バイナリーオプションは最初の手順を誤ると、大きな失敗の原因ともなりかねません。
何が正しい情報なのか、右も左もわからない状態だと、気づかぬうちに詐欺のカモにされてしまう可能性もあります。
そこで、正しいバイナリーオプションの始め方を、テクニカルアナリストを保有する筆者がまとめました。
これからバイナリーオプションを始めようとお考えの方に向けて、初心者でも失敗しない始め方を10ステップで解説します。
海外業者ではなく国内業者を選ぶ
FXクイックナビでは何度も呼びかけていますが、バイナリーオプションは日本国内でのサービス提供が許可された業者を選ぶことが最初の第一歩です。
金融庁が認可していない海外業者は「利益を得ても出金できない」「倒産して口座にある資金が返ってこない」などの金銭トラブルが発生しています。
そのため金融庁及び財務省は、FXやバイナリーオプションなどのデリバティブ取引において、海外業者を利用しないよう国民に呼びかけています。
よく、国内業者は短期取引ができないという声も、インターネット上で目にするケースもあります。
しかし短期での値動きを予測するのは、実はハードルが高いです。
FXのスキャルピングは初心者向きではなく、中級以上の経験者に向いている手法であるように、1分、5分といった極端な短期売買は初心者向きではありません。
また国内業者には権利放棄といって、判定時刻まで待つことなく途中売却が可能なルールが設けられています。
これにより、購入後すぐに予測通りの方向に相場が進んだら、そのまま利益確定したり、判定前に損切りして購入額全額の損失を防ぐこともできます。
つまり権利放棄を活用することで、1分、5分といった短期的なトレード戦略も可能となります。
バイナリーオプションの基本を学ぶ
多彩な注文方法があるFXに比べると、仕組みの違いにより、どうしてもFXよりも取引ルールが明快な金融商品となります。
例えばFXなら、今のレートよりも下に買いの指値注文を入れておくことができますが、バイナリーオプションは「購入」したら判定時刻まで待つか、「途中売却」するかの選択肢に絞られます。
ある限られた取引期間(主に2時間)において、判定時刻(満期)のときの為替レートは、複数ある目標レート(権利行使価格)より高いか、低いかを二者択一で予測します。
1Lotあたりの購入額の目安は約50円〜1,000円未満で、予測通りなら1Lotあたり1,000円が利益となり、予測が外れたら購入額そのものが損失となります。
各社の購入額とペイアウトは以下です。
業者名 | 購入額 | ペイアウト |
---|---|---|
オプトレ! | 1Lot/40円〜990円 | 1Lot/1,000円 |
外為オプション | 1Lot/約50円〜999円 | 1Lot/1,000円 |
1Lot/約50円〜999円 | 1Lot/1,000円 | |
1Lot/1,000円未満 | 1Lot/1,000円 | |
1Lot/50円〜999円 | 1Lot/1,000円 | |
変動 | 0.1Lot/1万円 1Lot/10万円 |
購入額が高めのIG証券を除き、各社の購入額とペイアウトはほぼ似たような条件となっています。
そしてオプション価格は相場の動向によって常に変動し、原資産価格(現在のレート)からどのオプションを購入するかでペイアウト倍率(支払い時の利益率)が異なってきます。
なおバイナリーオプションの基本的な仕組みは、カテゴリートップページでも解説していますので、合わせてご覧になってみてください。
これは軽視されがちですが、バイナリーオプションの購入価格は、残存期間が短くなるほど期待値が高いほど高くなります。
つまり判定時刻直前のとき、予測通りの期待値が高いオプションほど、購入額が高くなりやすい特徴があります。
そのため事前にチャート分析を行い、今後の方向性を見極めた上で、判定時刻ギリギリとなる前に購入しておくことも重要となります。
テクニカル分析、ファンダメンタルズ分析を学ぶ
バイナリーオプションはFXの指値・逆指値注文や複合注文と異なり、購入時にレートを指定する必要がありません。
さらに取引画面のチャートは多くの業者において、ローソク足ではなくラインチャートが採用されています。
つまりFXと比べて簡潔な取引画面は、初心者にとって魅力に映る一方で、トレードする人によっては、重要となる分析のプロセスを、怠りがちとなってしまうケースも考えられます。
どんなにFXだろうとバイナリーオプションだろうと、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析は必須です。
たとえ分析しても予測が外れることはよくありますが、まずはしっかりチャート分析を行い、『根拠あるトレード』をするようにしてください。
デモトレードを行う
業者を選び、分析を身に付けたらすぐに取引を始めたいかもしれません。
ですが本番取引を行う前に、まずはデモトレードを行いましょう。
取引方法については、GMOクリック証券の外為オプションを例として、こちらの記事で解説しています。
なおGMOクリック証券、GMO外貨、外為どっとコム、楽天証券など多くのバイナリーオプションのデモ口座からは、分析専用チャートを起動することができません。
バイナリーオプションの本番口座から、分析専用チャートを起動できる仕組みが採用されています。
そのため、本格的に分析して練習するなら、先に本番口座を解説しておくようにしてください。
デモトレードで注意したいのが、実際の取引では行わないような「大きな数量」での取引です。
本番をはじめて間もない段階で、いきなり大きな数量で取引してしまうと、予測が外れたら1回の売買で大きな損失となってしまいます。
デモ口座では、あくまでも本番を想定した練習をするように心がけてください。
損益分岐点を理解する
バイナリーオプションで勝率を高めるには、購入価格は高いものの、予測通りとなりやすいオプションを購入する方法が基本となります。
この戦略は、高価格オプション狙い、低倍狙い(低倍率オプション狙い)ともいいます。
例えば、高価格オプションで1Lot取引するとしましょう。
この場合、購入価格は500円を下回ることはありません。
常に変動するオプション価格は、判定時刻や相場のトレンドによっても異なりますが、多くは550円〜700円のイメージですね。
1Lotあたりの受け取りは1,000円ですから、勝率が50%の場合、取引を重ねると結果として損失となってしまいます。
仮に固定のオプション価格で、元手1万円で10回取引するとしましょう。
勝率 | 利益 | 損失 | 口座資金 |
---|---|---|---|
30%の場合 | 600円×3回 =1,800円 | 400円×7回 =2,800円 | 1万円 →9,000円 |
40%の場合 | 600円×4回 =2,400円 | 400円×6回 =2,400円 | 1万円 →1万円 |
50%の場合 | 600円×5回 =3,000円 | 400円×5回 =2,000円 | 1万円 →11,000円 |
60%の場合 | 600円×6回 =3,600円 | 400円×4回 =1,600円 | 1万円 →12,000円 |
ご覧のとおり、バイナリーオプションで予測通りとなりやすい高価格オプション狙いにおいて、目安として勝率は50%〜70%以上が損益分岐点となります。
10回取引したとき、オプションの購入額が400円なら勝率40%以上、500円なら勝率50%以上、600円なら勝率60%以上、700円なら勝率70%以上を目指せば損失になることはありません。
つまり高価格オプション狙いを基本としつつ、これに中程度の変動に期待したり、大変動に期待して低価格オプション高価格オプションを組み合わせると、購入額が600円のケースでも勝率60%以下で収益化が可能となります。
そのためにも、まずは高価格オプション狙いで勝率を高めることが重要となります。
Excelやスプレッドシートで収支メモを準備
勝率は取引画面では判断できないため、ExcelやGoogleスプレッドシートを使うと算出しやすいです。
以下が表計算のサンプルです。
簡易的でもいいので、実際の取引を始める前に、計算用のファイルを用意しておきましょう。
予算と1日の損失上限を決める
バイナリーオプションは1回の取引で一喜一憂していては、そのときは問題なかったとしても、のちのちギャンブル的な売買をしてしまう危険性があります。
そのため感情の起伏を抑えるためにも、必ず1日の損失上限を決めておくようにしてください。
資金管理では、2%ルールというのが有名です。
元手10万円を例にすれば、1日の最大損失額を2,000円とします。
ただし損失をpipsで指定できるFXと異なり、バイナリーオプションで損失が確定するときのオプション価格は一定ではありません。
ですので高価格オプション狙いの取引なら、650円の損失が3回連続で確定したら1,950円が損失となるように、おおよそ2,000円程度が最大損失額の目安となる形となります。
相場のボラティリティを判断する
オプションの購入価格を高価格、中価格、低価格と3段階に分類すれば、ラダーオプションでは相場のボラティリティ(価格変動率)に合わせて3つの戦略で取引ができます。
- 高価格オプション:あまり動かないことを予測
- 中価格オプション:中程度の変動を予測
- 低価格オプション:大きく動くことを予測
つまりどのオプションを購入するかを判断するにあたり、相場のボラティリティを見極めて購入するオプションを検討することが重要となってきます。
基本的には東京時間→ロンドン時間→NY時間の順でボラティリティは大きくなるのですが、近年では東京時間にもボラティリティが見られる傾向が出てきました。
ボラティリティの大きさは、移動平均線の傾きやボリンジャーバンド、ATRなどを使うことで判断に役立てることができます。
レンジオプションも考慮する
レンジオプションは一定範囲に収まるか、収まらないかを予測する取引です。
一定範囲に収まると判断するならレンジインオプション、収まらないと判断するならレンジアウトオプションを選択することができます。
バイナリーオプションというと定番のラダーオプションに注目が集まりがちですが、予測通りになりやすいことを判断するにあたり、レンジインオプションも検討してみてください。
バイナリーオプション提供業者では、月次取引実績の公開が毎月義務付けられており、このデータで業者ごとの取引データを確認できます。
月次取引実績は以下の記事にまとめていますので、合わせて参考にしてみてください。
攻略テクニックを活用する
ここまでの流れで、バイナリーオプション取引で失敗しない始め方がお分かり頂けましたでしょうか。
バイナリーオプションにはさらに、両建て戦略、一方向の積み重ね戦略、値動きの反転を狙う戦略もあります。
ボラティリティと合わせて、相場のトレンドを見極めていくことで、より勝率を高めていくことができるでしょう。
とにかく最初は分析をしっかり行って、勝率を高めていくことが最初の一歩です。
次の段階として、こういった攻略テクニックも取り入れてみてください。
バイナリーオプションの攻略テクニックは、こちらの記事に詳しくまとめていますのでご参考にどうぞ。
バイナリーオプションおすすめの業者
GMOクリック証券「外為オプション」
バイナリーオプションでもっとも有名なのが、GMOクリック証券の外為オプションです。
もちろん安心の国内企業で金融庁認可済みサービスなので、海外系と異なり入出金で心配する必要もありません。
FX通貨ペアのほか、日経225やNYダウなど株価指数銘柄をバイナリーオプションで取引できるのも、GMOクリック証券の特徴です。
取引システムはとにかくシンプルで分かりやすい、明快さが魅力。操作に戸惑うことなく、最小1,000未満で、円高か円安か予測する取引ができます。
それでいて高機能スマホツールなので、スマホで高度なチャート分析をするなら外為オプションがオススメです。
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IG証券「バイナリーオプション」
IG証券のバイナリーオプションでは、業界最多20銘柄以上を提供しています。
FXだけではなく、日経225やNYダウなどの株価指数、金や原油などの商品まで、そのバラエティーは多岐にわたります。
さらに特徴的なのが、取引期間が「2時間」だけではなく「当日」も用意されているため、戦略的な売買が可能です。
取引ツール上で高度なテクニカル分析しながら売買できることも、IG証券ならではの魅力です!
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バイナリーオプションに関するご質問
初心者向けにで気になるコトをまとめました。