「ハイローに興味はあるけれど、どんな投資なのかよくわからない」
「FXと比べて、具体的にどんな違いがあるの?」
この記事では、そんな疑問を解決しながら、ハイローを始める前に知っておきたい「5つのポイント」も合わせてご紹介します。
ハイローとは(High & Low)とはラダーオプションのこと
ハイローとは、正式には「ハイアンドロー(High & Low)」の略称です。バイナリーオプションの一種で、主に「ラダーオプション」を指す用語として使われています。
バイナリーオプションには、ラダーオプション、レンジオプション、タッチオプションといった種類がありますが、その中でもハイローはラダーオプションの取引スタイルを意味します。


2009年には、IG証券が日本国内で初めてバイナリーオプションの提供を開始しました。
さらに2012年には、FXトレード・フィナンシャル(現:FXTF)が「HIGH・LOW」という名称でラダーオプションサービスを展開します。
この「HIGH・LOW」というサービス名が浸透したことで、バイナリーオプション全体を「ハイロー」と呼ぶ風潮が生まれました。
その後、自主規制によりサービス名は変更されましたが、「ハイロー」という呼び名は広く知られるようになったのです。
しかし、バイナリーオプション業界では海外の詐欺業者の存在が大きな問題となり、EUやカナダ、イスラエル、マルタ、キプロス、デンマーク、ポーランドなど多くの国でバイナリーオプション取引が禁止されています。
現在、バイナリーオプションが取引できる国は日本やアメリカなど、ごく限られた国に限定されています。
ハイローオーストラリアには要注意
海外バイナリーオプション業者の中でも、「ハイローオーストラリア」というサービスは日本人向けに人気を集めています。しかし、このハイローオーストラリアは日本の金融庁に認可された業者ではなく、出金のトラブルや信託保全がないなど、リスクが伴います。
実際、金融庁は「HLMI Markets International Limited」(ハイローオーストラリアの運営元)を無登録で投資勧誘を行っている業者として公式サイトで注意喚起しており、詐欺的な金融サービスとして分類しています。
以下の金融庁ページで会社名を検索すれば、無登録業者であることを確認できます。
さらに、オーストラリアでは金融規制の強化によりバイナリーオプションそのものが禁止されており、現在はマーシャル諸島を拠点として運営されているという現状があります。
こうした背景もあり、「バイナリーオプション」というよりも「ハイロー」という名称だけが先行して広まっている一因になっていると考えられます。
日本のハイローと海外のハイローの違い
世界的に見ると、現在もハイローが合法かつ安全に行える国は非常に限られており、日本はその数少ない例外といえます。
日本のバイナリーオプションと海外業者が提供するハイローには、ルールや仕組みに大きな違いがあります。
取引期間の違い
とくに大きな違いとなるのが、開催ごとの「取引期間」です。
かつては日本国内でも1分や5分といった超短期のバイナリーオプション取引が可能でしたが、世界的な規制強化の流れを受けて、現在は国内で短期取引は行えません。
金融庁の方針に基づき、金融先物取引業協会が策定した「個人向け店頭バイナリーオプション取引業務取扱規則に係るガイドライン」では、「取引期間は最低2時間以上」とするルールが定められています。
このように2時間以上という制限があることで、過度にギャンブル性が高まるのを防ぎ、より健全で安心できるバイナリーオプション取引が日本国内で実現されています。
ただし、これは「1回号あたりの期間」のことです。
この「期間内ならいつでも売却が可能」なルールがあることで、「2時間の取引期間のうち、購入して1分後に売却することが可能」なのです。
日本のハイローが安全な理由
このように、ガイドラインでは「判定時刻の直前までポジションを解消できること」も義務付けられています。これは、バイナリーオプションを購入した後でも、途中で権利放棄(途中売却)によって、いつでも取引を終了できることを意味します。
つまり、取引時間が2時間以上であっても、相場の動きを見て数分後にすぐ売却すれば、確実な利益確定が可能になります。
逆に損失が出そうなときには、早めに損切りして購入額すべてを失うリスクを回避できます。
国内のバイナリーオプションであっても、トレンドを正しく見極めてエントリーすれば、購入直後に評価損益がプラスとなったタイミングで、数十秒〜数分で売却して利益を得ることが可能です。
このように、2時間という取引期間内でも、実際には短期トレードのような使い方ができる柔軟性が、日本のバイナリーオプションの大きな魅力となっています。
また、日本国内の業者は「完全信託保全」が義務化されており、万が一業者が倒産したとしても、口座に預けた資金は確実に返還されます。海外業者のように、出金トラブルに巻き込まれる心配もありません。
国内ハイローと海外ハイローの主な違いまとめ
国内と海外のハイローには、以下のような違いがあります。
国内のハイロー
- 国内のハイローは、金融庁の認可を受けており、安全性が高く安心して取引ができる
- 完全信託保全制度が整っているので、資産は確実に保護される
- 取引期間は2時間以上に制限されていますが、30秒や1分で途中売却が可能
- 顧客の属性に応じた損失制限の仕組みがある
- 自社ホームページでの取引結果の公開義務など、透明性のある運営されている
- 過度な勧誘を防ぐ目的から、キャッシュバックなどのキャンペーンは実施されていない
海外のハイロー
- 金融庁は取引しないように注意喚起している
- 信託保全が義務化されていない
- 入出金トラブルが多く報告されている
- 1分や5分などの短期取引が可能で、ギャンブル性が高くなりやすい
こうして見ると、日本国内のバイナリーオプションと、海外業者が提供するハイローは、ルールも安全性も大きく異なります。単に「ハイロー」と呼ばれていても、実態はまったくの別物と考えるべきでしょう。
安全性を重視してバイナリーオプションを始めたい方は、国内の認可業者を選ぶことが、もっとも安心な選択といえます。
ハイローの仕組み
バイナリーオプションには、ハイロー(ラダーオプション)とレンジオプションがあります。
それでは2つのバイナリーオプションは、どんな取引なのか見ていきましょう。
ハイロー(ラダーオプション)
ハイローが示すように、ラダーオプションでは、判定時刻時の為替レートは選択した目標レートよりもハイ(高い)かロー(低い)かを予測する取引です。


業者によって違いはありますが、目標レートはおおよそ5本〜7本用意されています。
現在レートに近い目標レートほど予測しやすいことから購入額も高くなり、逆に現在レートから離れた目標レートほど予測しにくいことから購入額は低くなります。
レンジオプション
レンジオプションは、判定時刻時の為替レートは選択したレンジ(=範囲)に収まるか、収まらないかを予測する取引です。


今よりもハイまたはローを予測するラダーオプションと異なり、範囲を予測するのが大きな違いです。
選択した目標レートに収まるならレンジイン、収まらないならレンジアウトを選択します。
このようにバイナリーオプションでは、ハイロー型(ラダーオプション)とレンジオプションが主流です。
後述しますが、レンジオプションならではの優れた魅力がありますので、ハイローに固執せずに2つの取引タイプをぜひ試してみてください。
ハイローとFXの違い
ハイローはオプション取引をベースとした金融商品ですので、取引期限の有無がFXとの大きな違いとなります。
- 取引期間:短期〜長期まで制限なし
- 利益・損失:利益・損失は任意でコントロール可能
- 最小取引額:0.1Lot/約6,000円(1,000通貨、USD/JPY=150円の場合)
- 取引方法:取引期間や相場に合わせて、自分の戦略で自由に売買ができる
- 取引対象:通貨ペア数が多い
- 取引期間:最短2時間〜1日程度(判定時刻前ならいつでも売却可能)
- 利益・損失:固定されている
- 最小取引額:1Lot/約50円〜1,000円未満
- 取引方法:相場に合わせて高利益率や、高ペイアウトを狙う戦略が可能
- 取引対象:通貨ペア数が少ない
ハイローの場合、上がるか下がるかを予測して購入したら、判定時刻まで待つか途中売却かが選択肢となります。
そして手順に沿って進めば購入・売却ができるため、FXのように多彩な注文方法を使う必要がありません。
利益・損失が明快なハイローに対し、FXでは自分自身の手腕で大きな利益を追求したり、損失リスクを抑えた売買ができる違いもあります。
具体的な違いは以下の記事で解説していますので、合わせてチェックしてみてください。


ハイローを始めるときに大事な5つのポイント
これからハイローにチャレンジしてみたい方に向けて、本当に大事な5つのポイントをご紹介します。
ハイローオーストラリアなどの海外業者は使わない
海外業者に出金拒否されたり、海外業者と連絡が取れなくなったとしましょう。
国内で投資家の資産を最終的に守ってくれる金融庁であっても、こうした事項を解決することは難しいです。
なぜなら世界でも国ごとに法律が異なり、海外業者には信託保全が義務化されていないため、金銭トラブルがあっても泣き寝入りするしかないからです。
こういった事態を避けるために、金融庁は海外業者を使わないようアナウンスしています。
世界的にバイナリーオプションは禁止されていますが、そのなかでも日本では安心して取引できる理由が、金融庁が認可している業者には「透明性」が担保されているからなのです。
業者が倒産しても口座のお金は100%戻ってきますし、もちろん利益を上げたら確実に出金できます。
詐欺の被害に合わないために、必ず日本国内で許可のある業者を選ぶようにしてください。
バイナリーオプションの国内業者は以下ページにまとめています。
あらかじめ投資金額を決めておく
多くの業者では、予測どおりとなったら「1Lotあたり1,000円」を受け取ることができます。
そしてハイローでは、もっとも予測しやすい「現在レートに近いオプション」の価格は高く設定されています。
例えば予測通りとなりやすいと考えられる場面では、現在レートに近いオプションの購入価格は700円となったりします。
つまり予測通りなら300円が利益、予測が外れたら700円が損失ですね。
このように、ハイローでは 「利益 < 損失」となるように、高勝率狙いで売買をしても勝率50%ではトータルで損失となってしまいます。
つまり1日の投資金額をしっかり決めておき、「損失額が〇〇円なら今日は取引しない」とあらかじめ決めておくことが重要です。
大きな損失を回避していくためにも、失敗しない始め方や資金管理については、以下記事も合わせてご覧ください。


取引結果のデータをチェックする
健全で透明性が高い運営体制が整っている国内業者では、毎月7日頃までを目安に月次取引実績を公開するよう、ガイドラインに明記されています。
この月次取引実績では、2つのデータを見ることができます。
- 顧客損益率:数値が高いほど、利益となったトレーダーが多い
- 損失口座率:数値が低いほど、損失となった口座が少ない
前者の顧客損益率は、トレードにおける払い戻し率といったイメージです。
100%を基準として、上回るほどトレーダーが使った金額よりも業者の支払いが多いことから、利益となったトレーダーの数が多い、またはトレーダーの平均的な利益額が多いことを指します。
逆に、100を下回るほど、損失となったトレーダーの数が多い、またはトレーダーの平均的な損失額が多いことを指します。
後者の損失口座率は、低いほど損失口座が少なく、高いほど損失口座が多いことを指します。
この2つのデータを見ることで、どの業者で収益化しやすいのかひとつの判断材料となるのです。
FXクイックナビでは、毎月上旬に公開されている取引結果のデータをまとめています。
以下の記事で毎月更新していますので、ぜひご覧になってみてください。


レンジオプションも検討する
毎月の取引結果データを見ると、ひとつの興味深いデータが浮かび上がってきます。
バイナリーオプションといえばハイロー(ラダーオプション)のイメージが強いですが、ハイローよりもレンジオプションの取引実績のパフォーマンスが悪くないことが確認できます。
とはいえ、最初は定番といえるラダーオプションから始める方が多いと思います。
「ハイローでなかなか勝てない」
「そこまで勝率は悪くないが、なかなか収益化に結びつかない」
こういった状況に陥っている方は、安定的な利益を目指すためにも「レンジオプション」もぜひ検討してみてください。
ラダーオプションで勝率を上げていくにあたり、低倍狙い(ペイアウト率が低倍率のオプションを狙うこと)といい、現在レートに近くて購入価格が高いオプションを狙う売買が基本となります。
これと同じく、レンジオプションでは予測通りになりやすいことを狙う「レンジインオプション」が基本となります。
なおレンジオプションの取引は、トレイダーズ証券「みんなのオプション」、GMO外貨「オプトレ!」の2サービスに限定されます。
各社の取引結果データに注目するとともに、レンジオプションでの売買もぜひ検討してみてください。
無料の売買支援ツールを利用する
巷では、バイナリーオプションの高勝率を謳ったツール詐欺が横行しています。
こういったものに手を出すと、高額で買わされたのに稼げない事態となりますので、詐欺師のカモにならないように注意しなければいけません。
国内のバイナリーオプションでは各業者から無料ながらも高性能なツールが提供されており、これらだけで十分すぎるほど売買判断に役立てることができます。
おすすめなのが、外為どっとコムのぴたんこテクニカルです。
ぴたんこテクニカルは、過去チャートの形状から現在のチャートに似た形状を瞬時に探し、その過去チャートから未来の値動きを自動で予測してくれます
さらに未来予想系のチャートに加えて、チャート上で売買シグナルを見ることができます。


その売買シグナルに従って売買した場合の損益シミュレーションも見れるので、テクニカル指標毎にシグナルの精度もかんたんに判断することが可能です。
なおバイナリーオプションでどのオプションを購入するといいのか、場面や戦略に合わせたテクニックがあります。
以下の記事にまとめていますので、こちらもぜひチェックしてみてください。


バイナリーオプションおすすめの業者
GMOクリック証券「外為オプション」


バイナリーオプションでもっとも有名なのが、GMOクリック証券の外為オプションです。
もちろん安心の国内企業で金融庁認可済みサービスなので、海外系と異なり入出金で心配する必要もありません。
FX通貨ペアのほか、日経225やNYダウなど株価指数銘柄をバイナリーオプションで取引できるのも、GMOクリック証券の特徴です。
取引システムはとにかくシンプルで分かりやすい、明快さが魅力。操作に戸惑うことなく、最小1,000未満で、円高か円安か予測する取引ができます。
それでいて高機能スマホツールなので、スマホで高度なチャート分析をするなら外為オプションがオススメです。
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お申し込みは最短5分、口座維持費等の費用は一切かかりません。
IG証券「バイナリーオプション」


IG証券のバイナリーオプションでは、業界最多となる20銘柄(FX:7通貨ペア、株価指数:10銘柄、商品:3銘柄)を提供しています。
FXだけではなく、日経225やNYダウなどの株価指数、金や原油などの商品まで、そのバラエティーは多岐にわたります。
さらに特徴的なのが、取引期間が「2時間」だけではなく「当日」も用意されているため、戦略的な売買が可能です。
取引ツール上で高度なテクニカル分析しながら売買できることも、IG証券ならではの魅力です!
大きな投資資金の必要がなく数千円から投資できますので、自分自身のペースで取引することができます。
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トレイダーズ証券「みんなのオプション」


みんなのオプションは、シンプルで洗練された取引画面が魅力のバイナリーオプションサービスです。初めての方でもすぐに使える操作性で、スムーズに取引をはじめられます。
取扱通貨は米ドル/円、ユーロ/円、ポンド/円、ユーロ/米ドルの4種類。1Lotあたり50円~990円から購入でき、わずか3ステップで完了する手軽さもポイントです。
目標レートより上がるか下がるかを予測する「ラダーオプション」と、目標レンジ内に収まるか収まらないかを予測する「レンジオプション」両方に対応しています。
そのため、その日の相場や戦略に合わせて、取引タイプの使い分けができることも魅力です。
判定時刻は最短2分から、最長でも120分とすばやく結果が分かるため、短時間でも利益チャンスを逃しません。
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