移動平均乖離率の見方・使い方【テクニカル指標・オシレーター系】

こちらのページでは、移動平均乖離率の見方・使い方について解説していきます。

移動平均乖離率とは?

移動平均乖離率は、価格が移動平均線からどのくらい乖離しているか(離れているか)を表すオシレーター系のテクニカル指標です。
売られすぎ・買われすぎの判断に利用されていますが、ベースが移動平均線ですからトレンド系の分析にも使うことができます。

移動平均線には「平均から離れすぎた価格はいずれ適正な水準に戻るだろう。」という考え方が根底にありますが、この平均からどのくらい離れているかを数値化したものが、移動平均乖離率です。

移動平均線は設定期間を長くするほど信頼性は高くなるものの、急激な価格変動に弱くトレンド転換のサインが遅くなってしまいます。
このデメリットを解消するために考案された移動平均乖離率は、相場の天井・大底を見るのにとても役立ちます。

移動平均乖離率の見方と使い方を知ろう!

移動平均乖離率をチャートに表示させた例

移動平均乖離率の設定期間は、5日・25日・75日・13週・26週がメジャーです。
この日数ですが、5日なら1週間、25日なら1ヶ月の乖離率と置き換えて考えると分かりやすいと思います。
いつも使っている移動平均線が21日なら、移動平均乖離率を21日に合わせるのもいいでしょう。

株式投資では25日の場合、以下の数値が相場の経験則とされています。(FXは少々異なります。)

  • ±5%以上で相場は調整局面を迎える。
  • ±10以上で天井・大底になる。

このプラス、マイナスの乖離率ですが、設定した移動平均線の期間や通貨ペアごとの変動幅、またそのときの相場動向によって変わってきますので、注意するようにしてください。

例えばFXなら、選択した通貨ペアの期間内の乖離率最大値が+3%、最低値が-4%だったとすれば、+3%を天井、-4%を大底として、反転したらシグナルとして判断していきます。

移動平均乖離率の天底判断
参考チャート:ヒロセ通商 [米ドル/円 日足 2019年2月〜2019年11月頃]

ヒロセ通商の場合は1%が基準となっていますので、上記チャートの1.015は約1.5%、0.98は約-2%の変動率であることになります。

通常はこの天底での反転をシグナルとしますが、ローソク足に移動平均線を表示させて併用することで、より高い精度に期待ができます。

以下は先ほどのチャートを4時間足にして、短期移動平均線(5SMA)を表示したものです。
ローソク足の実体やヒゲが移動平均線を大きく抜ける動きをしたあと、移動平均乖離率が天井・大底をから反転する動きに注目です。

移動平均線と移動平均乖離率の併用
参考チャート:ヒロセ通商 [米ドル/円 4時間足 2019年10月末〜11月上旬]

ローソク足が移動平均線を下抜けて、移動平均乖離率が大底圏で反転したら買いサイン。
ローソク足が移動平均線を上抜けて、移動平均乖離率が天井圏で反転したら売りサイン。

ただしこの場合だとダマシとなる場面もよくあることから、移動平均乖離率が反転後、ローソク足が再び移動平均線を抜いたときにエントリーした方が信頼性は高くなります。

移動平均乖離率の傾きでトレンドを判断する

移動平均乖離率の傾き加減で、トレンドの強弱を判断することができます。

移動平均乖離率の傾きでトレンド判断

傾きがゆるやかに推移していれば、トレンドが継続していることになります。
傾きが急な角度のときは、大きな価格変動によるトレンド転換を示します。

移動平均乖離率をトレンドラインで分析する

通常はローソク足に描いて分析するトレンドラインですが、移動平均乖離率にも応用ができます。
下降トレンドであればレジスタンスラインの上抜け、上昇トレンドならサポートラインの下抜けを狙っていきます。

移動平均乖離率のトレンドライン分析

天底での逆張りに比べると利幅は少なくなりますが、トレンドができてからエントリーすることになりますので、より信頼性が高まる手法といえます。

またオシレーター系特有の「ダイバージェンス」は移動平均乖離率にも出現します。

移動平均乖離率のダイバージェンス

価格と指標の逆行現象のことをダイバージェンスといいます。
ダイバージェンスはめったに出現しませんが、信頼度の高いシグナルとして判断されています。

移動平均乖離率のダイバージェンス

長めの日数でダイバージェンスが現れたら、より精度は高いと言えるでしょう。

移動平均乖離率の注意点は?

移動平均乖離率が有効的な局面は、ローソク足が移動平均線を大きく抜けるといった、相場が大きく動いているときです。
急激な価格変動に移動平均線が追いつかず反応が遅れているほど、移動平均乖離率が有効的となります。

反対に、値動きがおだやかな相場のときは、移動平均乖離率は有効的ではありません。
値動きが小さければ移動平均線は横ばいに推移しますが、移動平均乖離率も比例して変動幅が小さくなり、転換の判断ができなくなってしまうからです。

保ち合い相場のときは、チャートパターンを分析して、トレンドラインのブレイクアウトを狙った手法を意識してみてください。

【まとめ】移動平均乖離率の売買サインなど

基本的な使い方をまとめました。

移動平均乖離率の基本

相場の天底判断に使われている。
移動平均乖離率の角度はトレンドの強さに比例する。
値動きが小さい相場を苦手とする。

移動平均乖離率の買いサイン
  • 移動平均乖離率が大底で反転後、ローソク足が移動平均線を上抜けしたら買いサイン。
  • 移動平均乖離率がレジスタンスラインを上抜けしたら買いサイン。
  • 価格の安値は切り下がっているが、移動平均乖離率の安値は切り上がっているとき。
移動平均乖離率の売りサイン
  • 移動平均乖離率が天井で反転後、ローソク足が移動平均線を下抜けしたら売りサイン。
  • 移動平均乖離率がサポートラインを下抜けしたら売りサイン。
  • 価格の高値は切り上がっているが、移動平均乖離率の高値は切り下がっているとき。

各社のチャート機能は、こちらのページで詳しくご紹介しています。

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