超高金利で注目度大の通貨ペアといえば、メキシコペソです。
スワップポイントを目的に、中長期にかけて運用してみたいとお考えの方は多いのではないでしょうか。
こちらのページでは、メキシコペソの魅力からリスク、注意点、スワップポイント狙いの運用方法、FX業者選びまで詳しくご紹介します。
メキシコペソ/円のスワップポイント比較ランキングや長期保有時の利回り、値動きの見通しについては以下記事をご覧ください。
「高金利通貨」でありながら「安定性」も持ち合わせていることから、現在スワップ狙いで注目の通貨ペアといえば「メキシコペソ/円」です。メキシコペソ/円スワップポイント[…]
トルコリラに続く高金利通貨がメキシコペソ!
近年メキシコペソは注目度の高い通貨であり、「メキシコペソ/円」の取り扱いを始めるFX業者が増加傾向にあります。
FXクイックナビに掲載しているFX業者では、8割ほどの業者がメキシコペソ/円を提供しています。(記事更新日時点)
取り扱い業者 | GMO外貨、GMOクリック証券、外為オンライン、外為どっとコム、マネックス証券、楽天証券、IG証券、LIGHT FX、JFX、アイネット証券、セントラル短資FX、ゴールデンウェイ・ジャパン、マネーパートナーズ、ヒロセ通商、SBI FXトレード、岡三オンライン、マネースクエア、くりっく365提供業者 |
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非取り扱い業者 | DMM FX、FXブロードネット、インヴァスト証券、ひまわり証券、FOREX.com、OANDA証券 |
注目されるようになった要因が、「政策金利の高さ」と「高金利通貨ながらも値動きが安定している」ことです。
トップとなるトルコの政策金利はずば抜けて高いですが、それはさておき、かつて高金利通貨として一躍名を挙げたオーストラリアやニュージランドの以前の金利と比べても、メキシコの政策金利は非常に高い水準となっています。
また今後も、さらなる利上げに期待できるポテンシャルを持っているのが、メキシコペソの特徴でもあります。
1万通貨を最小約2,000円で保有できる
成熟した先進国と異なり、メキシコは今後の大きな経済成長に期待されている国です。
通貨価値だけに着目すれば、先進国に比べるとまだまだ通貨安水準だといえます。
いくつかの通貨ペアで、買いで保有したときのイメージを見てみましょう。
通貨ペア名 | 1Lot/ 証拠金 | 1Lot/スワップ ポイント | 米ドル/円と 同額のLot数は? | 米ドル/円と 同じ証拠金なら スワップは? |
---|---|---|---|---|
米ドル/円![]() | 58,000円 | 170円 | - | - |
トルコリラ/円![]() | 3,200円 | 18円 | 18.13Lot | 326.3円 |
メキシコペソ/円![]() | 2,900円 | 19円 | 20Lot | 380円 |
南アランド/円![]() | 6,700円 | 14円 | 8.66Lot | 121.2円 |
豪ドル/円![]() | 39,000円 | 74円 | 1.49Lot | 110.1円 |
※GMO外貨の必要証拠金、スワップポイントで算出。
メキシコペソのスワップポイントは、かなりの高水準となっているのが分かりますね。
少ない証拠金で取引できるメキシコペソ/円のメリットは大きいので、少額から高金利通貨にチャレンジしたい方は、トルコリラ/円ではなくメキシコペソ/円を検討してみるのもいいでしょう。
メキシコペソをトレードする上でのリスク
これはメキシコペソに限ったことではありませんが、高金利通貨をトレードするにあたり、リスクをしっかりと理解しておく必要があります。
メキシコペソの値動きに影響を与える「3つのリスク(米・経済政策、米・要人発言、原油価格との相関)をご紹介します。
地政学的リスクはアメリカの政策動向に注目
メキシコという国に投資する上で外せないのが、隣国アメリカの動向に注目していく必要がある点です。
まずメキシコ国内では、貧困や高い犯罪発生率による治安の悪さや、マフィアといった社会問題を抱えています。
しかし、それ以上に地政学的要因としてもっとも重要となるのが、アメリカの経済政策です。
トランプ大統領は就任後、メキシコからの不法移民に対する強行路線として、国境の壁や移民の強制送還を発言してきました。
さらには北米3ヶ国(カナダ、アメリカ、メキシコ)による自由な貿易圏を目的としたNAFTA(北米自由貿易協定)の再交渉・合意を巡る動向からも目が離せません。
とくにアメリカは輸出入の多くを占めていて経済的な結び付きが強く、こういったニュースが流れたときの明暗によって、メキシコペソが変動となる要因となります。
アメリカに比べるとメキシコの情報は入りにくいですが、アメリカの通商政策に注目すると、自ずとメキシコに関する動向を掴みやすいのでおすすめです。
価格変動リスクは米大統領発言と原油価格に注目
メキシコペソは、アメリカの経済政策の煽りを直接的に受けやすいです。
またメキシコは産油国通貨としての側面もあり、原油価格の下落もまた為替レートの下落に影響を及ぼします。
トランプ元大統領は就任前、メキシコに対するネガティブな発言を繰り返していました。
原油価格の下落に伴いメキシコペソ相場は下落基調でしたが、トランプ政権の誕生となった2016年11月には、メキシコペソ/円は史上最安値を付ける結果となりました。
その後2017年に入ってからは、メキシコ中銀による政策金利の引き上げが功をなし、メキシコペソ/円は上昇基調へと推移しました。
しかし2017年9月にはNAFTA問題の再燃により、メキシコペソ/円は下落傾向となります。
2018年に入ってからは、NAFTAの合意に向けた動きを見せます。同年3月には鉄鋼・アルミの関税適用対象からメキシコとカナダが除外されたことを受け、メキシコペソ相場は再び上昇基調となりました。
このようにアメリカの経済政策に翻弄されがちなメキシコペソですが、風向きが変わって底値からの切り上がりを見せていることから、取引の好機をうかがうトレーダーに注目を浴びています。
メキシコは国債の格付けが高い!
社会問題を抱えるメキシコを取り巻く環境は、ネガティブだけではありません。
実は新興国通貨としては高い信用力を備える魅力を持ち合わせています。
国家の債務履行能力、すなわち信用度をはかるものに国債格付けがありますが、通常BBB以上の格付けを「投資適格格付け」、BB以下を「投機的格付け」と判断されています。
順位 | 国名 | ムーディーズ | S&P | フィッチ |
---|---|---|---|---|
10位 | 米国 | Aaa | AA+ | AAA |
24位 | 日本 | A1 | A+ | A+ |
38位 | メキシコ | Baa1 | BBB | BBB- |
44位 | 南アフリカ | Ba2 | BB- | BB- |
47位 | トルコ | B3 | B+ | B |
最新の国債格付け情報は、こちらのサイトでチェックしてみてください。
メキシコペソ/円の今後の見通しは?
メキシコの先行きを判断する上で、重要となるCPI(消費者物価指数)とGDP(経済成長率)の推移は定期的にチェックしていきましょう。
今後のGDP成長率ですが、コロナショック後は回復傾向の予測が出ていますので、今後の推移には注目していきましょう。

なお指標発表の際には、消費者物価指数、GDPそれぞれ数値が予想よりもポジティブな結果となれば、メキシコペソ/円の上昇要因となります。
米ドル/メキシコペソ、メキシコペソ/円、米ドル/円のチャート
上から米ドル/メキシコペソ、米ドル/円、メキシコペソ/円のリアルタイム月足チャートです。
メキシコ経済はアメリカ経済と連動性が強いことから、米ドル/円、メキシコペソ/円は相関性が強いのが見てとれますね。
なおメキシコペソ/円はクロス通貨なので、米ドル/円の影響を受ける特徴もあります。
米ドル/メキシコペソは2020年4月に、史上最安値(見方としては上下逆のイメージ)となる1米ドル=25ペソ台をつけました。
この後はメキシコペソの買い圧力が強く、メキシコペソ高(下落方向)に推移しています。
メキシコペソ/円を見ても、2020年4月を起点に、上昇トレンドへと転換した動きを見せています。
メキシコペソ/円チャートを見てのとおり、現在スワップポイント狙いにおいて適したトレンドであることが確認できます。
メキシコペソでスワップ狙いの注意点
高金利通貨でスワップポイントを狙ったトレードには、それなりのリスクが存在します。
安定的にスワップ利益を得るためにも、リスクをしっかりと理解して取り組んでいきましょう。
ショートではスワップの支払いが発生する
高金利通貨はあくまで金利狙いと割り切って、ロングポジションに徹するのが賢明です。
たとえ下落傾向だからといって、ショートを仕掛けて為替差益となっても、保有期間によってはスワップの支払いで相殺どころかマイナスとなる可能性があるからです。
ショートで長期保有すると、スワップで受け取れる金額以上の支払いが発生します。
どうしてもショートを入れたいなら、短期売買に留めておくようにしましょう。
長期運用はレバレッジを下げること
長期でスワップポイントを狙うにあたり、ある程度の含み損となっても数年は耐えられるだけの体力で望まなければなりません。
せっかく日々の買いスワップが付与されても、ロスカットされては元も子もありません。
そのため、レバレッジ10倍〜25倍といった水準のレバレッジで運用してはいけません。
レバレッジの安全圏は1〜3倍で、高くても5倍までに留めておきましょう。
以下条件でメキシコペソ/円を保有したシミュレーションご紹介します。
- MXN/JPY=7円
- 必要証拠金は4%(10,000通貨で2,800円)
- ロスカット水準は100%
- 保有数量は100,000通貨
- 1日の買いスワップポイントは10,000通貨あたり150円
入金額 | レバレッジ | 証拠金維持率 | ロスカットまでの変動幅 (ロスカットレート) | 年間 スワップ | 年 利回り |
---|---|---|---|---|---|
35,000円 | 20倍 | 125% | 70pips (MXN/JPY=6.930円) | 54,750円 | 156.43% |
70,000円 | 10倍 | 250% | 420pips (MXN/JPY=6.580円) | 54,750円 | 78.21% |
233,333円 | 5倍 | 500% | 1,120pips (MXN/JPY=5.880円) | 54,750円 | 39.11% |
180,000円 | 3倍 | 833% | 2,053pips (MXN/JPY=4.947円) | 54,750円 | 23.46% |
350,000円 | 2倍 | 1,250% | 3,220pips (MXN/JPY=3,780円) | 54,750円 | 15.64% |
700,000円 | 1倍 | 2,500% | 6,720pips (MXN/JPY=0.280円) | 43,800円 | 7.82% |
上記を例にすれば、7円のときに買いポジションを保有したとき、レバレッジ2倍なら約3.22円の変動に耐えられる設計となります。
参考までにメキシコペソ/円の最安値は、トランプ就任時につけた暴落時のレートがMXN/JPY=4.96円、コロナショック時のレートがMXN/JPY=4.22円となります。
つまりレバレッジは最大でも2〜3倍以内に抑えておけば、たいていの暴落には耐えられる水準であることが分かりますね。
メキシコペソは証拠金が少なく済むのがメリットですが、何円まで下落しても大丈夫か充分に考えて、レバレッジ・ポジション数量を意識して退場リスクをなくしていきましょう。
メキシコペソの運用方法について
メキシコペソでスワップ狙いのトレードをする際には、ポジション保有中は買いスワップが下がっていないか、定期的にチェックすることが大切です。
もちろんポジション自体がマイナスを抱えては元も子もないので、エントリーしてから上昇トレンドが継続しているか動向を注視していくことも必須です。
なお、高金利通貨をトレードされたい方は、事前に口座開設を済ませておくのがおすすめです。
「待つも相場」という格言がありますが、よりよいタイミングを待ち構えて、チャンスが来たらすぐに獲物を仕留める、といった例えだとわかりやすいかも知れません。
いざ取引を始めようと思っても、口座開設のお申込みから完了までには2〜3日かかります。
絶好のエントリータイミングであっても、実際に取引を始めるときには、トレンドの波に乗り遅れてしまうことも考えられます。
メキシコペソ/円を取り扱っている業者はかなり多いですが、スワップポイントは相場状況で日々変動します。
ですから複数業者で口座を作っておけば、いざスワップポイントが下がっても、すぐにそのときの最良な環境で再び始めることができます。
メキシコペソ/円が取引できるFX業者を比較
それでは各業者のスペックを見てみましょう。
メキシコペソ/円のスワップポイント徹底比較!
FX会社名 | メキシコ/円![]() | メキシコ/円![]() | メキシコ/円![]() |
---|---|---|---|
![]() | -251 | 251 | 0.3銭 |
![]() 通常通貨ペア | -251 | 251 | 0.2銭 |
![]() LIGHT通貨ペア | -280 | 280 | 0.3銭 |
![]() | -360 | 260 | 0.3銭 |
![]() | -470 | 270 | 0.2銭 |
![]() | -300 | 50 | 6.0銭 |
![]() | -270 | 270 | 0.2銭 |
![]() | -300 | 270 | 0.2銭 |
![]() | -290 | 250 | 0.3銭 |
![]() | -230 | 200 | 0.2銭 |
![]() | -520 | 260 | 0.2銭 |
![]() | -240 | 240 | 0.1銭 |
![]() | -290 | 260 | 0.3銭 |
FX会社名 | メキシコ/円![]() | メキシコ/円![]() | メキシコ/円![]() |
※スワップポイントの単位は円。 各社においてスワップポイント付与が前後している場合は、直近1日分のスワップポイントを記載。
各社10万通貨単位あたりのスワップポイントを記載。
スプレッド取得日・記載日:2023年8月31日
※掲載スプレッドは原則固定(例外あり)ですが、市場急変時や流動性が低下している状況では拡大する場合があります。
大きめの取引数量を検討するならスプレッドにも注目
メキシコペソは、スプレッドだけを見るとかなり狭く見えます。
しかしこれは証拠金が低いためで、取引数量が上がるとともにスプレッドも発生することとなります。
例えば低スプレッド水準となる0.1銭であれば、1万通貨の取引で「実質10円」が売買コストとなります。
10万通貨は単純に10倍ですので、0.1銭×10万通貨の取引で売買コストは100円となります。
メキシコペソ/円は証拠金の低さとともに、スプレッドの狭さも魅力ですが、スプレッドは業者によってかなり差があります。
他の通貨ペアよりも取引数量を上げやすいので、多くのロット数で注文をしたい方は、スプレッドの狭さにも注目するようにしてください。
おすすめのFX業者はココ!
メキシコペソ投資を始めるなら、こちらの業者がおすすめです。
みんなのFXは、スワップポイント狙いでおすすめの業者です。
メジャー通貨からトルコリラ/円などの高金利通貨まで、全通貨ペアにおいて「業界最高水準」「一本値」「ほぼ固定スワップ」を提供しています。
これにより長期にかけて、安定的にスワップポイントを受け取ることができます。
スプレッドは業界最狭水準であり、約定率も高いので、デイトレードなど短期売買から中期売買にも向いています。全通貨ペアが1,000通貨単位から取引できますので、どんな通貨ペアも少額からスタートが可能です。
取引ツールには売買比率・価格分布(オープンオーダー)を搭載!どちらの方向でエントリーすればいいのか参考にするのもいいでしょう。
口座開設すれば、FX/シストレ/バイナリーオプション3つの取引ができるのも魅力。オンラインセミナー「みんなの金トレ」でFXを1から学べる環境が整っているのもポイントです。
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メキシコペソ/円、南アフリカランド/円、トルコリラ/円でスワップポイント狙いのトレードなら、GMO外貨がおすすめです!
GMO外貨はスプレッドが狭いだけではなく、スワップポイントが高くて日々の付与が安定しているため、中長期での運用にも向いています。
スワップポイントは毎日自動で受け取れるため、スワップ利益を再投資することで複利運用しやすいのもポイントです。
さらに取引に応じて、毎月現金キャシュバックを受け取れることも魅力のひとつ。
高金利通貨を取引するなら、GMO外貨をチョイスしてみてはいかがでしょうか。
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