初心者でもいろいろな通貨ペアの取引をしやすいのが、バイナリーオプションならではの強みですよね。
なぜなら最大損失額が購入時点で決まっているため、損失を限定した取引ができます。
これにより、変動が激しい通貨ペアにもチャレンジにもしやすいんですね。
またFXでは、変動が大きい通貨ペアは初心者向きではないため、敬遠されがちです。
しかしバイナリーオプションなら、
- 動かないと予測する
- 少し動くと予測する
- ある程度動くと予測する
上記のように、動くか動かないかを予測する取引のため、変動が激しい通貨ペアを選んだ方が、戦略によってはマッチしたりします。
しかしバイナリーオプションでは、FXほど通貨ペアは多くないものの、どの通貨ペアを選ぶといいのか悩みがちの方も多いかもしれません。
そこで、バイナリーオプションで主要な通貨ペアごとの特徴を解説するとともに、初心者におすすめの通貨ペアをご紹介します。
国内BO業者の取り扱い通貨ペア
はじめに、国内のバイナリーオプション提供業者は、どんな通貨ペアを取り扱っているのか見ていきましょう。
FX会社名 | 米ドル/円 | ユーロ/円 | ポンド/円 | 豪ドル円 | ユーロ/米ドル | その他 |
---|---|---|---|---|---|---|
◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||
◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | NZドル/円 ポンド/米ドル 豪ドル/米ドル | |
◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | トルコリラ/円 | |
◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | 豪ドル/米ドル ポンド/米ドル | |
◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
こうしてみると、全社で取り扱っているのが米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、ユーロ/米ドルの4通貨ペア、そしてみんなのオプション以外は豪ドル/円を取り扱っているのが分かりますね。
GMOクリック証券とIG証券では、株価指数など為替以外の銘柄も取り扱っていますが、今回は割愛しています。
それでは基本となる5通貨ペアを対象に、特徴を解説していきます。
各社の通貨ペアを詳しく比較するなら、以下の記事も合わせてどうぞ。
このほか各社のスペックはこちらで詳しく比較しています。
流動性(取引量)と値動きの深い関係
通貨ペアごとの特徴を解説する前に、流動性と値動きの関係について説明します。
これを知っておくと、「この時間帯ならこの通貨ペアが狙い目だな」と判断するのに役立てることができるからです。
まずは通貨別の取引量をご覧ください。
通貨 | 取引額 (10億ドル) | 取引額シェア (%) |
---|---|---|
米ドル | 6,641 | 44.2 |
ユーロ | 2,293 | 15.3 |
日本円 | 1,253 | 8.3 |
ポンド | 969 | 6.5 |
人民元 | 526 | 3.5 |
豪ドル | 479 | 3.2 |
カナダドル | 466 | 3.1 |
スイスフラン | 390 | 2.6 |
香港ドル | 194 | 1.3 |
シンガポールドル | 183 | 1.2 |
参考リンク:BIS – Foreign exchange turnover in April 2022、国際通貨研究所 – 国際通貨レポート
こうしてみると、米ドルの取引量が圧倒的に多いことが確認できますね。
なお世界の三大外国為替市場をのコアタイム(メインで大きく動く時間帯)はこのようになります。
通貨名 | 外国為替市場名 | 各市場の影響が 大きい時間帯(夏) |
---|---|---|
日本円 | 東京市場 | 8:00〜10:00 |
ユーロ | ロンドン市場(欧州市場) | 15:00〜20:00 |
米ドル | ニューヨーク市場 | 21:00〜1:00 |
為替の世界では、21:00〜1:00の値動きがとくに大きいです。
これはロンドン市場のコアタイム後〜深夜までロンドン市場が動いている最中に、もっとも影響が大きいNY市場がメインで動くからなんですね。
そして、このNY市場のコアタイムは米ドル/円に限らず、すべての通貨ペアに影響がある時間帯ともなります。
こうしてみると、米ドル/円は「朝」と「夜」に動きやすい印象を受けますが、夕方には「ユーロ」「ポンド」が動くロンドン時間があります。
例えば米ドル/円の取引をしているとき、ユーロが大きく売られたとしましょう。
このとき資産の避難先として米ドルが買われたら、ユーロ/米ドルは下落します。
そうするとユーロ/米ドルの値動きから影響を受けて、米ドル/円は上昇する形となります。
つまり米ドル/円にユーロは含まれていませんが、ユーロの変動が米ドル/円の変動要因となるのです。
しかし取引するときに対象の通貨ペアがコアタイムなら、より値動きに影響を与えやすくなります。
例えばユーロ/米ドルなら、「夕方」のロンドン時間と「夜」のNY時間が主戦場ですよね。
もし日本時間の午前中に日本円が多少動いたとしても、ユーロ/米ドルの値動きには影響が限定的であったりします。
逆にユーロ/円などのクロス円は、米ドルを介する仕組みです。
一見すると「朝」「夕方」が主戦場にも見えますが、米ドルの影響があることから「夜」に大きな変動を見せやすい特徴があります。
さらにクロス通貨の仕組みによって、米ドル/円よりも大きな値動きとなる性質を持ち合わせています。
通貨ペアごとに動きやすい時間帯
ドルストレートやクロス通貨も含めると、通貨ペアごとに動きやすい時間帯は以下となります。
通貨ペア名 | 朝〜昼の 動きやすさ | 夕方の 動きやすさ | 夜の 動きやすさ |
---|---|---|---|
米ドル/円 (基軸通貨×円) | ◯ | ◯ | ◎ |
豪ドル/円 NZドル円 (オセアニア通貨×円) | ◯ | ◎ | ◎ |
ユーロ/円 ポンド/円 (欧州通貨×円) | ◯ | ◎ | ◎ |
ユーロ/米ドル ポンド/米ドル (欧州通貨×基軸通貨) | △ | ◯〜◎ | ◎ |
豪ドル/米ドル (オセアニア通貨×基軸通貨) | ◯ | ◯ | ◎ |
ユーロ/豪ドル ポンド/豪ドル (欧州通貨×オセアニア通貨) | ◯ | ◎ | ◎ |
通貨ペアごとの特徴をまとめると下記となります。
- 午前中は夕方〜夜に比べると、値動きは穏やかな傾向
- 夕方は欧州通貨が動きやすく、とくに投機的な対象のポンド絡みほど動きやすい
- 夜は米ドルによる影響で、すべての通貨ペアが変動要因となる
- ドルストレート以外で、かつ欧州通貨とオセアニア通貨のペアは値動きが大きくなりやすい
オセアニア通貨自体は早朝に動きやすい通貨ですが、中国要因で豪ドルが動いたり、取引量で他の主要通貨に劣るため変動が伝わりやすい影響も持ち合わせています。
このように、時間帯の特徴や通貨ペアごとの特徴から、取引する通貨ペアを判断していくことができます。
通貨ペアごとの特徴からみた取引戦略
それではバイナリーオプションでメジャーな通貨ペアを中心に、それぞれの特徴と取引戦略を解説していきます。
米ドル/円
私たち日本人にとって、言わずと知れた「キング・オブ・通貨ペア」といえば、やはり米ドル/円です。
流動性(取引量)において、世界第1位である基軸通貨の「米ドル」、世界第3位となる「日本円」の組み合わせにより、安定した値動きが特徴の通貨ペアです。
日米両国に関してはマーケット情報も入手しやすいですから、情報量の多さにおいても、初心者に人気がある通貨ペアである所以なんですね。
安定した取引量を誇るためテクニカル分析が効きやすく、ユーロ/円などのクロス/円と比べても穏やかな値動きが特徴です。
戦略としては、1日でも値動きが穏やかな東京市場オープン〜ロンドン市場オープン前までの時間帯に、動かないことを予測して低倍率のオプション(高価格オプション)を購入する戦略ができます。
つまりローリスク・ローリターン戦略を指します。
バイナリーオプションで長期的に収益を目指すには、どの通貨ペアでも基本的は「低倍狙い」がおすすめですが、値動きが穏やかな通貨ペアで、なおかつ動きにくい時間帯を狙うと効果的です。
- トレンドはどちらの方向であるか
- 値動きに影響を与える、重要な経済指標などのイベントがないか
- 経済指標発表後でも、トレンド通りの方向であるか
これらのポイントに注目すれば、上下どちらのオプションを購入するのか見極めるのに役立てることができます。
ユーロ/円
ユーロ/円は世界第二の基軸通貨「ユーロ」と「円」の組み合わせなので、取引量が多いイメージがあるのではないでしょうか。
しかし通貨ペア別取引量ランキングではドルストレートが上位を占めており、ユーロ/円はそこまで取引量は多くありません。
BIS(国際決済銀行)による2019年のデータでは、ユーロ/円は世界第13位の取引量となっています。
流動性では主要な通貨ペアに比べると低いですが、それでも米ドル/円に次いで取引量が多い対円通貨ペアです。
つまり、米ドル/円からのステップアップとして、米ドル/円以上の変動を求める方に向いているといえるでしょう。
全体的な値動き傾向としては、ユーロ/円は米ドル/円よりも、強いトレンドになりやすい特徴があります。
そのため低倍狙いであっても、上下どちらの方向が適しているのか、判断しやすい場面もよくあります。
1日の値動き傾向では、ロンドン時間になるとやはりユーロの影響が大きいことから、米ドル/円よりも動きやすいです。
そのため、夕方〜夜にかけてやや動くことを予測して、1ロットあたりの購入価格目安が300円前後のオプションで、ミドルリスク・ミドルリターン狙い戦略も可能となります。
ポンド/円
値動きの激しさにおいて、ポンド/円はFXでも大人気の通貨ペアです。
ひとたびトレンドが発生すると、ユーロ/円以上に強いトレンドになりやすい特徴があります。
そのかわり、短期的にも乱高下しやすい傾向もあることから、※権利放棄(途中売却)を駆使して、短期で細かく利益を狙うやり方と相性がいい通貨ペアです。
※国内業者は法令により権利放棄が定められているため、権利放棄は全ての業者で行えます。
このうちIG証券のプラットフォームは、短期での購入・売却をスピーディーに行いやすい特徴があります。
もしも短期で仕掛けていくなら、プラットフォームが優れているIG証券のバイナリーオプションがおすすめです。
もちろん、ユーロ/円同様にトレンド狙いも可能な通貨ペアですので、この場合はどの業者を選んでも問題ありません。
豪ドル/円
豪ドル/円は、資源国通貨の代名詞的な存在として人気の通貨ペアです。
2021年はウッドショックとも呼ばれる木材価格の高騰や、原油などの資源・商品価格の高騰が話題となりました。
こういった、資源価格の変動がダイレクトに反映されやすい通貨が「豪ドル」です。
資源国通貨といえばカナダドルや南アフリカランドも有名です。
米ドルの影響を受けやすいカナダドル、高金利通貨の側面がある南アフリカランドと異なり、豪ドルは鉄鉱石や商品価格がダイレクトに反映されやすい側面があります。
つまり資源価格が話題のときは、バイナリーオプションなら豪ドル/円でトレンド方向を予測したトレードができます。
変動イメージとしては、変動率はポンド/円と大体同じくらいの感覚なので、意外にも豪ドル/円の値動きは激しめです。
通貨自体の流動性で見ると、米ドル、ユーロ、円、ポンド、豪ドルと世界では5番目を誇るものの、メジャー3通貨に比べると取引量で劣り、また資源国通貨ということもあり、強いトレンドを見せることもよくあります。
豪ドル/円だけではなく他の通貨ペアにも共通して言えることですが、トレンドが強いと判断できるときは、積み重ね手法も有効的となります。
ユーロ/米ドル
対円以外の通貨ペアは、ちょっと馴染みにくいと感じる方は少なくないかもしれません。
そんなバイナリーオプション初心者にもぜひ注目してほしい通貨ペアが、ユーロ/米ドルです。
ユーロ/米ドルは取引量が世界第1位の米ドル、世界第2位ユーロの組み合わせで、世界でもっとも取引されています。
取引量の多さによりテクニカル分析が効きやすく、トレンドに素直に動きやすい傾向があることも人気の理由です。
取引量が多いことで変動幅も比較的小さめなので、値動きは米ドル/円と同じようなイメージですね。
日本円が含まれない通貨ペアなので、東京時間の値動きは限定的で、夕方〜夜にかけて動きやすい特徴も備えています。
バイナリーオプションで売買をする場合、米ドル/円に固執せずにユーロ/米ドルのチャートも見ておくと、3つの通貨のパワーバランスを図りやすいです。
これにより米ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/米ドルの三角関係を見極められたら、どの通貨ペアでどちらの方向に購入すべきか参考になりますね。
ユーロ/米ドルは国内の全業者で取引できるので、チャートだけでも眺めておく習慣を付けるようにしましょう。
トルコリラ/円
唯一、外為どっとコムのバイナリーオプションだけで取引可能なトルコリラ/円は、意外にも穴場の通貨ペアといえます。
FXでトルコリラ/円というとスワップ狙いで人気があり、長期で保有しているトレーダーも多いですね。
トルコなどの高金利通貨国は、海外から資金調達を目的として高金利にしており、高金利通貨は長期的には売られやすい傾向があるため、FXでは下落リスクに注意しなければいけません。
しかしバイナリーオプションなら短時間の売買なので、長期のことを考えなくてもいいのが魅力です。
またFXで、高金利通貨が崩れているときを狙って、トルコリラ/円の売りを考えたちしましょう。
しかしマイナススワップが大きいため、ポジションを持ち越しにくいデメリットがあります。
これに対して、バイナリーオプションならスワップポイントの受け払いがないため、ポジション方向を気にせず売買できるため、冷静に売買しやすい魅力を備えています。
トルコリラ/円をバイナリーオプションで取引したいなら、外為どっとコムで口座を用意しておきましょう。
- リスクオフ相場(新興国通貨から円や米ドルなどの安全資産に資金が向かうとき)なら、円高方向のオプションを購入
- リスクオン相場(安全資産から新興国通貨に資金が向かうとき)なら、円安方向のオプションを購入
このように、どちらの方向にオプションを購入すればいいのか、トルコリラ/円はファンダメンタルズ要因も含めて分析していくのがおすすめです。
初心者におすすめ通貨ペア
それでは、これまでご紹介した通貨ペアを、初心者おすすめ順にランキングでご紹介します。
通貨ペア名 | |
---|---|
米ドル/円 | |
ユーロ/米ドル | |
ポンド/円 ユーロ/円 | |
第4位 | 豪ドル/円 |
第5位 | トルコリラ/円 |
米ドル/円が第1位の理由は、やはり朝〜夕方にかけて低倍狙いをしやすい点にあります。
高い流動性によりテクニカル分析しやすく、情報量の豊富さも魅力的です。
第2位のユーロ/米ドルも、同じようにテクニカル分析しやすく、値動きが安定しています。
馴染みの観点から、今回はこの順位としました。
続いて第3位は、ポンド/円とユーロ/円です。
米ドルの影響を受けるため難易度は上がりますが、トレンドが強いときは力を発揮してくれます。
第4位は資源国通貨の豪ドルです。
やや中級向きともいえますが、鉄鉱石価格、商品価格に注目してオプションを購入する戦略ができます。
第5位は、唯一外為どっとコムで取引できるトルコリラ/円です。
リスクオン、リスクオフの風向きに注目すれば、戦略的に売買できるでしょう。
他にもいろいろな通貨ペアがありますが、まずはこれらの基本的な通貨ペアを中心に選ぶことをおすすめします。
ぜひバイナリーオプションの通貨ペア選びに、参考にしてみてください。
バイナリーオプションおすすめの業者
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