FXで損失を守る2つの仕組みをしっかり理解していますか?
ひとつがストップロス注文(逆指値注文)で、もう一方がロスカットとマージンコールです。
このロスカット、マージンコールの水準は各社ごとに異なります。
レバレッジを効かせて資金効率よく取引したり、レバレッジを抑えてまったり運用であったりと、自由度の高い取引をできるのがFXの魅力です。
デイトレードなどの短期売買でリスクを許容して積極的に利益を狙っていく場合、ロスカット水準はどのくらいであるかを知っておくことで、損失ラインをコントロールしやすくなります。
そこで各社のロスカット、マージンコールの水準を比較しつつ、損切りラインをコントロールしやすいFX業者をご紹介します。
まずは各社の違いを比べてみましょう。
ロスカット、マージンコールで比較
それでは各社のロスカット、マージンコールのルールをご覧ください。
※有効比率と証拠金維持率の違いですが、会社ごとに呼び名が違うだけで大差はありません。
ロスカット、マージンコールをかんたんに解説
ロスカットとマージンコールについて、先におさらいしておきましょう。
ロスカットとは、損失が膨らんで一定の証拠金水準を下回ったとき、FX業者側のシステムで強制決済することを指します。
ロスカットは最低限のルールなので、どの業者でも必ず採用されています。
一方でマージンコール(Margin Call)ですが直訳すると「証拠金の呼びかけ」です。
追証(追加証拠金)を英語にしただけで、意味は全く同じです。
「もうすぐロスカットになるよ。ロスカットされたくないなら証拠金を追加してね。」
という警告がマージンコールです。
会社によってはロスカットアラート、プレアラートとも呼ばれています。
追証がない業者もありますが、これは「猶予期間がない」イメージです。
例えばロスカット水準が100%なら、100%を割った時点で強制ロスカットにとなります。
追証がある業者もロスカット水準が100%だとしましょう。
ロスカット水準の100%を下回ったとしても、
「当日中などの指定時刻までに追加入金すれば、いきなりロスカットはしませんよ。」
というのが、追証なのですね。
紛らわしいことに
- マージンコールによるロスカット前の警告通知
- 追証
どちらもマージンコールと呼ばれている点です。
そのため、ヒロセ通商は一定の証拠金維持率を下回ったとする警告は届くものの、
追証はないので(指定時刻までの入金猶予がなく強制決済される)、マージンコールという言葉自体が誤解を生みやすい原因なのです。
そのため上記表ではロスカットアラートで記載しています。
追証あり、追証なしの違い
ヒロセ通商の場合(追証なしの例)
証拠金維持率が200%を切りました。入金かポジションの決済をしてください。強制決済させないなら入金してください。
(ロスカットアラート)
↓
証拠金維持率が100%を割ったので、強制決済します。
(ロスカット)
YJFX!の場合(追証ありの例)
証拠金維持率が100%を切りました。当日の24時まで入金かポジションの決済をしてください。強制決済させないなら入金してください。
(ロスカットアラート)
↓
24時を過ぎた段階で入金がされておらず、証拠金維持率が回復していないので、強制決済します。
または、24時の前に証拠金維持率が50%を割ったので、強制決済します。
(ロスカット)
追証のあり・なし【まとめ】
- 追証なし=自動で強制決済
- 追証あり=指定時刻まで入金の猶予がある
が追証の有無の違いとなります。
ロスカットアラートが届く状況では証拠金維持率が著しく低いので、追証の有無に関わらず、損失をほったらかしにしない運用を普段から心がけていきましょう。
そして追証の有無以上に重要ともなってくるのが、ロスカット水準です。
ロスカット水準100%・20%の違い
まずはロスカット水準20%のイメージをご覧ください。
ロスカット水準 | 100% | 20% |
---|---|---|
ロスカットのタイミング | 早い (ロスカットされやすい) | 遅い (ロスカットされにくい) |
ロスカット後の残金 | 多い | 少ない |
証拠金の損失をより守るなら、100%などのロスカット水準が高い口座が有利です。
ロスカット水準が20%に比べると、損失が膨らむ前の段階で強制決済されるため、ロスカット後の口座資金は20%よりも多いです。
つまり急な大暴落・大暴騰があったときに有利な設計となっています。
一方で、損失を許容しつつ、ギリギリまでロスカットさせたくないなら、ロスカット水準が低い口座が有利です。
ロスカット後の口座資金は100%ほど多くありませんが、含み損に耐えやすい設計となっています。
上限レバレッジギリギリの少額でFXを始めると、どちらの水準にせよ、わずかな値動きで強制決済されてしまいます。
ですが少ない証拠金で始めたい方には、強制決済されにくいロスカット水準20%の口座はメリットが大きいと言えそうです。
証拠金維持率については、こちらのページも合わせてどうぞ。
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ロスカットはあくまでも最後の砦
実際には証拠金を多めに用意して、逆指値注文で損失が膨らまないように損切り(ストップロス)さえ入れておけば、ロスカット水準や追証の有無にこだわる必要はありません。
ロスカットルールは最後の砦のようなものです。
そこまで損失が拡大しないように、事前に撤退ラインを決めておくことが本当に大切なプロセスです。
ロスカットリスクは「逆指値注文」でしっかりコントロールしましょう。
- 逆張りよりも順張りの目線で相場を捉える。
- 必ず決済の逆指値注文を入れる。(IFD注文、IFD-OCO注文でもOK)
- レバレッジを高くせず、低く抑える。
- コツコツと損切りし、含み損が大きく膨らまないようにする。
- 自分の売買ルールを破らず、損切りルールをしっかり守る。
ロスカットされにくい口座なら、外為オンライン
少額からFXを始めたいなら、外為オンラインの「L25コース」「L25 miniコース」がおすすめです。
L25コース(L25 miniコース)はロスカット水準が20%と低く、通常のロスカットに加えて「証拠金判定」という仕組みを採用しています。
これは1日1回朝の判定時に、その日の取引証拠金以上の資金が口座に入っていなければ強制決済というものです。
例えばその日の取引証拠金が4万円なら、4万円を下回っていたらロスカットされる形となります。
つまり含み損が膨らんでいるときは朝を迎える前に追加で入金する必要がありますが、10万円でドル円を1lot(4万円)保有しても、最大9.2円の下落まで耐えられます。
デフォルトはロスカット水準が100%の口座です。20%にしたいなら取引画面で「設定」→「コース追加」の手順で進めてください。
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外為どっとコムはロスカットレベルを任意で設定可能
外為どっとコムは有効比率が200%を下回ったらアラートとなり、デフォルトでは100%を下回ったら追証なしで、「随時」強制ロスカットとなります。
そのためロスカットの危険を早めに知りつつ、ロスカットとなった場合でも資産が守られやすい環境だといえます。
ロスカット水準は50%、60%、70%、80%、90%に変更も可能です。
なおロスカット水準を変更した場合、毎営業日のNYクローズの直前1時間は、自分で決めたロスカット水準に関わらず、有効比率100%を下回った時点でロスカットとなります。


つまりロスカット水準を50%に設定した場合、日中は50%に達しなければロスカットされずにギリギリ耐えることができ、その日の取引終了間際で100%以下ならロスカットとなる仕組みですね。
ロスカットされない運用が重要ですが、外為どっとコムでロスカットを回避するなら、当日の日中に入金して証拠金維持率を上げるようにしましょう。
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追証なしの安全設計なら、ヒロセ通商
ヒロセ通商など「国内業者の追証なし」は、「海外系FX業者のゼロカットシステムによる追証なし」とは仕組みが異なります。
- 国内:追証なしは「追加で証拠金の入金を求めず、一定の維持率を割ったらロスカット」
- 海外:追証なしは「証拠金以上の損失が発生してもマイナスがなく、ゼロでカットするシステム」
日本の法律では顧客の損失を業者側が補填するのは禁じられているので、国内業者はゼロカットを採用することはできません。
とはいえサービスや税制面でおすすめなのは国内業者です。
ヒロセ通商は有効比率が200%を下回ったときにアラートで警告があり、有効比率が100%を下回ったらロスカットとなります。
他社に比べて早い段階で警告があり、猶予がなくロスカットとなるため、意図しない大暴落・大暴騰に対処しやすく、わかりやすい仕組みです。
ロスカット時には一度に全ポジションが全決済されるのではなく、新規約定が古い注文順に決済されていくのもポイントです。
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