです。
短期売買と異なり、スイングトレードならスプレッドを細かく気にする必要はありません。
スプレッドはFX口座より若干広いぐらいなので、スイングトレードにもマッチします。
上記以外のスプレッドとしては、ドルストレートの主要通貨ペアを例にすれば、豪ドル/米ドルは0.9pips、ポンド/米ドルは1.5pipsのように、1万通貨保有しても90円や150円くらいのイメージです。
このようにノックアウトオプションでは、FX口座ほどではないものの、それなりに取引コストを抑えて保有できる魅力があります。
マイナー通貨を含む通貨ペアに注意!
IG証券のノックアウトオプションでは、マイナー通貨が含まれる通貨ペアのスプレッドは、極端に広くなっています。
そのためマイナー通貨ペアの取引を考えるときは、スプレッドを確認してから注文するようにしてください。
もしスプレッドが心配でしたら、最初はメジャー通貨ペアだけで取引するようにしましょう。
3社が提供するノックアウトオプション全銘柄のスプレッドは、こちらの記事でご確認ください。
損切りに悩まず、余裕を持ってトレードできる
ノックアウトオプションでは、注文時にノックアウト価格を選びます。
現在の為替レート(原資産価格)に近いノックアウト価格ほど、オプション料(購入価格)は安くなります。
逆に、現在の為替レート(原資産価格)から離れたノックアウト価格ほど、オプション料は高くなります。
このノックアウト価格とは最終損切りラインのイメージで、購入時のオプション料そのものが最大損失額となります。
以下の例をご覧ください。
米ドル/円を1USD=110円のときに、上昇を予想してノックアウト価格=109円で1ロットを購入した例です。
このときの購入額は1万円です。
予想通りとならず下落して109円に達したら、購入時の1万円が損失となります。
逆にノックアウト価格に達しなければ、一定期間はポジションを保有できるので、その間に上昇すれば任意のタイミングで利益確定を行えます。
このようにノックアウトオプションは、最初に支払いしたオプション料以上の損失が絶対にない投資なんですね。
逆指値はコツコツ手動トレールで利益を確保!
そしてノックアウトオプションでは、決済時は「成行」「指値」「逆指値」が使えます。
とくに逆指値を上手く使えば、効率的な利益の追求に便利ですね。
以下の例をご覧ください。
直近高値のブレイクで上昇と判断して、直近の節目となる安値をノックアウト価格として選択して、その手前の安値下に逆指値をセットして発注した場合です。
予想通り相場が上昇したとしましょう。
上昇トレンドが押し目を形成して、さらに直近高値をブレイクしてきたので、さらに上昇が続くと判断します。
この場合、事前に入れておいた逆指値注文を、押し目となった直近安値の下側に変更ができます。
さらに上昇が続いて押し目ができるたびに逆指値を何度も変更していけば、トレンドに追従しながら利益を確保でき、トレンドが切り替わったタイミングで決済ができますね。
ノックアウトオプションは、最終的には「ノックアウト価格」が盾となって防御してくれる安心感が魅力です。
ノックアウト価格と合わせて指値・逆指値も使えるので、ノックアウト価格の手前で逆指値も使い、効率的に損失を抑えながら利益を狙っていくのがおすすめです。
FXの証拠金よりも少額でポジションが持てる
FXでスイングトレードのように中長期でポジションを保有する場合、レバレッジを低く下げる必要があります。
短期売買よりも大きな利益を狙う分、その変動幅に耐えられるレバレッジ倍率で取引しないと、ロスカットリスクが高くなるからです。
しかしFXのスイングトレードでは、レバレッジを下げるには、多くの証拠金が必要になることがネックとなります。
対してノックアウトオプションは、資金効率に優れた金融商品です。
またレバレッジの概念がないため、レバレッジや口座の資金を気にして取引をしなくて済みます。
これによりFXと比べても、少額で、なおかつレバレッジに捉われることなくスイングトレードを行うことが可能です。
それでは実際に、FX、ノックアウトオプションでポジション保有にあたり、どのくらいの資金が必要なのか見ていきましょう。
FXのスイングトレードで必要な資金の目安
まずはFXの場合です。
2024年9月10日の日中における米ドル/円のレート、143.136円で算出しています。
レバレッジ | 必要な資金 | ロスカットまでの値幅 |
---|---|---|
10倍 | 143,136円 | 859pips (8.58円) |
5倍 | 286,272円 | 2,290pips (22.9円) |
3倍 | 477,120円 | 4,199pips (41.99円) |
まずはFXの場合です。
2021年7月12日記事作成時、米ドル/円のレート110.177円で算出しています。
レバレッジ | 必要な資金 | ロスカットまでの値幅 |
---|---|---|
10倍 | 110,177円 | 661pips (6.61円) |
5倍 | 220,354円 | 1,763pips (17.63円) |
3倍 | 367,257円 | 3,232pips (32.32円) |
※FXでレート、レバレッジ、取引量から必要証拠金を計算するには、以下の計算式で算出できます。
為替レート × 取引数量(10,000) ÷ レバレッジ = 必要証拠金
KOのスイングトレードで必要な資金の目安
対してノックアウトオプションも見てみましょう。
同じく2024年9月10日時点、米ドル/円を同一価格でもっとも離れたノックアウト価格で1Lotを注文する場合、ノックアウト価格は128.9円、オプション料は約143,000円でした。
必要な資金 | ノックアウト価格までの値幅 |
---|---|
約143,000円 | 1,289pips (128.9円) |
こうしてポジション保有に必要な資金をFXと比較すると、一目瞭然ですね。
以下は先ほどのFX(レバレッジ10倍)のロスカットレートに近い、ノックアウト価格のオプションを選択した例です。
こうしてみると、ノックアウトオプションは同じ変動幅を耐えるとしても、FXよりも資金効率よく運用できることが確認できます。
ノックアウト価格には上限があるため、FXでいうところの絶対に強制ロスカットさせないような運用は、ノックアウトオプションでは不可能です。
しかしながら、FXと同じ運用資金なら、ノックアウトオプションの方が損失に耐えられる設計であることが分かりますね。
このようにノックアウトオプションは、ノックアウト価格による「守備」とともに、資金効率の高さによる「攻撃」の面も持ち合わせた金融商品なのです。
最大1年程度まで保有できる
ノックアウトオプションはFXと異なり、最大保有期間が決まっています。
取引期限は業者によって異なりますが、最大1年程度のケースが主流です。
※FXTFのFX KO、商品KOの取引期限は最大1日となっています。
スイングトレードの取引期間は2日〜数週間程度ですので、ノックアウトオプションで取引しても全く問題ないことが分かります。
数ヶ月にかけてポジションを保有するポジショントレードも短期なら可能ですが、数年間保有することはできないため、長期でポジショントレードはできません。
仮に長期保有となり満期になった場合、ポジションは自動的に決済が行われます。
そのためトレンドに乗れていたら、満期の限界までポジションを保持でき、決済となれば新たにポジションを建てればいいので、それほど心配する必要はないのではないでしょうか。
ノックアウトオプションでスイングトレード【まとめ】
スイングトレードにも向いている設計が魅力のノックアウトオプション!
今回は為替をテーマとしてご紹介しましたが、IG証券では株価指数、商品もノックアウトオプションに対応しています。
そのためNYダウなどの米株から金、原油など、旬の銘柄に積極的に投資できる魅力を備えています。
多彩な銘柄で資金効率よく中長期トレードをしたいなら、ノックアウトオプションをご検討ください。
ノックアウトオプションおすすめの業者
IG証券 ノックアウトオプション
日本国内で初めてノックアウトオプションの提供をスタートさせたのがIG証券です。
ノックアウトオプションはマイナー通貨ペアまで網羅しており、世界各国の株価指数、金、銀、原油などの商品まで、全152銘柄と圧倒的な取扱数を誇ります。
さらにIG証券のノックアウトオプションはスプレッドが狭いので、取引コストを売買益で回収・収益化しやすい環境が整っています。
無期限のデモ口座で満足できるまで練習できることもIG証券ならではの魅力です。攻守に優れた金融商品を取引するなら、IG証券がイチオシの業者です。
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