スパンモデルの見方・使い方について解説します。
テクニカル指標名 | タイプ | 分析適正 |
---|---|---|
スパンモデル | トレンド系・時系列 | 順張り |
スパンモデルとは?
スパンモデルとは、マーフィーの愛称で知られる、元証券ディーラーの柾木利彦氏が考案したテクニカル指標です。
柾木氏が考案したものにスーパーボリンジャーもあり、2つのテクニカル指標を併用することが推奨されています。
スパンモデルとスーパーボリンジャーは短期売買から長期売買まで柔軟に対応することから、高い人気を誇るテクニカル指標となっています。
まず、スパンモデルの根底にあるのは一目均衡表です。
世界中で親しまれている一目均衡表ですが、実はとても難解な仕組みとなっています。
スパンモデルは一目均衡表をベースに柾木氏が改造したもので、基本的な考え方は一目均衡表理論に基づいています。
しかしスパンモデルとしてカスタマイズしたことで、「買いか売りかを明確に示すことにより、曖昧さを徹底的に排除し、分析が瞬時にできる」ことが最大の特徴です。
スパンモデルと一目均衡表の違い
一目均衡表でとくに重要とされている「雲」と「遅行スパン」だけを表示させてシンプルな表示となっています。
つまり「基準線」と「転換線」がないものがスパンモデルです。
また一目均衡表と決定的な違いが「雲の位置」にあります。
一目均衡表の雲は直近のローソク足を含めて26本先行させて表示しているのに対し、スパンモデルでは雲を先行させず、現在の直近ローソク足の位置に表示されます。
スパンモデルと一目均衡表の違いをまとめると以下です。
一目均衡表 | スパンモデル |
---|---|
基準線 転換線 先行スパン1(26本分を先行) 先行スパン2(26本分を先行) 遅行スパン | 先行スパン1(先行なし) 先行スパン2(先行なし) 遅行スパン |
一目均衡表では先行する雲の厚さやねじれから相場の先行きを判断していくことができますが、スパンモデルでは現在の雲を見て相場予測をしていくことができる特徴を備えています。
スパンモデルの見方と使い方
それでは、スパンモデルの雲と遅行スパンの使い方を見ていきましょう。
スパンモデル “雲” の見方
まずは「一目均衡表の雲」をおさらいしておきましょう。
一目均衡表では「先行スパン1」と「先行スパン2」でできた範囲を「雲」と呼んでいます。
- 一目均衡表の「先行スパン1」:一目均衡表の転換値と基準値の平均値を、当日も入れて26日後に表示させたもの。
- 一目均衡表の「先行スパン2」:一目均衡表の過去52日間の最高値と最安値を、当日も入れて26日後に表示させたもの。
先行スパン1を「短期線」、先行スパン2を「長期線」と考えると分かりやすいです。
一目均衡表では、この2本線の位置関係を見て「トレンドの強弱や方向性」を判断したり、「いつ反転するか」を探ることができます。
一方で、スパンモデルでは雲のことをゾーンと呼んでいます。
スパンモデルでは下降トレンド時に出現する雲を赤色ゾーンまたはレジスタンスゾーン、上昇トレンド時の雲は青色ゾーンまたはサポートゾーンといいます。
それぞれのラインは、上昇トレンド時ならサポートゾーン上限/サポートライン下限、下降トレンド時ならレジスタンスゾーン上限/レジスタンスゾーン下限となります。
買いシグナルが点灯時はサポートゾーン、売りシグナル点灯時はレジスタンスゾーンとなる。
ゾーンの厚さでトレンドの強弱を分析
ゾーンの厚さではトレンドの強弱を分析することができます。
ゾーンが厚ければ、現在のトレンドは強くはっきりしていることを示唆します。
ゾーンが狭ければ、現在のトレンドが弱いことを示唆します。
上昇トレンド時ならレートの下に「サポートゾーン上限」があり、さらにその下に「サポートゾーン下限」が位置しますね。
上の画像を見てわかる通り、価格が上昇しているときは雲の上限がサポートライン、価格が下落しているときは雲の下限がレジスタンスラインとして機能しやすくなります。
つまり上昇トレンド時は「サポートゾーン上限で押し目買い」、下降トレンド時は「サポートゾーン下限で戻り売り」のポイントを示してくれます。
上昇・下降の勢いが弱まっているときは、ローソク足がゾーンの中に突入していく形となります。
「レートとゾーンの位置関係」「ゾーンが厚いか狭いか」でトレンドの強さが分かり、押し目買い・戻りう売りのタイミングを判断するのに生かすことができます。
ゾーンのねじれでトレンドの反転を分析
また「ゾーンのねじれ」にも注目してみましょう。
ゾーンがねじれると、トレンド転換を示唆する売買シグナルとなります。
- 赤色ゾーンから青色ゾーンに切り替わったら買いサイン。
- 青色ゾーンから赤色ゾーンに切り替わったら売りサイン。
ゾーンのねじれによる売買シグナルが現れたら、「ローソク足のブレイク」と「遅行スパンのブレイク」に注目していきましょう。
遅行スパンの見方とトレンド分析
遅行スパンとは、確定したローソク足の終値を過去に表示させたもので、スパンモデルでは、一目均衡表と同じ26日が多く使われています。
この遅行スパンでは「トレンドの方向性」を判断したり、「売買のタイミング」を図ることができます。
雲とともに遅行スパンも見ることで、シグナルの精度をより高めることができます。
見方はかんたんで、ローソク足の上下どちらに位置するかをみてトレンドの方向性を判断することができます。
- 遅行スパンがローソク足の上にあれば、買いが優勢。
- 遅行スパンがローソク足の下にあれば、売りが優勢。
- 遅行スパンと価格が何度も交差していたら、レンジ相場を示唆する。
遅行スパンとローソク足による売買判断
遅行スパンとローソク足のクロスを、売買タイミングの見極めに活用することができます。
以下の矢印の位置にご注目ください。
ローソク足がゾーンをしっかり抜けたタイミングのとき、ちょうど遅行スパンもローソク足の実体を上抜けて陽転しているのがわかります。
- 遅行スパンが価格を上抜いたら(陽転)、下降トレンドから上昇トレンドへの転換を示唆する。
- 遅行スパンが価格を下抜いたら(陰転)、上昇トレンドから下降トレンドへの転換を示唆する。
遅行スパンは単体でもトレンドの変化に利用できますが、ゾーンと組み合わせることでより強力なサインとなるのです。
- ゾーンのねじれ+陽転+ローソク足のゾーン上抜きで買いサイン。
- ゾーンのねじれ+陰転+ローソク足のゾーン下抜きで売りサイン。
このように、ゾーンと遅行スパンを組み合わせ、ローソク足の動きも見ながら総合的に分析していくのが、スパンモデルによる王道の分析となります。
スパンモデルとスーパーボリンジャーの組み合わせ例
デイトレード、スイングトレードなどの取引期間ごとに、どのような組み合わせ方がよいのか一例をみていきましょう。
取引スタイル | 相場の方向性 (スーパーボリンジャー) | 売買タイミング (スパンモデル) |
---|---|---|
デイトレード | 60分足 | 5分足 |
1日〜数日 | 日足 | 60分足 |
スイングトレード | 日足 | 60分足 |
長期売買 | 週足 | 日足 |
推奨の使い方は、スーパーボリンジャーで大きな方向性を確認して、スパンモデルで売買判断を下すやり方です。
ただし、スパンモデルで相場の方向性を判断したり、スーパーボリンジャーでエントリーを探ることも可能です。
筆者はこれまで柾木氏と何度かお話させていただく機会がありました。
テクニカル分析は短期だとメンタル的に持たないケースが多いことから、1時間足あるいは4時間足での分析をおすすめしているとのことでした。
スパンモデル/スーパーボリンジャー対応のFX業者
FX会社名 | 米ドル/円 スプレッド | 通貨単位 | テクニカル指標 (PC) | スパンモデル& スーパーボリンジャー 対応ツール |
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0.2銭 | 通貨単位 | 1,00036 種類 | PCブラウザ版 スマホアプリ |
|
0.2銭 | 通貨単位 ※2 | 1,00021 種類 | PCブラウザ版 スマホアプリ |
|
0.2銭 | 通貨単位 | 1,00085 種類 | PCブラウザ版 | |
0.18銭 | 通貨単位 | 1,00085 種類 | PCブラウザ版 | |
0.2銭 | 通貨単位 | 1,00038 種類 | スマホアプリ | |
0.2銭 | 通貨単位 | 10,00029 種類 | PCブラウザ版 スマホアプリ |
|
0.2銭 | 通貨単位 | 1,00029 種類 | PCインストール版 PCブラウザ版 スマホアプリ |
|
0.2銭 | 通貨単位 | 1,00024 種類 | PCインストール版 スマホアプリ |
|
変動 | 通貨単位 | 1,00013 種類 | PCブラウザ版 スマホアプリ |
|
0.4銭 | 通貨単位 | 1,00019 種類 | PCインストール版 PCブラウザ版 スマホアプリ |
|
0.2~ 0.9銭 | 通貨単位 | 1,00029 種類 | PCブラウザ版 スマホアプリ |
|
0.2銭 ※3 | 通貨単位 | 1,00029 種類 | PCインストール版 PCブラウザ版 スマホアプリ |
|
0.2銭 | 通貨単位 | 1,00030 種類以上 | PCインストール版 |
|
FX会社名 | 米ドル/円 | 通貨単位 | テクニカル指標 (PC) | スパンモデル& スーパーボリンジャー 対応ツール |
※掲載スプレッドは原則固定(例外あり)ですが、市場急変時や流動性が低下している状況では拡大する場合があります。
※1 原則固定スプレッドの適用対象外。
※2 ロシアルーブル/円のみ10,000通貨。
※3 配信時間:AM10:00~翌AM4:00。
MT4でスパンモデルを表示させる方法
MT4でスパンモデルとスーパーボリンジャーを使いたい方は、標準搭載されているゴールデンウェイ・ジャパンのMT4がおすすめです。
口座開設した方は、MT4をダウンロードしてログインさえすれば、そのまま使うことができます。
インストール後の表示方法ですが、
チャート上で右クリック → 「定型チャート」と進み、以下から選択すればチャートに表示できます。
それぞれ黒背景と白背景、3パターンずつ用意されていますので、お好みで選択してみてください。
- Span_model(黒背景のスパンモデル)
- Span_model_white(白背景のスパンモデル)
- Super_bollinger(黒背景のスーパーボリンジャー)
- Super_bollinger_white(白背景のスーパーボリンジャー)
※スパンモデル/スーパーボリンジャーをMT4で分析するにあたり、利用条件を満たしているのはゴールデンウェイ・ジャパンなど「1週間の日足が5本表示」の業者に限定されていますのでご注意ください。
【まとめ】スパンモデルの売買サインなど
基本的な使い方をまとめました。
- 先行スパンAが先行スパンBより上なら、上昇トレンド。
- 先行スパンBが先行スパンAより上なら、下降トレンド。
- トレンドが現れてきたら、雲はサポート・レジスタンスになる。
- 雲が厚ければトレンドが強く、狭ければトレンドが弱い。
- ローソク足が雲に突入すると、トレンドの弱まりを示唆する。
- 遅行スパンがローソク足の上にあれば、買いが優勢。
- 遅行スパンがローソク足の下にあれば、売りが優勢。
- 遅行スパンと価格が何度も交差していたら、レンジ相場を示唆する。
- 先行スパン1が先行スパン2を上回り、その後ローソク足が先行スパン1に近づいたら買いサイン。
- 遅行スパンが価格を上抜いたら、買いサイン。(陽転)
- 先行スパン2が先行スパン1を上回り、その後ローソク足が先行スパン2に近づいたら売りサイン。
- 遅行スパンが価格を下抜いたら、売りサイン。(陰転)
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