FXである程度のトレードを経験してくると、大きな変動を求めて「主要通貨以外の通貨ペア」に興味を持つ方もいるのではないでしょうか。
多くの通貨ペアを取り扱っているほど、そのときの相場に最適な通貨ペアを選べるため、収益チャンスに期待ができます。
そこで、こちらのページでは通貨ペア数の多さで各FX業者を比較しつつ、各社ではどんなマイナー通貨ペアを取り扱っているかについてまとめています。
また、通貨ペア数が多いFX業者はマイナー通貨ペアの組み合わせが中心ですが、通貨ペア数の多さによるメリット・デメリットもご紹介します。
通貨ペア数/マイナー通貨ペアで比較
まずはメジャー通貨ペアについて解説します。
米ドル/円、ユーロ/円、英ポンド/円、豪ドル/円、NZドル/円、カナダドル/円、スイスフラン/円、ユーロ/米ドルの8通貨ペアは、基本的にどのFX業者でも用意されているので、これらの有無を心配する必要はありません。
対してトルコリラ/円、メキシコペソ/円、人民元/円といったマイナー通貨ペアは、業者によって用意していないケースもあります。
以下のマイナー通貨ペアは、その業者が取り扱っているマイナー通貨ペアの例です。
FX会社名 | 取り扱い 通貨ペア数 | 取り扱い マイナー通貨ペア |
---|---|---|
![]() | 通貨ペア | 約100
|
![]() | 31 通貨ペア |
|
![]() | 30 通貨ペア |
|
![]() | 20 通貨ペア |
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![]() | 21 通貨ペア | |
![]() | 24 通貨ペア |
|
![]() | 26 通貨ペア |
|
![]() | 24 通貨ペア | |
![]() | 38 通貨ペア |
|
![]() | 31 通貨ペア |
|
![]() | 25 通貨ペア |
|
![]() | 51 通貨ペア |
|
![]() | 30 通貨ペア |
|
FX会社名 | 取り扱い 通貨ペア数 | 取り扱い マイナー通貨ペア |
通貨ペア数が多いFX業者を選ぶメリット・デメリット
通貨ペア数が多いことで、どのようなメリット・デメリットがあるかご存知でしょうか。
まずメジャー通貨ペアですが、どの業者でもメジャーな通貨ペアはたいてい用意されています。
始めのうちは、通貨ペア数の多さを意識する全く必要はありません。
なぜなら、マイナー通貨ペアは値動きが激しいので、初心者向きではないからです。
極端にいえば、最初は米ドル/円だけ、もしくはユーロ/米ドルの2択から取引する通貨ペアを選ぶだけでオッケーです。
そのかわり、さまざまな通貨ペアの値動きを取引の参考にしたいのであれば、通貨ペア数が多いFX業者を選ぶ価値は大いにあります。
- 人気の高金利通貨の取引が可能!
- 通貨ペアにこだわらなければ、たくさんの収益機会を狙える。
- 変動が大きいので、メジャー通貨ペアよりも大きな収益になりやすい。
- (別の通貨ペアの取引であっても)多くの通貨ペアのチャートを見ることができる。
- より広い視点で相場を見れるようになる。
- マイナー通貨の取引は、初心者向きではなくセミプロ向き。
- 取引量が少ないマイナー通貨になるほどスプレッドが広く、値動きの変動が激しい。
- 取引する通貨ペアが増えれば、より情報収集が必要になる。
- 選択肢を増やしすぎると、投資対象を選ぶのに悩んでしまうこともある。
投資対象が多いほど、取引チャンスが多い!
通貨ペア数の多い業者を選ぶ大きなメリットとなるのが、人気の高金利通貨をはじめ、さまざまな通貨ペアが投資対象となる点です。
高金利通貨のメキシコペソ/円など、近年の人気にともない、取り扱う業者は増加傾向にあります。
この先取引チャンスが到来しても、用意されていない業者だとすぐに取引できませんので、あらかじめ用意しておくと便利です。
「高金利通貨」でありながら「安定性」も持ち合わせていることから、現在スワップ狙いで注目の通貨ペアといえば「メキシコペソ/円」です。メキシコペソ/円スワップポイント[…]
そしてFXの取引対象とする通貨ペアですが、初心者ほど米ドル/円だけとする方も多いです。
最初は米ドル/円だけでも問題ありませんが、米ドル/円の変動に乏しい1日であれば、まったく取引チャンスのないままその日のトレードが終わってしまうこともあります。
反面、通貨ペアにこだわらず「その時が旬!」の通貨ペアで取引するやり方なら、1日の中でたくさんの取引チャンスを狙えることができますね。
ですから取引に慣れてきたら、ぜひいろいろな通貨の動向に注目してみてください。
単一の通貨ペアの値動きだけを追うのではなく、複数通貨ペアの値動きを追うことで、より値動きの相関を見つけやすくなります。
「木を見て森を見ず」ということわざがありますが、相場の世界でも全体を見渡す意識を持つのが得策です。
デメリットはスプレッドが広く価格変動リスクが高い
マイナー通貨は通貨の流動性が低いことで、ボラティリティ(変動率)が高いことがデメリットとなります。
この点は裏を返せば、大きな利益に期待できるのがマイナー通貨のメリットともいえますが、極端に流動性が低いと、売りたくても売れない、買いたくても買えない「売買の不成立」が起こるリスクもあります。
また流動性の低さにより、スプレッドが広くなりがちで、スプレッドによって取引コストが高くなるほど、短期売買で収益を上げにくくなります。
またメジャー通貨に比べても情報量が少ないため、情報収集しにくデメリットもあります。
ですから同じマイナー通貨といっても、取引しやすいメキシコペソ/円や南アフリカランド/円などがある一方で、ブラジルレアル/円やイスラエルシュケル/円のような特殊な通貨ペアも存在します。
日本国内・世界で取引量の多い通貨ペアは?
通貨ペア選びをする上で注目してほしいのが、通貨ペアごとの取引量(取引金額)です。
世界の外国為替市場全体のデータはBIS(国際決済銀行)が3年ごとに公開しており、日本国内の取引量データは、金融先物取引業協会が公開しています。
まずは世界の為替取引量のデータを見ていきましょう。
取引量 ランキング | 通貨ペア | 取引金額 (10億米ドル) | 世界 シェア |
---|---|---|---|
![]() | 米ドル/ユーロ | 1,584 | 24.0% |
![]() | 米ドル/円 | 871 | 13.2% |
![]() | 米ドル/ポンド | 630 | 9.6% |
4位 | 米ドル/豪ドル | 358 | 5.4% |
5位 | 米ドル/カナダドル | 287 | 4.4% |
6位 | 米ドル/人民元 | 269 | 4.1% |
7位 | 米ドル/スイスフラン | 228 | 3.5% |
8位 | 米ドル/香港ドル | 219 | 3.3% |
9位 | ユーロ/ポンド | 131 | 2.0% |
10位 | 米ドル/ウォン | 125 | 1.9% |
参考リンク:BIS – Foreign exchange turnover in April 2019
続いて、2021年8月の国内における月次取引データです。
取引量 ランキング | 通貨ペア | 取引金額 (百万円) | 国内 シェア |
---|---|---|---|
![]() | 米ドル/円 | 271,114,632 | 65.9% |
![]() | ポンド/円 | 47,302,484 | 11.5% |
![]() | 豪ドル/円 | 30,212,592 | 7.3% |
4位 | ユーロ/米ドル | 18,287,327 | 4.4% |
5位 | ユーロ/円 | 15,821,701 | 3.8% |
6位 | ポンド/米ドル | 10,884,068 | 2.6% |
7位 | 豪ドル/米ドル | 4,405,261 | 1.1% |
8位 | NZドル/円 | 4,218,620 | 1.0% |
9位 | ポンド/豪ドル | 1,653,409 | 0.4% |
10位 | メキシコペソ/円 | 1,612,236 | 0.4% |
参考リンク:金融先物取引業協会 – 店頭FX月次速報
米ドル/円に注目すると、世界では2番目に取引量が多く、国内では約6.5割と突出しています。
また国内では「豪ドル/円」「ポンド/円」などのクロス円の人気が高いですが、世界的には「ポンド/米ドル」「豪ドル/米ドル」といったドルストレートの方が取引量が多いです。
なぜなら世界全体では「約9割」がドルストレートで取引が行われているからです。
米ドルの取引がそれほど多いのか、BISが公開している通貨別取引量シェアをグラフにしたのが以下です。
このように外国為替の世界では、基軸通貨である米ドルを中心として動いています。
FXでは取引量が多い通貨ペアほど値動きが安定することから、クロス円よりも取引量が多いドルストレートの方がテクニカルが効きやすいこととなります。
もしテクニカル分析に励むなら、ドルストレートの通貨ペアが豊富な業者を選ぶのもいいですね。
そのため、メキシコペソ/円のようなマイナー通貨ペアを取引する場合、対円での値動きだけではなく、対ドル(米ドル/メキシコペソ)での値動きもチェックするようにしてください。
また、世界第1位の取引量を誇る「ユーロ/米ドル」の値動きを追うことも、FX取引においてとても重要なことです。
ある程度FXの取引経験を積まれた方は、取引する通貨ペアにこだわらず、さまざまな通貨ペアを追いかけることで、収益チャンスも多くなります。
一部の通貨ペアしか見ていないと大きなチャンスが到来しない場面も多いため、複数通貨ペアで大きなトレンドを探し出す戦略も取り入れてみてはいかがでしょうか。
通貨ペア数が多いFX業者はここだ!
多くの通貨ペアを用意しているFX業者をご紹介します。
通貨ペアの豊富さなら「IG証券」
「約100通貨ペア」と通貨ペアなら何でも揃うIG証券は、投資業界のAmazon的な存在としてかかせない業者です。
インドルピーなど珍しい通貨ペアを複数揃えており、国内で唯一ブラジルレアルの取引が可能です。
FXは最小1,000通貨には対応していませんが、高金利通貨も含めて全通貨ペアが10,000通貨から取引を行えます。
全体的にスワップポイントは平均的な水準ですが、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円、トルコリラ/円に関しては高水準のスワップポイントが提供されているため、これらの通貨ペアならスワップポイント狙いのトレードにも力を発揮してくれます。
マイナー通貨の取引に興味があるなら、IG証券はぜひ抑えておきたいFX業者です。
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マイナー通貨ペアまで網羅!「外為どっとコム」
業界屈指の人気を誇り、かつ全30通貨ペアを取り揃える豊富さとのバランスで選ぶなら、外為どっとコムがおすすめです。
トルコリラ/円、メキシコペソ/円といった高金利で注目の通貨ペアはもちろんのこと、北欧通貨(ノルウェークローネ/円、スウェーデンクローナ/円)から人民元/円まで豊富に取り揃えています。
他社では1,000通貨に対応していても、高金利通貨は対応していないのが主流です。
しかし外為どっとコムなら、トルコリラ/円やメキシコペソ/円も1,000通貨から少額で始められるのが魅力です。
どの通貨ペアもスプレッドが極限まで狭いだけではなく、スワップポイントも高水準ですので、短期売買から中長期売買までオールマイティーに対応してくれます。
こちらから無料で外為どっとコムの口座開設ができます!
どの通貨ペアも低コストなら「みんなのFX」
みんなのFXはスプレッド、スワップポイントともに業界でもっとも優れた水準で提供するFX業者です。
米ドル/円をはじめ、とにかく低コストなので、短期売買を繰り返しても売買コストがかさみません。
高金利通貨を豊富に取り扱っており、トルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円とどれも高スワップポイントです。
そして全通貨ペアが1,000通貨対応により、少額からスワップ狙いのトレードにも力を発揮してくれます。
高スペックでオールマイティーなFX業者なら、みんなのFXがおすすめです!
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通貨ペアのよくあるご質問
通貨ペア選びで気になるコトをまとめました。
初心者が一択すべき通貨ペアは、取引量は世界第2位と多く値動きが安定していて、情報量が多い「米ドル/円」です。
その理由は以下の4点です。
- 取引量の多さにより、荒い値動きをしにくい
- 取引量が多いことで、テクニカルが効きやすい
- スプレッドが狭いので低コストで売買できる
- 欧州よりも米国のニュースが身近で入手しやすい
次いで通貨ペアを選ぶとしたら、世界第1位の取引量を誇る「ユーロ/米ドル」がおすすめです。
米ドル/円とユーロ/米ドルはスプレッドが狭いので、スキャルピング、デイトレードにも適しています。
長期のトレードでは為替差益でも金利差益でも大きな利益を狙っていくため、スプレッドによる売買コストは重要ではありません。
スイングトレードやポジショントレードで為替変動に期待するなら、大きなトレンドに期待できる通貨ペアを探すことが重要です。
この場合、ポジション保有でマイナススワップが発生しない方向か、事前に確認しておきましょう。
長期でのスワップポイント狙いでは、トルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円の人気が高いです。
高金利通貨は目先のスワップポイントだけではなく、長期的な展望を視野に入れて通貨ペアを選ぶようにしてください。
ユーロ/円、ポンド/円、豪ドル/円などのクロス円は人気が高いですが、基軸通貨の米ドルの値動きも加わることで、3つの通貨の方向性が絡んできます。
ですから「米ドル/円が上がっているから、ユーロ/円も上がるだろう」という単純な見方でもありません。
また欧州通貨とオセアニア通貨の組み合わせ(ユーロ/豪ドル、ポンド/豪ドルなど)は変動が大きいため、初心者には不向きです。
やはり最初は、2つの通貨の動きだけで判断しやすい、ドルストレートの米ドル/円とユーロ/米ドルがおすすめです。
取引する通貨ペアを絞らず、その場面ごとに最適な通貨ペアを選ぶことで、為替変動で差益を生むチャンスを得られます。
「最強通貨」「最弱通貨」を見極められたら、大きなトレンドの変化により収益に期待ができますね。
例えば、米ドルが強くて日本円が弱ければ、米ドル/円は上昇方向へ推移します。
まずは米ドル、ユーロ、日本円の三角関係に注目しましょう。
最初は米ドル/円だけでOKですが、慣れてきたら対円だけではなく、ドルストレートの通貨ペアにも目を向けてみてください。
なお最強通貨・最弱通貨はみんなのFXのツールでかんたんに判断できます。