ノックアウトオプションで「指値注文」「逆指値注文」を使いこなせていますか?
すでにFXの経験がある方なら、とくに意識することなく使いこなせているでしょう。
しかしFXもノックアウトオプションも未経験の初心者だと、指値注文と逆指値注文は、なかなか理解しにくいかもしれません。
「指値注文=今より有利な価格で約定」「逆指値注文=不利な価格で約定」といっても、ちょっとイメージしにくいのではないでしょうか。
ノックアウトオプションでは、FXでいう複合注文(IFD注文、OCO注文、IFD-OCO注文など)が提供されていません。
ですから指値注文と逆指値注文を理解して使いこなせるようになると、取引を有利に進めるのに役立ちます。
そこで、指値注文と逆指値注文の基本から、実際にノックアウトオプション取引画面での使い方までご紹介します。
ノックアウトオプションと指値・逆指値
まず前提として、ノックアウトオプションでは新規で注文するときは「成行注文のみ」となります。
そして、ノックアウトオプションで使える指値注文と逆指値注文は、決済時のみ使える注文方法となります。
まとめると下記の通りです。
新規注文 | 成行注文のみ |
---|---|
決済注文 | 成行注文 指値注文(利食い) 逆指値注文(損切り) 決済トレール注文(利食い、※Plus500証券のみ) |
IG証券のノックアウトオプションを例に、実際の画面で見ていきましょう。
以下は上昇と予想するときの指値注文、逆指値注文、ノックアウト価格(ノックアウトレベル)の位置関係です。


成行注文も含めて、まずはどんな投資でも基本となる、3つの注文方法をおさらいしましょう。
価格を指定せずすぐに発注する「成行」
そもそも成行(成り行き、なりゆき)には、「ものごとがだんだんと移り変わっていく様子、過程」といった意味があります。
単に漢字で成行とみてもパッとしませんが、実は「なりゆきに物ごとを任せる」といった風に、実は日常的に使われている言葉なんですね。


ですから刻一刻と変化するマーケットにおいて、価格は関係なく、その場ですぐに発注するのが成行注文となります。
つまりノックアウトオプションでは、成行注文で新規注文すれば、今この瞬間のレートでポジションを保有できます。
指値注文
指値注文は、英語でリミットオーダーといいます。
Limitには限界、限度といった、ものごとを制限させる意味合いがあります。
本来、日本語での指値には有利な価格の意味があり、「今より有利なレートになったら注文する」という使い方で覚えている方も多いかもしれません。
投資の世界では「指定した価格以上(以下)になったら注文を実行させる」というのが、正しい指値注文の定義です。
FXで新規・指値注文の例
つまりFXでは、あらかじめ今より有利なレートを指値で入れておくことで、新規注文ができます。
- 買い目線なら、狙ったレートまで下がったら新規注文(買い指値)
- 売り目線なら、狙ったレートまで上がったら新規注文(売り指値)
FXを例にすると、今のレートが100円で、買いでエントリーして101円で決済するとしましょう。
米ドル/円を1Lotで今すぐ成行注文で買ったあと、101円まで想定通り上がってから決済したら、利益は1万円となります。
しかし再びテクニカル分析の結果、トレンドの調整で少し下がってから上がると考え、99.80円に指値注文を入れたとしましょう。
想定通りレートが下がって注文が約定し、同じように101円で決済したら利益は1万2千円となります。
KOの指値注文=利食い
先ほどはFXの例で、新規注文時に指値注文をする例をご紹介しましたが、指値注文は決済時にも使うことができます。


- 買いポジション保有なら、狙ったレートまで上がったら決済(買い指値)
- 売りポジション保有なら、狙ったレートまで下がったら決済(売り指値)
今より有利な価格で注文することは、もちろん決済時も共通です。
買いポジションを保有していて、今のレートが100円なら、101円に決済の指値注文を入れておくことができます。
そもそも指値注文では、指定した価格以上(以下)になったら注文が実行されます。
新規・決済問わず、買い指値なら〇〇円より下での約定が保証され、売り指値なら〇〇円より上での約定が保証されるというものです。
このルールによって、指値注文は今より有利なレートで注文ができるのです。
ノックアウトオプションで指値注文を使えるのは「決済時」のみです。
つまり保有するポジションの含み益が、今よりも有利になって決済したいときに使います。
ですからノックアウトオプションの場合、『指値注文=利食い(利益確定)』と考えておけばOKです。
逆指値注文
逆指値注文は、英語でストップオーダーといいます。
逆指値には日本語で、今より不利な価格の意味があります。
指値同様に新規で発注もできますが、ストップオーダー(=注文の停止)が示すように、損失の制限や指定レートで利食いに使うのが基本です。
「指定した価格を超えたら注文を執行させる」というのが、正しい逆指値注文の意味となります。
つまりFXでは、今より不利なレートでの注文を、あらかじめ逆指値注文で入れておくことができます。
FXで新規・逆指値注文の例
以下は新規注文の例です。
- 買い目線なら、狙ったレートまで上がったら新規注文(買い逆指値)
- 売り目線なら、狙ったレートまで下がったら新規注文(売り逆指値)
ただしノックアウトオプションでは、逆指値注文は新規注文では使うことができません。
上昇すると判断して買いポジションを保有したとしましょう。
しかし予想に反して下落し、逆指値で指定したレートまで下がると、注文(成行注文または指値注文)が実行されます。
KOの逆指値注文=損切り
以下は、決済注文で逆指値注文を使う例です。
決済の逆指値注文は、投資家の損失を制限するように設計されています。


- 買いポジション保有なら、狙ったレートまで上がったら決済(売り逆指値)
- 売りポジション保有なら、狙ったレートまで下がったら決済(買い逆指値)
上昇すると判断してポジションを保有中、予想に反した下落に備えて、あらかじめ逆指値注文を入れておく使い方ができます。
ノックアウトオプションで逆指値注文を使えるのは決済時だけですので、『逆指値注文=損切り』となります。
逆指値注文は利食いでも使える
ポイントとなるのが、逆指値注文が使えるのは損失を確定させるときだけではない、ということです。
利益が出てきたときに、マイナスにならないように逆指値をセットすれば、その後トレンドが転換しても損失になることがありません。
さらに利益が出てきたら、一定の利益を確保する位置に逆指値を変更すれば、確実に利益を得ることができます。
決済・逆指値注文の例
以下はIG証券のノックアウトオプションで、上昇を予想した場合の例です。
Aの高値をBでブレイクアウトしたら、逆指値をAの直近安値からBの直近安値(の外側)に変更し、さらにCで直近高値をブレイクアウトしたら直近安値に変更するというものです。


つまり手動でトレール注文を行うイメージで、トレンドに合わせて利幅を大きくしていく使い方ができますね。
逆指値注文は今のレートより不利になったら決済されますが、損切りだけではなく、利食いにも有効的に使っていきましょう。
ノックアウト価格と逆指値の違いは?
ノックアウトオプションでは、ノックアウト価格に達したら、新規注文時のオプション料そのものが損失となる仕組みです。
「逆指値注文での損切り」「ノックアウト価格に達したとき」ともに損失が確定するのは共通ですが、具体的に何が違うのか気になりますよね。
そこで分かりやすくイラストにまとめてみました。
上昇を予想する場合
まずは上がると予想して、ブル(上昇)でポジションを保有する例です。


新規注文は必ず成行注文です。
取引画面で注文を確定したタイミングで、現在のレートで買いポジションを保有できます。
ノックアウト価格をお好みで選んで買いポジションを保有後、そのノックアウト価格に達したら、購入したオプション料が損失額となります。
このとき、新規注文時に指定した「逆指値注文」は、ノックアウト価格の手前に設置できる盾のイメージで、事前に発注しておくことが可能です。
同様に、上昇方向に「指値注文」を入れておくことで、狙った水準まで上昇すれば利益を確定できます。
下落を予想する場合
続いて、下がると予想してベア(下落)でポジションを保有する例です。


単純に下がると予想するときは、上昇のときと逆の考え方でOKです。
ノックアウトオプションで逆指値注文を使うポイント
攻守に優れたノックアウトオプションでは、最初に必ずノックアウト価格を決める必要があります。
そのノックアウト価格を選んで注文した時点で、オプション料以上の損失をすることはありません。
「オプション料=最大損失額」ですので、狙った位置のノックアウト価格で発注すればノックアウトオプションでは無理に逆指値注文を入れる必要がないといえます。
ただし逆指値注文を入れることで、最大損失額を防ぐことができます。
また逆指値注文で損切りの場合、ノックアウトプレミアム(保証料)が発生しないメリットもあります。
ノックアウトオプションは「ノックアウト価格に達したら、購入したオプション料全額が損失」となる仕組みにより、数ある金融商品に比べてもオプションの購入額が安い特徴があります。
つまり、原資産価格から離れた余裕あるノックアウト価格で発注しても、ノックアウトオプションはFXと比べても、少額で資金効率よく取引できます。
戦略としては、ノックアウトオプションでスイングトレードをする場合は、広めにノックアウト価格をとって逆指値で損切りを入れておく使い方ができます。
ノックアウトオプションでスキャルピングやデイトレードなら、ノックアウト価格によっては損切りは無理に入れる必要もないでしょう。
しかしスイングトレードなら、反対方向へ本格的なトレンドトレンド転換する前に、損失を最小限に留めることができます。
ノックアウトオプションでの「指値注文」と「逆指値注文」使い方まとめ
ノックアウトオプションは、FXと比べても少ない金額でポジションを保有できる魅力があります。
中〜長期売買を行うとき、決済の逆指値注文を入れておくことで、ノックアウト価格に達する前に購入額全額の損失を抑えることができるのです。
また指値注文も入れておくことで、利食いタイミングをうっかり逃がすこともありません。
「指値注文」と「逆指値注文」どちらも上手く使って、ノックアウトオプションのトレードに役立てていきましょう。
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