2025年11月17日、IG証券では暗号資産ETF CFD取引の取り扱いを終了することが発表されました。
これは、金融庁が2025年10月31日に改訂した「金融商品取引業等に関するQ&A」において、「暗号資産ETF CFD」等の取扱いに係る考え方が公表され、この公表内容により、暗号資産ETF CFD(iシェアーズ ビットコイン トラスト ETF、iシェアーズ イーサリアム トラスト ETF)の取り扱い終了が決定となった経緯によるものです。
なお、2026年11月16日、金融庁は暗号資産に金融商品取引法を適用し、金融商品として位置付ける方針を固めたことから、暗号資産ETFが原資産となるデリバティブ商品(申告分離課税の対象)の実現に向けてより期待が高まっています。
今後の法改正により、将来的に銘柄提供が再開する可能性はありますが、こちらの記事は備忘録として残しております。
IG証券でついに、暗号資産ETF CFD(ビットコインETF CFD、イーサリアムETF CFD)の取り扱いが始まりました。
現在トレーダーの間でも話題になっている「暗号資産ETF CFD」ですが、注目されている理由から、どんなメリット・デメリットがあるのか、銘柄の特徴まで詳しく解説します。
またIG証券の取引ツールで、暗号資産ETF CFDを取引する方法もご紹介します。
なぜ「暗号資産ETF」がこんなに注目されているのか?


最近、「暗号資産ETF(上場投資信託)」という言葉をニュースで耳にする方も多いかもしれません。
日本国内でも、ビットコインなどの暗号資産の現物は各販売所で購入できたり、暗号資産はCFDで取引もできます。
またFXTFでは、国内で唯一ノックアウトオプションでも取引可能です。


暗号資産はすでに多くの金融商品として取引できるにもかかわらず、なぜ「ETF」にこれほど注目が集まっているのでしょうか。
その背景には、制度面の転換・市場への影響・投資家心理の変化という3つのポイントがあります。
制度の進展で「公認資産化」が進む
ETF(上場投資信託)は、証券取引所に上場されており、株式と同じように売買できる金融商品です。
もしビットコインなどの暗号資産がETFとして上場されれば、それは金融庁が正式に認めた「公認の投資対象」となることを意味します。
これまで暗号資産は、「価格変動が激しい」「不正リスクがある」といった理由から、金融商品としては慎重に扱われてきました。
しかし、ETFとして上場されれば、金融庁や取引所の審査を経て取引されるため、法的にも整備された透明性の高い環境で投資が行えるようになります。
つまり、暗号資産が「投機対象」から「認められた正規の資産クラス」へとステップアップするというわけです。
資金流入で市場構造が変わる
現物ETFが上場すると、これまで暗号資産を直接購入できなかった層も市場に参加しやすくなります。
たとえば一般の個人投資家なら、証券口座から株式のように簡単に取引できるようになり、機関投資家やファンドも参入しやすくなります。
これは市場にとって、大きな転換点となるでしょう。
さらに、現物ETFは「先物ETF」と違って価格乖離リスクが少なく、ロールオーバーコストも発生しません。
そのため、長期投資との相性が良く、結果的に価格の安定や上昇を後押しする可能性があります。
実際、アメリカでは2024年にビットコイン現物ETFが承認され、市場に大きな資金が流入しました。ビットコイン価格も急上昇し、「暗号資産市場の歴史的転換点」とまでいわれたほどです。
日本でも同様の流れが期待されており、現物ETF上場への関心が一段と高まっています。
話題性が投資家心理を動かす
暗号資産は、テクノロジーや金融イノベーションの象徴として社会的関心が高く、ニュースでも取り上げられやすい金融商品です。
特にビットコインは「デジタルゴールド」とも呼ばれ、その将来性に注目されています。
もし日本でビットコイン現物ETFが金融庁に承認されれば、「公式に認められた」という安心感から、大きく買われる可能性があります。
また、証券会社や金融メディアが積極的に情報発信を行うと、投資家コミュニティ全体に関心が広がり、ポジティブな市場ムードを生み出すきっかけにもなります。
こうした制度的な進展×メディアの注目×投資家心理の変化が重なり、暗号資産ETFはマーケットで一大テーマとして注目されているのです。
「現物ETF」の承認は、暗号資産市場を次のステージへと押し上げる可能性を秘めています。
これが実現すれば、日本の投資環境も大きく変わるかもしれません。
IG証券の「暗号資産ETF CFD」では2銘柄を取引可能!
これまで、「なぜ暗号資産ETFが注目されているのか」について見てきました。
ここからは、IG証券が提供を開始した暗号資産ETF CFDについて詳しく解説します。
IG証券では、まだ日本国内で現物版ETFが承認されていない段階で、アメリカで正式に認可された現物ETFを原資産とするCFD取引をいち早く導入しています。
現在、取引できるのは以下の2銘柄です。
- iシェアーズ・ビットコイン・トラストETF(IBIT)
- iシェアーズ・イーサリアム・トラストETF(ETHA)


どちらも、世界最大の資産運用会社「ブラックロック」が運用するETFを対象にしたCFD(差金決済取引)です。
つまり、実際にビットコインやイーサリアムを保有することなく、ETF価格の値動きでトレードができるわけです。
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暗号資産ETF CFDのコストは?
暗号資産ETF CFDの取引で発生するコストについて、IG証券にお問い合わせしたところ、詳しくご回答いただきましたので共有させていただきます。
暗号資産ETF CFDの取引コスト暗号資産ETF CFDの取引コストでは、主にスプレッド、売買手数料、ファンディングコスト(+資金調達コスト)が発生します。
このうち売買手数料は、米国株式の手数料が適用されます。
| 取引コストの種類 | 取引コストの内容 |
|---|---|
| スプレッド | 売値と買値の差額 |
| 売買手数料 | 売買にかかる手数料 |
| ファンディングコスト 資金調達コスト | ポジションの保有で発生するコスト (FXでいうマイナススワップのイメージ) |
米国株式手数料は、「ベースの手数料=1株につき2.2セント」、そして「最低手数料=16.5USD(片道)」となります。
米国株手数料は750株までは16.5USD(最低手数料)が適用され、「750株を超える場合は1株ごとに2.2セントが加算」される形になります。
ファンディングコストは「(銘柄価格 × ロット数)×(当該銘柄の該当国の基準金利 ± 3.0%) ÷ 360日」で算出されます。
このうち、暗号資産ETF CFDの該当国の基準金利は「米国SOFRオーバーナイト金利(2025年10月時点で4.75%)」が適用されます。
米国株式銘柄の買いポジションの場合、IG証券の金利手数料3.0%+米国SOFRオーバーナイト金利4.75%が発生します。
ファンディングコストの例をご覧ください。
1ロット保有時のファンディングコストの例
- 当日終値:61ドル (10月20日時点の参考レート)
- 基準金利:米国SOFRオーバーナイト金利 約4.75%(2025年10月現在)
- 計算:(61ドル × 1株) × (4.75% + 3.0%) ÷ 360日
- 1日あたりのファンディングコスト=約0.013ドル
- 円換算した金額:0.013×151JPY=1.963円
また、株式取引では上記に加えて「資金調達コスト」も発生します。
資金調達コストは、マーケットの状況、取引銘柄の市場での需要により変動しますが、直近では資金調達コスト+ファンディングコストの合計は1日あたり、1株/約2.00JPYとなっております。
ファンディングコストはポジションを持ち越すことで発生しますので、デイトレードでは発生しません。
なお、暗号資産ETF CFD取引では「買い注文のみの受付」となっており、売り注文は受付していないとのことでしたので、合わせて理解しておいてください。
暗号資産ETF CFDの魅力とリスク
暗号資産ETF CFDのメリット
- 日本でまだ買えないETFに「先行投資」ができる
- 最大5倍のレバレッジが利用できる
暗号資産ETF CFDを現時点で取り扱っているのは、IG証券だけです。日本で現物ETFが解禁される前に、海外で承認されたETFに投資できる唯一のサービスとなっています。
暗号資産ETF CFDのデメリット
- 現物資産は保有できない
- ボラティリティが高く、レバレッジをかけるほど変動リスクが高い
- 売り注文ができない
- 現物取引や暗号資産CFDと同様、「最大約55%」の総合課税が適用される
あくまでCFD取引なので、実際に現物資産としてビットコインやイーサリアムを保有するわけではありません。
また、暗号資産そのものがボラティリティ(値動きの幅)が大きいので、レバレッジをかけるほど変動リスクが高まることは理解しておいてください。
一般的にCFD取引では売り注文を行うことができますが、暗号資産ETF CFDでは「買い注文のみ」が対応しており、売り注文は対応していません。
暗号資産の現物取引や暗号資産の証拠金取引は、「総合課税」で最大約55%が適用されます。
これは国税庁のFAQにある「2-12 暗号資産の証拠金取引」にも記されています。
参考リンク:暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(FAQ) – 国税庁
暗号資産ETF CFDは原資産がETFですが、「申告分離課税」の適用ではなく、総合課税の適用となります。
– 追記 –
2025年10月21日に、税務署内の電話相談センターから東京国税局に電話で問い合わせを行いました。
職員の方に課税方式について質問したところ、iシェアーズ ビットコイン トラスト ETF CFDなどの「暗号資産ETF CFD」は、申告分離課税ではなく「総合課税」の雑所得の適用になるとご回答をいただきました。
暗号資産ETF CFDの税制ですが、今後は法改正によって申告分離課税の対象となる可能性もあるものの、現状は総合課税の適用となります。
制度整備が進む日本市場と今後の展望は?
2025年8月29日、金融庁は日本政府に対し、2026年度に暗号資産の分離課税導入とETF解禁を要望しています。
国内でも法整備が着実に進みつつあり、今後の正式な承認に期待が高まっています。
参考リンク:令和8(2026)年度 税制改正要望について – 金融庁
また、SBIホールディングスでは「ビットコインやXRPを組み入れたETF」や、「金(ゴールド)× 暗号資産」を組み合わせたETFの構想を予定していると公表しています。
参考リンク:2026年3月期 第1四半期 SBIホールディングス株式会社 決算説明会 – SBIホールディングス
暗号資産市場の成熟化に向けて、国内の金融業界でも一歩ずつ着実に進んでいますので、ぜひみなさんも現物ETFの解禁に注目していきましょう。
先行利益を狙うなら「ビットコインETF CFD」に注目!
ビットコインETF CFD(銘柄名:iシェアーズ・ビットコイン・トラストETF)は、ビットコイン現物の価格と連動しつつも、ETF独自の需要・供給・投資家心理によって値動きが変わる特徴があります。
実際にアメリカ市場では、ETFへの資金流入が続いたタイミングで、ビットコインの現物価格よりもETFの方が先に上昇トレンドを形成したケースも見られました。
つまり、IG証券でのCFD取引によって、こうした「トレンドの初動」に乗るチャンスがあるのです。
短期トレード戦略を上手く組み立てられれば、先行して利益を得る可能性も十分あるといえます。
暗号資産ETF CFDなら、「世界で注目されている最新トレンド」を日本にいながら体験できます。
制度が本格化する前に、IG証券でグローバルな話題をぜひチェックしてみてください。


暗号資産ETF CFDを取引する方法
それでは実際に、IG証券の取引ツールで暗号資産ETF CFDを取引する方法を解説します。
スマートフォンアプリ
スマートフォンアプリは機能の改善が行われ、かんたんに口座の切り替えが可能になりました。










- 「マーケット」→「バラエティ(VIX 他)」をタップして口座を切り替える
- 「口座切替」をタップ
- 銘柄リストの「主要銘柄」のタブに銘柄が表示されるので、取引したい銘柄をタップ
- 取引画面が表示されるので、「売値」または「買値」をタップ
- 任意の注文方法を選択し、ロットなどを入力後、「送信」をタップすれば注文が完了
- 大画面でチャートを見ることも可能
注文方法は通常(成行、指値/逆指値、IFD、IFO)、スピード注文から選択できます。
注文画面の上から順に、2Wayレート(売値、買値)、注文種別を選択し、スリッページ許容値(成行のみ)、注文レート(成行以外)、決済設定(決済指値、決済逆指値)など、注文方法に合わせた発注が可能です。
Webブラウザ版取引ツール
PCのWebブラウザ版は、ログインのときに「バラエティ(VIX 他)」を選択してください。
他の口座を選択した場合でも、画面右上にある「口座名」からかんたんに切り替えることができます。
「バラエティ(VIX 他)」を開いたら、左側のメニューにある「ETF」をクリックし、任意の銘柄をクリックしてください。

クリックした銘柄が表示されます。
「マイページに追加」をクリックすれば、タブの切り替えだけで銘柄を表示できるので便利です。


以下は、マイページに追加した銘柄の詳細画面です。
画面右側にある「注文」タブから、発注を行うことができます。


PC版での注文方法もスマートフォンアプリと共通ですので、上から順に選択すれば発注が可能です。
なおデフォルトの「チャート」タブを「ニュース」「センチメント」「マーケットデータ」に切り替えれば、それぞれの情報も確認できます。






とくに「顧客センチメント」では、IG証券全体において、どちらの方向でポジションを保有しているのか把握できますので、暗号資産ETF CFD以外の取引でも活用してみてください。
IG証券「CFD」


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さらに、スプレッドは狭く、取引単位も小さいため、少額からコストを抑えて取引をスタートできるのも大きなポイントです。
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