そもそもバイナリーオプションとは?
バイナリーオプション(Binary option)のbinaryには「二者択一」、optionには「選ぶ権利」の意味があります。
つまりバイナリーオプションとは、提示された2つの条件(満たす or 満たさない)から、どちらか一方を選ぶ投資ということになります。
そして「オプション」という金融派生商品の一種であることから、取引期限があることも特徴です。
バイナリーオプションでは「この通貨ペアの価格が、〇時〇分に、今の価格よりも上がっているか、下がっているか?」を予測します。
予測どおりなら、事前に決められたペイアウト(払い戻し金)を受け取れます。
予測が外れたら、投資した金額は戻ってきません。


判定時の基準となるのが、目標レート(=権利行使価格)です。
判定時の価格は目標レートよりも上下どちらになるかを予測して、オプションを購入します。
この目標レートは、現在価格の上下に複数用意されており、どの目標レートを上回るか・下回るかを選べます。
未来の上下を予測することに関しては、為替を投資対象としているFXと同じということです。
「用意されている中から選んで購入する」という仕組みが、バイナリーオプションとFXの大きな違いです。
予測どおりなら1Lot/1,000円がペイアウト(利益)となり、予測が外れたら購入額が損失となります。
つまり利益と損失は購入時点で決まっているので、「利益も損失も自分で確実にコントロールできる」ことが魅力です。
FXはある程度の変動によって収益となりますが、バイナリーオプションは方向性を予測する商品なので、相場の変動がわずかであっても収益を生む機会を得られます。
少額で始められるバイナリーオプションは、どんなに値動きがない相場でも収益チャンスとなるのです。
こうした商品性の違いにより、為替が動いているときはFX、値動きが穏やかな局面はバイナリーオプション、と使い分ける戦略もできます。
バイナリーオプションの利益となる仕組み
バイナリーオプションの基本は「ラダーオプション」です。
この定番となるラダーオプションを例に、基本的なルールを解説します。
ラダーオプションは取引ルールが明快!
多くの業者では、1回の取引時間は2時間が主流です。
受付開始から受付終了までの間は、いつでも購入できます。


例えば、「円高」と予測して、400円のオプションを1Lot購入したとしましょう。
満期(判定時)の価格が選択した目標レートを下回っていれば、1Lotあたり1,000円を受け取ることができます。
購入額は400円ですので、予測どおりなら利益は600円となります。
予測が外れたら、購入額の400円が損失となります。
取引ツール上では、選択できる目標レートは複数用意されており、現在レートに近いほど購入額は高くなり、現在レートから離れるほど購入額は安くなります。


そして、予測通りとなりやすいオプションほど購入額が高くなります。


つまり予測しやすい局面のときに高価格のオプションを購入することが、ラダーオプションで利益を得るための基本的な戦略となります。
なお、バイナリーオプションにはレンジオプションというタイプもあります。
レンジオプションは指定の範囲に収まるか・収まらないかを予測する取引となっており、広範囲を指定することも可能なため、初心者にも取り組みやすい特徴があります。
レンジオプションの詳細は、詳しく解説するこちらの記事をご覧ください。


バイナリーオプションは途中で売却できる!
受付終了までの時間内であれば、満期時まで待つことなく途中売却を行うことができます。
(※バイナリーオプション用語で、正しくは権利放棄といいます。)
金融庁のルールにより、日本国内の業者は必ず途中売却ができる仕組みです。


- 途中売却で「利食い」:本来受け取れる金額よりも利益率は低くなるものの、確実な収益化が可能
- 途中売却で「損切り」:予測が外れそうなとき、購入額全額の損失を防ぐことが可能
バイナリーオプションで利益を上げているトレーダーほど、この途中売却を上手く活用していますので、状況に応じて戦略的に活用しましょう。
各社バイナリーオプションの一覧表
日本国内でのバイナリーオプションは、以下の全6業者のみが提供をしています。
FX会社名 | 取引 タイプ | 通貨ペア / 銘柄 | 最低 購入額 | ペイアウト / 1Lot ※1 | テクニカル 指標 | 購入可能 時間 |
---|---|---|---|---|---|---|
![]() ![]() | ラダー レンジ | 8通貨ペア | 40円〜 990円 | 1,000円 固定 | ✕ ※3 | 1分前まで |
満期の
![]() ![]() ![]() | ラダー | 5通貨ペア | 999円 | 約50〜1,000円 固定 | 13種類 ※2 | ◯満期の 2分前まで |
![]() ![]() ![]() | ラダー | 2銘柄 | 999円 | 約50〜1,000円 固定 | 13種類 ※2 | ◯満期の 2分前まで |
![]() ![]() | ラダー レンジ | 5通貨ペア | 50〜 990円 | 1,000円 固定 | ✕ ※3 | 満期の 2分前まで |
![]() ![]() | ラダー | 6通貨ペア | 999円 | 約40〜1,000円 固定 | ✕ ※3 | 満期の 2分前まで |
![]() ![]() | ラダー | + 13銘柄 | 7通貨ペア約800円〜 | 10,000円 (固定) | 31種類 | ◯1〜5分前まで |
満期の
![]() ![]() | ラダー | 5通貨ペア | 999円 | 約50〜1,000円 固定 | ✕ ※3 | 満期の 2分前まで |
※1 業者ごとに呼び名が異なる場合もありますが、Lotに統一して記載。IG証券は0.1Lotあたりのペイアウト金額を記載。
※2 スマートフォン版取引ツールのテクニカル指標数を記載。
※3 別途でFXアプリなどのチャートを起動すれば分析が可能。
日本国内でバイナリーオプションを提供する業者は、「金融商品取引業者」として財務局への登録と、金融先物取引業協会への加入が必要です。金融庁及び金融先物取引業協会より、2025年時点で国内認可業者は6社のみと公式発表されています。
登録を受けていない業者が日本居住者にFXやバイナリーオプション取引サービスを提供することは、金融商品取引法に違反する明確な違法行為です。そのため無登録業者では取引しないようにしてください。
バイナリーオプションに似た金融商品もある
バイナリーオプションに類似した金融商品として、ノックアウトオプションがあります。
ノックアウトオプションはバイナリーオプションと同様にオプション取引がベースとなっており、損失リスクを限定しつつ、利益方向は無限に狙える金融商品です。


ノックアウトオプションでは、最初に決めるノックアウト価格の水準によって購入額が決定しますが、このときの購入額以上の損失は発生しません。
最大損失を自分自身でコントロールしながら、利益はFXのように上限なく狙える設計が魅力です。
FXとオプションベースの金融商品(バイナリーオプション、ノックアウトオプション)を組み合わせることで、リスクヘッジしながら高収益を狙うことも可能です。


FXとの違いと、バイナリーオプション向きのタイプ
バイナリーオプションとFXには、大きく3つの違いがあります。
- 予想が外れたら、購入額が損失額となる
-
バイナリーオプションは、取引期間と利益・損失は購入した時点で決まっています。
それに対しFXは、自分の裁量次第で取引する期間から狙うpipsまで自由に決められ、価格変動そのものの大きさが利益・損失の大きさに直結します。 - 取引期間が決まっている
-
FXではポジションがマイナスとなったら、利益が出るまで塩漬け(長期保有)したりナンピンすることあります。
しかしバイナリーオプションは取引期間が決まっているので、FXのように長期間マイナスポジションを耐えることはありません。 - 利益率を考慮した売買ができる
-
FXで決済のタイミングが掴めず、含み益が目減りしてから決済してしまった経験がある方もいるでしょう。
バイナリーオプションは取引のスタート時点で利益率と損失を考慮した売買ができるので、FXで損切りが苦手な方でも運用資金をコントロールしやすいといえます。
バイナリーオプション、FXそれぞれのメリット・デメリットをまとめると以下となります。
バイナリーオプションのメリット | バイナリーオプションのデメリット |
---|---|
取引ルールがわかりやすくて明快 購入額以上の損失が絶対にない 期限が決まっているので、精神的な負担が少ない ストップロス(損切り)の必要がない レバレッジがないので気にしなくていい | 途中売却可能だが、決済タイミングの自由度はFXの方が上回る 購入時点で、利益が限定されている |
FXのメリット | FXのデメリット |
---|---|
決済のタイミングは自分自身の判断で決められる 値動きが大きいほど、大きな利益の利益の追求ができる | 戦略を持ってトレードするには、多くの注文を覚える必要がある 相場が反対方向に動くほど、損失が大きくなる含み損を抱える期間が長いほど、精神的に負担がかかる |
なかなか損切りができずに悩んでいるなら、バイナリーオプションから相場観を養うのもいいかもしれませんね!
勝つために実践したいチャート分析術!
多くのバイナリーオプションの取引画面では、簡易的なラインチャートが使われています。
テクニカル指標を表示できない取引画面が主流のため、チャートを別途起動して分析するのが基本です。


GMOクリック証券を例にすれば、取引画面上部にあるプラチナチャートをクリックすれば高機能チャートを使って分析できます。


外為オプションは3時間、他の業者は2時間のバイナリーオプションが主流です。
バイナリーオプションは短期売買ですので、チャートは1分足〜5分足を活用してみてください。
長期的に利益の追求をするには、ローソク足にトレンドラインを引いたり、トレンド系やオシレーター系のテクニカル指標を使って分析しましょう。
高機能で操作性に優れたチャートで分析したい方は、まずはGMOクリック証券の外為オプションを選んでみてはいかがでしょうか。
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海外バイナリーオプションと詐欺に注意
バイナリーオプションについて調べると、海外バイナリーオプション業者の情報も出てきます。
しかし安易な考え方で海外業者で始めてしまい、取り返しのつかない結果となっては元も子もありません。
全国の消費生活センターには「出金拒否」の相談も多く、金融庁は海外の無登録業者で取引しないよう注意喚起しています。こうした無登録業者ではトラブルとなっても、責任追及が極めて困難なのが現状です。
なかには海外業者で取引させようと、「高額な自動売買ツールを売りつける詐欺」、「売買シグナルの配信詐欺」がInstagramやX(旧ツイッター)などのSNSで広がっています。
海外無登録業者の判断基準として、国内では規制されている取引期間が1分、3分のように超短期取引が主流であり、短期で元手を失うリスクが高いです。
出金トラブル、詐欺、資産保全において、必ず金融庁認可済みの国内業者を選ぶようにしましょう。
無登録業者については、下記公的機関の情報もご参照ください。
参考リンク
バイナリーオプション取引に関連するリスクについては、各社の説明書でご確認ください。