【異業者両建て】スワップ狙いのサヤ取り手法の戦略とリスクについて

アービトラージ取引って聞いたことはありますか?

これは価格差や金利差に注目して、割安な投資対象を買い、割高な投資対象を売って、2つの投資対象からのサヤ(価格差)を抜いて利益にしようとする手法のことをいいます。
特徴としては、それぞれの価格差(金利差)が縮小した時点で決済して収益化するのもポイントです。

俗にいう「サヤ取り」と呼ばれる手法のことですね。

古くからあるFXのFXのサヤ取り手法というと、以下が有名です。

  • 相関性のある通貨(豪ドルとNZドルなど)の「価格差」を狙うサヤ取り手法
  • 業者ごとに異なる同一通貨ペアの「金利差」を狙うサヤ取り

このうち、金利差(スワップポイントの差額)を狙う手法は「スワップサヤ取り手法」と呼ばれています。
この手法は、両建てにより価格変動リスクを最小限に抑えて金利差を狙っていくのが特徴です。

こちらでは、具体的なサヤ取りの種類からやり方、注意点について解説します。

さらにスワップサヤ取り手法において、スワップ差とスプレッドを考慮した、異業者両建てに最適な業者選びもご紹介します。

サヤ取り手法とは?

サヤ取りは別名で、「裁定取引」や「アービトラージ」とも呼ばれています。

そもそもサヤ(鞘)とは、相場の世界ではある価格と価格の差額のことをいいます。

つまりサヤ取りとは、直接的な価格変動の影響を受けない「価格差」を狙った売買手法です。

FXには買値と売値に差額として「スプレッド」がありますよね。

これもサヤ取りに置き換えれば、FX業者は非営利企業ではありませんから、顧客から売買手数料としてスプレッドをサヤ取りしている、ということになりますね。

サヤ取りを狙う手法は3つある

FXのサヤ取りには、以下3つの手法があります。

  1. スプレッド差を狙う手法
  2. 相関性のある異通貨ペアで為替差益を狙う手法
  3. スワップポイントの差を狙う3つの手法

異業者間のスプレッド差による、ストップ刈りを狙う手法(非推奨)

近年ではレートずらし、俗に言う「ストップ刈り」という、顧客のポジションを意図的に刈るという話はあまり聞かなくなってきました。

スプレッド差を狙うというのは、A社のレートがストップ刈りで大きく下落しているときに買い、反対にポジションをB社で保有して両建てするやり方です。
ただしストップ刈りといっても長時間続きませんし、わずかな利幅を狙う手法となりますので、大口でスキャルピングする必要があります。
資金力と経験の投資家でなければこういった取引はできませんので、あまり現実的ではありません。

まず何よりも、不正な取引と判断されれば確実に「口座凍結」され、二度とそのFX会社では取引ができなくなりますので、このやり方はおすすめしません。

相関性のある異通貨ペアの為替差益を狙う手法

これは、連動性の高い2つの通貨ペアを両建てして、その差益を狙うやり方です。

詳しくは、以下の記事でご紹介しています。

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異業者間のスワップ差を狙う、スワップサヤ取り手法

FXのスワップポイントには「買いスワップ」と「売りスワップ」がありますよね。

スワップサヤ取り手法とは、両建てして為替変動によるリスクを減らし、2つのFX業者のスワップ差を狙ったやり方です。

スワップポイントは各社ごとにが異なりますが、買いスワップが高い業者で「買いポジション」を持ち、売りスワップが安い業者で「売りポジション」を持ちます。

スワップサヤ取りの例(1lotあたり)
FX会社メキシコペソ/円
売りスワップ
メキシコペソ/円
買いスワップ
A社-30円+30円
B社-45円+45円
C社-99円+75円
D社-80円+50円

ざっくり表すと、以下の計算で利益の算出ができます。

買いスワップ − 売りスワップ − スプレッド = 利益

例えば、メキシコペソ/円を1万通貨ずつ、A社で売りポジション(−30円)、C社で買いポジション(+75円)を持つとした例を見てみましょう。
この場合、1日のスワップは、75 − 30 = +35円です。

これで1ヶ月、1年保有したときのイメージを見てみましょう。

なおメキシコペソ/円のスプレッドは0.3銭×1万通貨=30円、2社合計60円で試算しています。

 
保有期間スワップポイント
1ヶ月35円 ×   31日 − 60円 =   1,025円
1年35円 × 365日 − 60円 = 12,715円

1メキシコペソ5.2円のとき、超安全にレバレッジ1倍で取引するとしたら、1社で1Lotあたり5.2万円、2社合計で10.4万円が必要になります。
通常レバレッジ1倍なら約5円の変動まで耐えられることができます。

仮にレバレッジ3倍で始めるとしたら、必要資金は1社あたり約1.7万円となります。証拠金を抑えられる分、耐えられる変動幅は約1.5円の計算となります。

このようにスワップサヤ取り手法では、どのくらいまでの変動を許容してポジションを持つかを考えることが重要となります。

 

必要資金、年間利回り、ロスカットまでの変動幅などの算出は、以下2ページにあります簡易計算器をご活用ください。

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スワップサヤ取りはスプレッドも重要

異業者両建ては、売りか買いの一方で利益を狙う通常の売買(片張り)に比べると、2倍のポジションを持つことになります。

買いと売り、両者の利益と損失を相殺した差分を狙うやり方ですので、リスクを抑えた運用か可能な反面、短期間でロット数が多いほど、スプレッドがコストとして大きくかかってしまいます。

例えば、人気の南アフリカランド/円などの高金利通貨は、レート水準が小さいことから、最小10万通貨〜の取引となっているケースも多いです。(レートが6.8円なら、10万通貨でも必要証拠金は約27,000円)

スプレッドが1.0銭を例に見てみましょう。

売り値が100.010円、買い値が100.000円で、その差額が1.0銭となりますね。
つまり1.0銭=0.01pipsです。

スプレッドは1通貨あたりを表しているので、10万通貨のスプレッドは以下となります。

0.01×100,000=スプレッドの売買コストは「1,000円」

2社を使うとスプレッドも倍かかりますので、南アフリカランド/円を2社で両建てすると、2,000円が売買コストとなる試算です。

そのため、買いスワップ・売りスワップ以外に加えて、どのくらいスプレッドが発生するかも念頭に入れておくことが収益化のポイントです。

スワップサヤ取りの戦略とリスク

スワップポイントは業者によって差異はありますが、通貨ペア毎のスワップポイントを決定する大きな要因が2国間の(政策)金利差です。

異業者両建てというのは、極端にリスクを抑えてより安全に利益を追求していこう、というもの。

ですから、取引する通貨ペア同士は、スワップ差が多いほど有利に働くため、スワップ差が大きい業者同士を選ぶことと、二国間の政策金利の推移に注目していくことがポイントです。

また「買い」「売り」両方のポジションを持ちますので、スプレッドが狭いFX業者を選び、中〜長期的に買いポジションが含み益となる相場のときにエントリーするのが、ベストなタイミングです。

そして、ロスカットされては元も子もありませんので、余裕のある証拠金維持率にして、想定する為替レートの変動に十分耐えられる低レバレッジで取引に臨むようにしましょう。

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スワップ狙いのサヤ取り手法では、以下の項目を常に意識して取引を進めていきましょう。

スワップ狙いのサヤ取り手法のポイント
  1. 証拠金維持率がロスカットされない水準であるか
  2. 継続的に受け取れるスワップ差が開いているか
  3. スプレッドは広すぎないか

まずスワップを長期的に受け取ることが目的ですから、絶対にロスカットされない証拠金維持率をキープすることがもっとも大切です。
また買いスワップと売りスワップのバランスが崩れると、スワップポイントの受け取りでマイナスになってしまうことも十分考えられます。

これを避けるためには、事前にスワップポイントが高水準の業者で複数開設しておくようにしてください。

その際には買いポジション・売りポジションを同時にスクエア(決済)してから、再びポジションを組み立てていくと、価格変動リスクを抑えることが可能となります。

異業者両建てに向いているFX業者は?

両建てする通貨ペアの各スワップとスプレッドを見て、事前にどのくらいコストがかかるかチェックしておくと、気持ちに余裕をもつことができます。

詳しくはこちらのページも参考にどうぞ。

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業者選びではスワップポイントの高さが注目されていますが、両建てとなると、売りスワップポイントが低いことも重要です。
また一本値といって、買いスワップポイントと売りスワップポイントが同額の業者も把握しておくと、最適な組み合わせを見つけやすいです。

平均的に売りスワップポイントが低い業者はGMOクリック証券DMM FXです。
DMM FXは買いスワップポイントはそれほど高くありませんが、一本値なので売りスワップポイントが低いのも特徴です。

最近では、セントラル短資FXも売りスワップが少ないです。

買いスワップポイントが高い業者はみんなのFXで、一本値を採用しているのもポイントです。

これらの業者をベースにして、両建ての業者選びをしてみてください。

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