ボリンジャーバンドの見方、順張り・逆張りの使い方を詳しく解説!

ボリンジャーバンドの見方・使い方

ボリンジャーバンドは、もっとも基本的となる移動平均線をベースとして、統計学で使われている「標準偏差」という計算を用いたテクニカル指標です。

これにより「今の価格は移動平均線の水準からみて、どれくらいばらついているのか」が分かるのがボリンジャーバンドの特徴です。

移動平均線の売買サインとして有名なグランビルの法則には、移動平均線とローソク足の乖離が大きくなったのち、価格が移動平均線に向かって反転する動きを利用する逆張り戦略があります。

こういった短期的なトレンドの反転を手軽に探し出すのに便利なのが、ボリンジャーバンドなのです。

それでは、ボリンジャーバンドの見方・使い方について解説します。

テクニカル指標名タイプ分析適正
ボリンジャーバンドトレンド系・時系列順張り、逆張り
目次

ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドは、1980年代の前半に、アメリカの著名なテクニカル研究家であるジョン・A・ボリンジャーによって考案されました。
分類としては、トレンド系テクニカル指標ですが、相場のトレンドを見るだけではなく、レンジ相場にも使うことができます。

以下は外為どっとコムTradingViewにボリンジャーバンドを表示させた例です。

TradingViewで表示させたボリンジャーバンド
参考チャート:TradingView(外為どっとコム)

FXでは定番のテクニカル指標であり、分かりやすさもあって非常に人気が高いです。
ほぼ全てのFX業者のPC向けチャートやスマホアプリに採用されていることで、環境を選ぶことなく使えることも魅力です。

また、ボリンジャーバンドの期間(パラメーター)は任意の値に調整することも可能です。
ただし期間については、開発者のボリンジャー氏が推奨する「20」のほか、「21」が初期設定となるチャートもあります。このほか「25」も使われています。

ボリンジャーバンドの計算式

ボリンジャーバンドの計算式は以下となります。

標準偏差の計算式

$$ σ = \sqrt{\frac{1}{n}\sum_{n=1}^n(x_i-\overline{x})^2} $$

もう少し分かりやすくするとこのようになります。

$$ 標準偏差 = \frac{(n×n日間の価格の2乗の合計-n日間の価格の合計の2乗)}{期間×(期間-1)} $$

ボリンジャーバンドの計算式

$$ ±1σ = n日の移動平均 ± n日の標準偏差 $$

$$ ±2σ = n日の移動平均 ± n日の標準偏差 × 2 $$

$$ ±3σ = n日の移動平均 ± n日の標準偏差 × 3 $$

ちなみに価格は「終値」でも計算されていますが、ボリンジャーバンド公式による計算式では「(高値+安値+終値)÷3」です。

少し専門的な話ですが、TradingViewやMT4/MT5では終値ベース、始値ベース、HLC(H=高値、L=安値、C=終値)など、どの値で計算するか設定が可能です。
そのため各FX業者のボリンジャーバンドは、どの価格を適用させているかの違いにより、形状に若干の違いがある可能性がある点にはご注意ください。

順張り・逆張りどちらでも使える!

もともとボリンジャーバンドは順張りとして考案されましたが、日本国内では一般的に逆張りとして使われている場合が多く見受けられます。

  • 順張り:トレンド相場でトレンドに乗ってトレードする手法
  • 逆張り:レンジ相場で売られすぎ・買われすぎを判断してトレードする手法

そしてトレンド転換を探るボリンジャーバンドは、分足、時間足、日足といったどの足種でも使えることが魅力でもあり、とくにスキャルピングやデイトレードを行うトレーダーに人気のテクニカル指標となっています。

順張り手法と逆張り手法はともに、こちらの記事内で解説しています。
まずはじっくりと、基本的な仕組みについて理解を深めていきましょう。

ボリンジャーバンドの基本

ボリンジャーバンドは統計学の標準偏差がベースとなっています。
これはある一定の期間で、レートは平均値からどのぐらい乖離しているかを見ていくものです。

この標準偏差とは、学力でいうところの偏差値と同じで、平均からどのくらいかを計算して示す指標であるという認識で問題ありません。

ボリンジャーバンドの中心には単純移動平均線(SMA)、その上下にσ(シグマ)と呼ばれる帯(バンド)が描かれ、σの収縮や拡大を見てトレンドや反転を探っていきます。

それぞれのバンドは上側がプラス、下側がマイナスのσです。
移動平均線に近い位置から上下に、「±1σ」「±2σ」「±3σ」となります。

ボリンジャーバンドの移動平均線と各ラインの名称

またそれぞれは下記の名称でも呼ばれています。

  • +2σ:アッパーバンド2
  • +1σ:アッパーバンド1
  • 中心線:ミドルバンド(ミッドバンド、センターバンド、センターライン)
  • -1σ:ロワーバンド1
  • -2σ:ロワーバンド2

多くの本やサイトでは一般的に±2σまでを想定した解説がされていますが、±3σの方がより信頼性が高いので、ぜひ分析に取り入れてみてください。

±3σまで表示できるチャートには、外為どっとコム「TradingView」GMOクリック証券「プラチナチャート」などがあります。

価格がボリンジャーバンドに収まる確率と異常値

標準偏差をもとにすると、価格がバンドに収まる確率は以下です。

  • ±1σに収まる確率 = 68.3%
  • ±2σに収まる確率 = 95.5%
  • ±3σに収まる確率 = 97.7%
ボリンジャーバンドの±1σ、±2σ、±3σそれぞれに収まる確率

つまり、一般的に価格は±2σないし±3σの範囲内に収まると考えられるため、±2σ、±3σを抜ければ為替レートの異常値と判断ができます。

「買われ過ぎ・売られ過ぎたため、価格は平均値に徐々に収束するだろう。」とするのが、ボリンジャーバンドの根本的な見方となります。

ボリンジャーバンドの見方

ボリンジャーバンドは、バンドの形状で相場の先行きを捉えて分析していきます。
バンドの形状には次の❶〜❸と、ローソク足の動きを表すバンドウォークがあり、この4種類で分析を行っていきます。

  1. スクイーズ(バンド縮小の最小地点)
  2. エクスパンション(バンドの拡大)
  3. ボージ(バンド拡大の最大地点)
  4. バンドウォーク(トレンドの継続)

こちらでは分かりやすく、「±2σ」を例に解説します。

スクイーズ

まず、バンド上下の幅がもっとも狭く収縮した形状をスクイーズといいます。

※squeeze(スクイーズ)には「絞る」という意味があります。

スクイーズはバンド縮小の最小値点
スクイーズ

とくにスクイーズが続くほど、レンジ相場であったり、保ち合いが発生するような膠着する場面であることが多く、その後大きなエネルギーが発散される前触れと捉えることもできます。

大きなトレンドに素早く乗るには、スクイーズの発生にぜひ注目してみてください。

エクスパンション

収縮しているスクイーズから拡大した状態をエクスパンションといいます。

※expansion(エクスパンション)には「拡張、拡大」という意味があります。

エクスパンションはバンドの拡大のこと
エクスパンション

スクイーズが発生したら、これから大きなトレンドが現れるかもしれない変化の前兆と捉えていきましょう。

バンドが拡大してエクスパンションとなってくれば、より大きなトレンドの継続に期待ができます。

ボージ

スクイーズとは逆に、バンド幅がもっとも拡大した形状をボージといいます。

※bulge(ボージ)には「膨らむ」という意味があります。

ボージはバンド拡大の最大地点
ボージ

バンドの拡大から収縮し始めた動きが表れてからボージとなるため、継続した強いトレンドの変化を示します。

ポジション保有中で含み益であれば、ボージが発生したら利食いのタイミングに活用することができます。

バンドウォーク

ローソク足がバンドに沿って位置し、上(または下)にトレンドが強く推移している状態をバンドウォークと呼びます。

バンドウォークはローソク足が±2σラインに沿って推移すること
バンドウォーク

トレンドが形成され、また強く継続するほど、「バンドウォーク」という「バンド上をレートが歩く」ようなイメージの動きが発生します。

ボリンジャーバンドではこれらの形状を見てチャート分析をしていきますので、しっかりと頭に入れておきましょう。

ボリンジャーバンドを「順張り」で使う方法

ジョン・ボリンジャー自身は、ボラティリティ・ブレイクアウトと呼ばれる、順張りでの手法を推奨しています。

これは、スクイーズ(収縮)したバンドが横ばいからエクスパンション(拡大)し、レートが±2σの外に抜けたときに、ブレイクした方向にエントリーする方法です。(※以下の日足チャートでは、反転後に終値が±1σを抜けてきたら決済する例で解説しています。)

ボリンジャーバンドの順張りで±2σでエントリー、±1σで決済する例
順張りの例
順張りの売買シグナル
  • バンドが収縮から拡大し、為替レートが+2σを上抜けたら買いサイン。
  • バンドが収縮から拡大し、為替レートが-2σを下抜けたら売りサイン。

小さい動きの中でエネルギーを蓄えた相場が、ボラティリティ(価格の変動幅)が高まり、バンドを突破(ブレイクアウト)したときに、大きなエネルギーが放出されるイメージです。

ボラティリティ・ブレイクアウトは、バンドの拡大とともにバンドウォークとなる可能性が高まり、このバンドウォークの発生は、トレンドの形成を意味します。

例えば、日足でチャートをみて、±1σに沿ってレートが推移しているなら、現在はトレンド相場であると判断してよいでしょう。
このバンドウォークはそんなに多くは現れませんが、出現したときは信頼性の高い強いサインとして見ることができます。

順張りは大きなトレンドであることが最も重要

順張り手法では、「勝率」よりも「大きく伸びるトレンドを取ること」が重要になります。

今回の日足チャートの例をご覧いただくと分かりますが、ダマシのブレイクでは、エントリー後に価格が失速し、±1σまで戻って損切りになる局面もあります。

対処法としては、主に次のようなものがあります。

  • 日足でトレンドを確認したら、4時間足で売買(±2σのブレイクアウトでエントリー、±1σタッチで決済)をする
  • エントリー条件を厳しくして、バンド幅(スクイーズ)が十分に縮小した後の拡大を狙う
  • エントリー後、ローソク足が陽転・陰転したら決済する(トレンドが伸びなければ早めに撤退する)

先ほどの画像で、ショートでのトレードとなる下降トレンドの丸の箇所に注目してください。

順張りでショートとなる丸の箇所に注目

以下は、上記の日足チャートと4時間足チャートを並べたチャートです。

日足の丸の範囲となる日足チャートと4時間足チャートで、4時間足なら有利な価格でエントリー・決済できることを示す

垂直線の時間を見ると、4時間足ならエントリー、利食いともに、より有利な価格で売買できることが確認できます。
このように、日足でトレンドを確認して、下位の時間足でトレードの判断をするやり方も検討してみてください。

順張りは小さい損失を受け入れながら、ときどき発生する大きなトレンドでそれ以上の利益を目指す手法です。

今回はスタンダードな±1σにタッチで決済の例で解説していますが、「トレンドが継続している間は保有し、弱まったら決済する」ことで、大きなトレンドを取り逃しにくくしつつ、ダマシへの対応もしやすくなります。

順張りのエントリーはレンジ相場からの転換に注目

天井圏・大底圏以外で大半を占めているメイントレンドにおいて、その多くは「保ち合い(小休止)」と「放れ(大きく一方向に動くこと)」によってマーケットは構成されています。
とくに「マーケットの7割がレンジ相場」とも言われていますが、保ち合っていればレンジ相場であることを示すことになります。

通常、保ち合いのときはボラティリティ(価格変動率)が低くなり、放れたときはボラティリティが高まっていきます。
これをボリンジャーバンドに当てはめれば、保ち合いがスクイーズ、放れがエクスパンションとなります。

このとき、強い上昇なら+2σを上抜けで買い、強い下落なら-2σを下抜けで売りとするのが、ボラティリティ・ブレイクアウトの基本的な考え方となります。

つまりボラティリティ・ブレイクアウト手法は、レンジ相場で「スクイーズからのエキスパンション」「トレンドラインのブレイクアウト」に注目してみてください。

ボリンジャーバンドの順張りで、ボラティリティ・ブレイクアウトでエントリーをする例

エントリー時は、終値のほかに価格の直近高値の上抜け・直近安値の下抜けも役立てることができます。
レンジ相場のときのチャートに、水平線やトレンドラインを描くことで、エントリーの根拠を明確に判断しやすくなります。

順張りの新規トレンド探しは、反対側の±2σにも注目!

順張りでトレンドの形成を見るには、レートが動いた反対方向の±2σを見ていきましょう。
トレンドとなれば、レートが動いた反対方向のバンドも拡大します。

ボリンジャーバンドの順張りのボラティリティ・ブレイクアウトでのエントリー時は、トレンドの反対方向のエキスパンションにも注目

例えば、レートが上昇すれば、+2σのバンドの拡大とともに、-2σは下方向に拡大するということです。
-2σが下方向に拡大しない場合はトレンドとはなりません。

エントリーの際には、エクスパンションしてバンドウォークしたポイントを探るのではなく、「スクイーズしてきたからこれから大きく相場が動きそうだ。」と前兆を捉える心構えを持つのがコツです。

ボリンジャーバンドの中心線は移動平均線ですので、このセンターラインの傾きだけでも、トレンドを見ることができます。
順張りの場合は、センターラインが上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンドと判断ができます。

順張りで決済時のポイント

バンドが拡大から収縮に推移したら、相場はエネルギーを出しきってトレンドが終わり、レンジ相場へと移行したことを意味します。
つまり、エクスパンションからスクイーズへと変化すれば、決済のポイントとして判断ができます。

このとき、買い注文から入ったなら、広がった下のバンドが反転したときが決済ポイントとなるのですが、もっと大きく利幅を狙いたいなら、上のバンドが反転したタイミングで決済するといいでしょう。
また、順張りではエクスパンションが±3σまで達したときは勢いが強すぎるという理由から、決済のポイントとして見られることもあります。

保ち合い上放れにより+2σが右肩上がり、-2σが右肩下がりで推移した相場が目先天井(近い将来高値はピークをつけるだろうとする見方)となると、+2σは右肩上がりを継続する一方で、-2σも右肩上がりに転じます。

目先天井打ち(ピーク)後、バンドウォークの状態となれば、-2σバンドは再び下方向へ拡大します。

その後、ローソク足が移動平均線に接近したり下抜けてきたとき、ボリンジャーバンドの±2σが縮小してきたら、下落の勢いが増してきたことを示すため、トレンド転換と判断できます。
このタイミングのとき、終値がセンターラインに達した場合も、トレンド転換と判断して決済に活用できます。

ボリンジャーバンドの順張りのボラティリティ・ブレイクアウトでの決済は、スクイーズと価格がセンターバンドに達したときに注目

バンドが縮小してくると、保ち合い上放れによる上昇トレンドは終わったと判断でき、次は下放れのタイミングを狙っていく形となります。

このほか、価格が+1σまで下落したら一度決済し、再び+1σを上抜けてきたらエントリーと、「±1σ」をトレードに活用も可能です。

利食いのとき、スクイーズ(バンド縮小の最小地点)を待つと、利食いタイミングが遅れやすい傾向にあります。
そのため、センターラインに注目することで早いタイミングでの判断に活用できますので、トレードに取り入れてみてください。

ボリンジャーバンドを「逆張り」で使う方法

つづいて、オーソドックスでもある「逆張り」での使い方です。

逆張りでは、為替レートが+2σに達したら上がりすぎ(買われすぎ)、為替レートが-2σに達したら下がりすぎ(売られすぎ)であると判断します。

ボリンジャーバンドを逆張りで使う方法
逆張りの例
逆張りの売買シグナル
  • 価格が+2σを上抜けし、次のローソク足で+2σの内側に戻るか、またはローソク足で反発のシグナルが出現したら売りサイン。
  • 価格が-2σを上抜けし、次のローソク足で-2σの内側に戻るか、またはローソク足で反発のシグナルが出現したら買いサイン。

逆張りは主に、レンジ(ボックス)相場で使われます。
このような相場のときは、ボラティリティが低くバンド幅はやや狭めで、それぞれのバンドが水平気味に推移します。

ひとつのポイントとしては、5本または7本がきれいな横向きになっているとき、逆張りをしかけやすい相場といえます。
このように逆張りは、保ち合って推移するレンジ相場や、穏やかなトレンドが継続しているトレンド相場では有効的です。

しかし大きなトレンドが発生したり相場急変時となれば、エントリーした反対方向にレートが動くと負けトレードとなってしまいます。
なぜなら、バンドがエクスパンション(拡大)し、±2σに達した時点でエントリーしても、トレンドが継続となればバンドウォークが発生し、自分が想定した反対方向へと相場が推移するからです。

ジョン・ボリンジャー本人が「逆張りで使うべきではない。」として順張りを推奨しているのも、逆張りにおいて±2σを基準とした単純な売買戦略では、ミスも多いからなのでしょう。

逆張りの注意点として、短期売買に限定することと、バンドウォークが発生したらすぐに損切りすることです。
オシレーター系の指標を併用して、売買サインの精度を高めていくのもいいでしょう。

逆張りで仕掛ける際は、ボリンジャーバンドだけではなく水平線や水平寄りのトレンドラインを併用するのもおすすめです。

ヘッドフェイク時のトレードと回避方法

ヘッドフェイクとは、ボリンジャーバンドでよく使われる言葉で、ブレイクアウトしたように見せかけて、すぐに反対方向へ大きく動く「ダマシ」のことです。

スクイーズからエクスパンションとなり、価格が±2σを抜けてバンドウォークすると見せかけたが、反転して反対側のバンドまで達する動きのことです。

Head fake(頭のフェイント)のとおり、値動きが初動と逆行することを指しています。

ボリンジャーバンドのヘッドフェイクとは、ブレイクアウトしたように見せかけて、すぐに反対方向へ大きく動くダマシのこと
ヘッドフェイクの例

スクイーズ(バンド幅が狭い状態)の後は大きな値動きが起こりやすいのですが、最初の動きが本当のブレイクとは限りません。

大口投資家の注文や、短期トレーダーのストップ注文などの影響で、一度片方向へ動いて参加者を誘い込み、その後に本来の方向へ動くことがあります。

ボリンジャーバンド考案者の考え方

ボリンジャーバンドを考案したジョン・ボリンジャーは、「スクイーズの後の最初のブレイクを無条件に信じるべきではない」という趣旨の考え方を示しています。

そのため、実際のトレードでは

  • ブレイク後に数本様子を見る
  • 出来高の増加を確認する
  • 高値・安値を更新し続けるか確認する

など、ブレイクの継続性を見てからエントリーするトレーダーも多くいます。

ヘッドフェイクをトレードで避けるには

ヘッドフェイクを避けるには、次のような方法があります。

  • ブレイクした足では飛び乗らず、押し目・戻りを待つ
  • ローソク足が確定してから判断する
  • 出来高やトレンド指標(ADXなど)も併用する
  • 上位足のトレンドと同じ方向だけを狙う

ヘッドフェイク発生時の実践的なトレード方法

ボラティリティブレイクアウトでは、ブレイクした方向へ順張りでエントリーしたものの、その動きがダマシ(ヘッドフェイク)となり、価格が反対方向へ反転することがあります。

このような場合は、あらかじめ決めた損切りルールに従い、速やかに撤退することが大切です。

損切りの目安としては、ミドルバンド(20期間移動平均線)を基準にする方法が広く用いられています。
例えば、「終値がミドルバンドを明確に割り込んだら損切り」といったルールです。

ただし、ミドルバンドだけが正解というわけではありません。ATRを利用した損切りや、直近高値・安値を基準にした損切りなど、自分のトレードスタイルに合ったルールを採用することが重要です。

損切り後は、相場の動きを冷静に観察しましょう。ヘッドフェイクの後に、初動とは反対方向へ新たなバンドウォークが発生するケースも少なくありません。そのため、再びエントリー条件が揃った場合には、改めて順張りでトレンドに乗ることを検討します。

以下は、新たなトレンドに乗るための4つのエントリー例です。

ヘッドフェイク後のエントリーの例
ヘッドフェイク発生時のトレード例

たとえ損切りしても、その後のトレードチャンスまで見送る必要はありません。トレードでは、一回一回の勝敗ではなく、期待値の高い局面でルールどおりに売買を続けることが重要です。

事前に逆指値注文を設定する

ヘッドフェイクによる損失を最小限に抑えるためには、エントリーと同時に逆指値注文(ストップロス)を設定しておくことをおすすめします。

ストップロスの位置は、価格とミドルバンドの位置関係や直近の高値・安値、ATRなどを参考に、自分のルールに基づいて決めます。

一方で、ストップロスを現在価格に近づけすぎると、一時的な押し戻しやノイズによって決済され、その後の本格的なトレンドに乗れないこともあります。そのため、相場の値動きや時間軸に応じて、適切な位置へ設定することが大切です。

また、利益がある程度伸びた後は、ストップロスをエントリー価格(建値)まで引き上げる「建値ストップ」を利用する方法もあります。これにより、大きな利益を狙いながら、損失の発生を抑えることができます。

初動のブレイクアウトを見送る考え方

相場では、「±2σをブレイクアウトした直後はヘッドフェイクになりやすい」と考えるトレーダーもいます。

そのため、最初のブレイクアウトには飛び乗らず、反転後の押し目買いや戻り売りを狙うという戦略もあります。

一方で、初動のブレイクアウトがそのまま大きなトレンドへ発展することも珍しくありません。その場合は、初動を見送ったことで利益を得る機会を逃してしまう可能性があります。

どちらの手法にもメリットとデメリットがあるため、どちらが優れているとは一概にはいえません。重要なのは、自分の売買ルールを明確に定め、そのルールを一貫して実践することです。

ボリンジャーバンドを用いたボラティリティ・ブレイクアウトは、手法的にヘッドフェイクによるダマシを避けられません。そのため、損切りルールと資金管理を徹底し、ダマシによる小さな損失を受け入れながら、大きなトレンドで利益を積み重ねていくことが、長期的な成績の向上につながります。

ボラティリティ・ブレイクアウトとの関係

±2σでエントリーするボラティリティ・ブレイクアウトでは、ヘッドフェイクが最も大きなリスクの一つです。

そのため、実践では「±2σに達したらすぐにエントリー」ではなく、

  • ±2σ突破後も高値更新が続くことを確認する
  • スクイーズ後のバンド拡大が継続していることを確認する
  • ブレイクアウト後の押し目・戻りで入る

といった工夫で、ダマシを減らすことがよく行われます。ヘッドフェイクを完全になくすことはできませんが、「本物のブレイクかどうかを見極めるためのフィルター」を加えることで、期待値の改善が期待できます。

ボリンジャーバンドの注意点は?

順張り手法と逆張り手法、どちらが優れているという訳でもありません。

考案者は順張りを推奨していますが、日本国内では逆張りでの使われ方がメジャーです。
どちらの手法にも長所・短所がありますが、どちらの戦略で挑んでいくか、相場を見極めて使い分けていくようにしてください。

なおレンジ相場を勘違いしている方もおりますが、短期的にトレンドがない状態を指していて、トレンドがないため「トレンドレス相場」ともいいます。

ですから逆張りはあくまで短期トレードに留め、中長期で大きなトレンドを狙うなら順張りがセオリーとなります。

またローソク足のヒゲが±2σを抜けるときは、ダマシの危険もあるので注意が必要です。
信頼性を重視するなら、ヒゲではなく、実体の終値がバンドを抜けたのか注目するようにしてください。

【まとめ】ボリンジャーバンドの売買サインなど

基本的な使い方をまとめました。

ボリンジャーバンドの基本
  • 逆張り手法は、上下一定幅で推移するレンジ相場やもみ合っている局面、一定幅で切り上がる(下がる)トレンド相場に有効的。
  • 逆に逆張りは、トレンドが形成され始めた相場や、相場急変時はバンドの上限・下限に張り付いて推移するので、逆張りは負けトレードの可能性が高くなる。
  • 順張り手法は、トレンドが形成され始めた相場に有効的。
  • 逆に逆張りは、上下一定幅で推移するレンジ相場や、一定幅で切り上がる(下がる)トレンド相場はでは、順張りは負けトレードの可能性が高くなる。
ボリンジャーバンドの買いサイン
  • 価格が-2σを上抜けし、次のローソク足で-2σの内側に戻るか、またはローソク足で反発のシグナルが出現したら買いサイン。(逆張り)
  • バンドが収縮から拡大し、為替レートが+2σを上抜けたら買いサイン。(順張り)
ボリンジャーバンドの売りサイン
  • 価格が+2σを上抜けし、次のローソク足で+2σの内側に戻るか、またはローソク足で反発のシグナルが出現したら売りサイン。(逆張り)
  • バンドが収縮から拡大し、為替レートが-2σを下抜けたら売りサイン。(順張り)

ボリンジャーバンドをベースとしたテクニカル指標として、柾木利彦氏が開発したスーパーボリンジャーがあります。

興味がある方は、こちらの記事もご参考にしてみてください。

ボリンジャーバンドの売買シグナルが見れるツール

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ボリンジャーバンドの見方・使い方

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